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第57話 烈風▪疾風▪納豆藩、海路を行く ! ②
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【 主水side】
船底に向かった主水は揺れる中、必死に吐くのを我慢していた。
一通り吐いてしまったので、もはや胃液くらいしか残っていないのだが、
「とととっ ………… !」
ドン !
足元に力が入らない主水は、ヨロヨロと船の揺れに堪えきれずに船壁に打つかってしまう。
「おえっ…… きっ 気持ち悪…… 」
人目に付かない場所で休む為に、あっちこっちフラフラしていると……
クンクン、と主水の鼻が危険な臭いに気がついた。
── こっ こいつは火薬が焼ける臭いだ !
この下か ! ───
甲板の下にある船底から、さらに下に降りる場所には新酒の酒樽が置いてあるはず。
ダァン !
階段を使わずに一気に降りた主水の目に飛び込んだのは、忍者が導線に火を着けたところだった。
「曲者だぁー ! 」
大声で怒鳴る主水に忍者は手裏剣を投げつけた。
とっさに避ける主水の後ろには沢山の手裏剣が刺さっていた。
導線の先には爆弾らしき物がある。
「くそっ、間に合わねぇー ! 」
導線を断ち切るにしても複数の爆弾に向かっている導線を一辺に処理するのは不可能にみえた。
ガッ !
「うぉおおおおおおおおおお ! 」
ザパァァァァァァァァァン !
酒樽の蓋を刀の持ち手で壊した主水は、消火する為に新酒を撒き散らした。
シュウ シュウと音を立てて消化に成功した主水。
「はぁ~~~、冷や冷やしたぜ……」
いろいろな意味でホッとした主水は胸を撫で下ろしていた。
◇◇◇
【十兵衛side】
ドガァーン !
甲板の下に通じる扉を壊して飛び出て来た忍者は、船の縁を走り抜け、海に飛び込む時に火のついた爆弾を投げ込もうとするも……
ザクッ !
正成の投げた小刀が忍者の額に突き刺さり、そのまま忍者と共に海に落ちてしまった。
ドゴォォォォォォン !
爆弾が爆発して水煙が立つと同時に船が爆発の余波で、ユラリと揺れてしまう。
「忍びがいたぞ ! 」
「ばっ 爆発したぞ !? 」
動揺する水夫たち。
「忍者は一体、何処から船に…………? 」
動揺する伊右衛門。
船底から登ってきた主水が、
「空っぽの酒樽が一つあった。
中に隠れて乗り込んでいたんだろうさ ……」
驚く伊右衛門。
「これは、船内を隈無く検めねばならぬようだな……」
俺の言葉に無言で頷く新兵衛。
「お手柄だったじゃないか、主水 」
ニヤニヤ笑いながら正成が言うと、
「酒の臭いを嗅いだせいで、余計に船酔いが酷くなっちまったぜ ! 」
気持ち悪そうに言う主水は、少しも嬉しそうではなかった。
◇◇◇◇
【十兵衛side】
「船内を隅から隅まで検め申した。
不審なものは見つかりませぬ。
ひとまずは安心して良いかとぞんじます 」
新兵衛の報告を聞いた伊右衛門は、
「いや、まだじゃ !
忍びの者の潜んだ樽を運び入れるのは、この船に手引きした者がおらねば出来ぬことだ。
儂は、この船に内通者がいると思っている! 」
伊右衛門の衝撃的な発言を聞いた水夫たちは騒ぎだした。
「お奉行様は、わしらを疑っておいでなのですか !? 」
「そういやぁ、オメエ……樽を積み込んだ人足と、やけに親しそうにしてたじゃないか ! 」
「おっ 俺が忍びを引き入れたとでもいうのか !? 」
「オメエは何時もお役人の悪口ばかり言うとるしな ! 」
水夫たちの雰囲気が悪くなり、今にも喧嘩に発展しそうだ。
「なんだとぉー、オメエこそ怪し……「ええーい、よさぬかっ !! 」
新兵衛が一喝すると、水夫たちは静かに成った。
「畏れながら、この者達は信頼の置ける者達ばかりでございます。
水夫たちの中に内通者など、いるはずはございませぬ ! 」
新兵衛は諫言するも……
「そうよのぉ~、その方が選りすぐった水夫たちだ。
……ならば、この中で誰よりも怪しいのは…………お主だ、銚子 !! 」
伊右衛門は自信満々に新兵衛を指差した。
シーンと静まり返る水夫たち。
聞こえるのは、風と波の音だけだった。
船底に向かった主水は揺れる中、必死に吐くのを我慢していた。
一通り吐いてしまったので、もはや胃液くらいしか残っていないのだが、
「とととっ ………… !」
ドン !
