【完結】異世界忠臣蔵 ~赤穂浪士の吉良さんに転生した件、討ち入りされて殺されたく無いので全力で回避します ~

月影 流詩亜

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第25話 報・連・相と読書喫茶

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【左近side】

   わたしの前では、正成さんと火盗改方同心の北大路主水きたおうじ もんどさんが来て報告をしている。
  東町奉行所の同心を通じて、自分が疑われていたことを知った主水もんどさんが、正成さんの所に突撃。
  仕方なく事情を話した正成さんに、『自分も交ぜろ !』と云うことに成り、わたしの元に連れてきたみたい。

「左近殿、申し訳ない。 主水の申し出を断り切れなくて、連れて来てしまいました 」

「ちょっと、待て !  それがしが無理を言ったみたいではないか !
  まさか、あの時の若殿さま達が、新しい将軍や大目付補佐に成っているなんて知らなかったんだ !
  どうして教えなかった、正成 ! 」

  主水さんと正成さんがケンカを始めそうになり、あわててとめた。

「ふたりとも、ケンカをやめなさい !
  わたしは、仲間が増えることは反対しないわよ。
  もちろん、むやみやたらに増やすつもりも無いけどね。
  ただ、今度からは、報告、連絡、相談をしてから連れてきてね。
  報・連・相ほう・れん・そうは大事なことだから、これからは徹底してちょうだいね、さんもね 」

  正成さんと主水さんが、あわてて振り返ると半兵衛さんが控えていた。

「 某は赤井半兵衛光久あかい はんべぇ みつひさと申します。  殿の御恩情により幕府に仕えることに成り申しましたが、我は殿に忠誠を誓っております。
  以後、お見知りおきをお願い申し上げます 」

  新撰組みたいに増やし過ぎると派閥争いで内部分裂してしまうかも知れないからね。
  芹沢鴨せりざわ かもみたいに仲間から斬り殺されるなんてゴメンよ !
  
「それで半兵衛さんは、報連相のどれかなのよね ?」

「はっ、 隠れ里に居る年寄りや女どもにも諜報の仕事をと思ったのですが、飲み屋や茶屋は既に駿河の町には沢山あるので何か良い案はないかと、殿に相談をしに参ったのです 」

  そうね、諜報活動を怪しまれないようにするには、飲食店が手っ取り早いんだけど……

「ニャァ~ 」

  愛猫のブラが、わたしを探して部屋に入ってきた。
  ブラを膝に乗せながら撫でていると、ゴロゴロとのどを鳴らして甘えている姿を見てひらめいた。

「 そうだ !  猫カフェなら人気もあるし、噂好きな女の子も集まるハズ ! 」

「う~ん、猫でござるか。  普通に庶民も飼っているので集まるでしょうか ? 」

  主水さんの意見に ハッ とした。
  そうだ、現代日本と違って、この時代にペットを飼えない家は少ないのかも知れないわ。
  治安とネズミ対策の為に今川義元公が、犬や猫を飼うことを推奨したんだった。

  ドタドタ  ドタドタ !

「おーい、左近。  この間手に入れた瀬久原せくはら夢太郎の黄表紙を持って来た…………ズルいぞ、左近 !
 また、楽しそうなことをしているんだろう ! 」

 徳松さんたら、将軍に成っても変わらないんだから……

 そうだ、マンガ喫茶ではなくて、読書喫茶なら庶民にもウケるハズよ。
 娯楽が少なく、本もあまり出回らなくて高いから、庶民には なかなか新しい本は手に入らないハズ。

 徳松さんを交えて相談したら、皆が賛成してくれたわ。

 1号店は、わたしが主導でお店をつくることに成ったわ。

「ミャァ~ 」

そうだ !  ブラ、貴女は日本最初の本屋の看板猫に決定よ !
 わたしの子々孫々とブラの子々孫々、ずっと一緒よ。


 ── 数百年後、とある本屋に黒猫猫魈の看板猫サファイアが居たのは偶然だろうか ──



※黄表紙(きびょうし)は、恋川春町『金々先生栄花夢』(1775年刊行)から式亭三馬『雷太郎強悪物語』(1806年)までの草双紙の総称である。

  知的でナンセンスな笑いと、当時の現実世界を踏まえた写実性が特徴である。 

  概要 編集 それまでの幼稚な草双紙とは一線を画する、大人向けの読み物として評判になった。

  それ以降の一連の作品を、のちに黄表紙と呼ぶようになった。

  Wikipedia参照
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