イケメンドクターな元彼の監禁的包囲網

鳴宮鶉子

文字の大きさ
12 / 14

夫婦になって

しおりを挟む
父のサマーバケーション。
蓮翔くんが『親孝行してこい』と北海道に3泊4日、箱根に1泊2日を予約を入れてくれた。
マンションにも5日間泊まり、その時は蓮翔くんは家にいて、私が作った料理を食べながら父と日本酒を呑みながら語り合ってた。

あっという間に10日間が終わり、父はアメリカに帰り、普段の生活に戻る。

「瀬崎さんって呼んだ方がいいですか?」

「ーーはい。よろしくお願いします」

血統がいい優秀な外科医の奥さんになってしまった私は、将来的に小野寺薬品工業で役職につく事になるらしく、瀬崎の姓を名乗って仕事をする事になった。
父が勤めてるオリエンタルクリエは蓮翔くんのお父さんの家系が一族経営してる会社で、小野寺薬品工業よりも格上で、とんでもない家に嫁いでしまったと怖気づいてる。

私を探すために東大を辞めてからイギリスに留学すると言い出した蓮翔くんに対して、お義父さんは私がアメリカに留学する事を父から聞いていたのに言わなかった。
息子の狂気愛に私が耐えれなくなったと思い、敢えて伏せたらしい。
私が行方をくらませてから、かなり情緒が不安定になってたらしい。

28歳になるのに他の女性には目を向けず、いまだに蓮翔くんが私を探していたから、お見合いといって私達を再会させようと父親達は目論んでた。
今年のサマーバケーションで帰国した際にお見合いの席をセッティングするつもりだったらしい。

「凛音、バイトの方は後輩達にヘルプが行くよう整理してきた。だから、これからは夜勤と準夜勤のどちらかが週1であるけど、後は日勤。どうしても人がいない時は出るけど、極力は勤務医に声をかけるよう伝えた」

働きすぎなぐらい働いてた蓮翔くんだけど、私と籍を入れてから、勤務先病院の仕事を終えたらマイホーム夫になり、私が作った夕食を食べてからのんびりしてる。

『凛音、あのさ、そろそろ……』

リビングのソファーて私の手を握りしめ見つめて、夜の誘いをしようとする蓮翔くん。
籍を入れてからは私がもう逃げないとわかったのか、異常さは無くなった。
だから、蓮翔くんと同居人から夫婦関係になりたいと思った。

だけど、22時過ぎにヘルプの呼び出しがきて、邪魔され、こめかみに怒りマークを浮かべ舌打ちをしヘルプ先の病院へ急ぐ蓮翔くん。
オペが終わったら後は後輩に任せて帰ってきてるけど、中々、プラトニックな関係を打破する事はできない。

朝食と夕食を一緒に食べれられるのは嬉しい。
だけど、蓮翔くんの側にいたら色香にやられて抱かれたいと思う私がいた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

処理中です...