足元に力が入らない主水は、ヨロヨロと船の揺れに堪えきれずに船壁に打つかってしまう。
「おえっ…… きっ 気持ち悪…… 」
人目に付かない場所で休む為に、あっちこっちフラフラしていると……
クンクン、と主水の鼻が危険な臭いに気がついた。
── こっ こいつは火薬が焼ける臭いだ !
この下か ! ───
甲板の下にある船底から、さらに下に降りる場所には新酒の酒樽が置いてあるはず。
ダァン !
階段を使わずに一気に降りた主水の目に飛び込んだのは、忍者が導線に火を着けたところだった。
「曲者だぁー ! 」
大声で怒鳴る主水に忍者は手裏剣を投げつけた。
とっさに避ける主水の後ろには沢山の手裏剣が刺さっていた。
導線の先には爆弾らしき物がある。
「くそっ、間に合わねぇー ! 」
導線を断ち切るにしても複数の爆弾に向かっている導線を一辺に処理するのは不可能にみえた。
ガッ !
「うぉおおおおおおおおおお ! 」
ザパァァァァァァァァァン !
酒樽の蓋を刀の持ち手で壊した主水は、消火する為に新酒を撒き散らした。
シュウ シュウと音を立てて消化に成功した主水。
「はぁ~~~、冷や冷やしたぜ……」
いろいろな意味でホッとした主水は胸を撫で下ろしていた。
◇◇◇
【十兵衛side】
ドガァーン !
甲板の下に通じる扉を壊して飛び出て来た忍者は、船の縁を走り抜け、海に飛び込む時に火のついた爆弾を投げ込もうとするも……
ザクッ !
正成の投げた小刀が忍者の額に突き刺さり、そのまま忍者と共に海に落ちてしまった。
ドゴォォォォォォン !
爆弾が爆発して水煙が立つと同時に船が爆発の余波で、ユラリと揺れてしまう。
「忍びがいたぞ ! 」
「ばっ 爆発したぞ !? 」
動揺する水夫たち。
「忍者は一体、何処から船に…………? 」
動揺する伊右衛門。
船底から登ってきた主水が、
「空っぽの酒樽が一つあった。
中に隠れて乗り込んでいたんだろうさ ……」
驚く伊右衛門。
「これは、船内を隈無く検めねばならぬようだな……」
俺の言葉に無言で頷く新兵衛。
「お手柄だったじゃないか、主水 」
ニヤニヤ笑いながら正成が言うと、
「酒の臭いを嗅いだせいで、余計に船酔いが酷くなっちまったぜ ! 」
気持ち悪そうに言う主水は、少しも嬉しそうではなかった。
◇◇◇◇
【十兵衛side】
「船内を隅から隅まで検め申した。
不審なものは見つかりませぬ。
ひとまずは安心して良いかとぞんじます 」
新兵衛の報告を聞いた伊右衛門は、
「いや、まだじゃ !
忍びの者の潜んだ樽を運び入れるのは、この船に手引きした者がおらねば出来ぬことだ。
儂は、この船に内通者がいると思っている! 」
伊右衛門の衝撃的な発言を聞いた水夫たちは騒ぎだした。
「お奉行様は、わしらを疑っておいでなのですか !? 」
「そういやぁ、オメエ……樽を積み込んだ人足と、やけに親しそうにしてたじゃないか ! 」
「おっ 俺が忍びを引き入れたとでもいうのか !? 」
「オメエは何時もお役人の悪口ばかり言うとるしな ! 」
水夫たちの雰囲気が悪くなり、今にも喧嘩に発展しそうだ。
「なんだとぉー、オメエこそ怪し……「ええーい、よさぬかっ !! 」
新兵衛が一喝すると、水夫たちは静かに成った。
「畏れながら、この者達は信頼の置ける者達ばかりでございます。
水夫たちの中に内通者など、いるはずはございませぬ ! 」
新兵衛は諫言するも……
「そうよのぉ~、その方が選りすぐった水夫たちだ。
……ならば、この中で誰よりも怪しいのは…………お主だ、銚子 !! 」
伊右衛門は自信満々に新兵衛を指差した。
シーンと静まり返る水夫たち。
聞こえるのは、風と波の音だけだった。
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