【完結】残念勇者の物語

月影 流詩亜

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嫁取り騒動 ①

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   おぉー  まさに 水の都だ

   大きな川から 水路が 縦横無尽に 張り巡らして
そこを 小舟で 行き来している

   ここからは 見えないが 大きな湖が 二つあるそうだ

   この領都『コタイラワサ』は 少し特殊で
大きな川を 挟んで 片方を『スターライト家』
もう片方を『ブルーリバー家』が 納めているそうだ

   そして ブルーリバー家の ボンボン こと 長男が
エクレア達に しつこく結婚を 迫っているらしい

  
   茜が 言うには 『その ボンボンから 暫くの間 守って
欲しい』との 依頼を 受けてしまったらしい


   ヤラレタワ   こんなことなら 茜達を お嬢様達の馬車
に 乗せなければ 良かった


「 せっかく 名店で ご馳走して貰えるんだから
悩むのは 後にして 今は、目の前の ご馳走を 楽しもう
うぜ 」
   王子に 促されながら 食事に 目をむけた

   綺麗な ガラスの器に 氷が入り その上に大根の詰ま
そして こいの アライが 盛られている
   アライの ピンクと白のお刺身が 食欲を誘う

    そして メインの 『鰻重うなじゅう』だ 
奮発ふんぱつしてくれたのか 大きな鰻が 三枚はいっている

   美味しそうに 食べている仲間を見て これは ことわれないなぁ と 考えた私は 食事に集中することにした



   皆 無言で食べている
本当に 美味し物を食べると 人は無言になるみたいだ

   食べ終わり 御茶を飲み始めた頃、お嬢様達が
やって来た

「 満足して貰えたでしょうか
『ラブリーの お刺身』と『ニョロニョロの蒲焼き』
は この領都の 名物料理なのですが お口に合うと
良いのですが 」

   エクレアが 少し心配そうに 言うと

「旨かった」
「美味しかったよ  ありがとうね エクレアちゃん 」
「満足   ! 」

   王子、茜、薊が 答えた

「 私まで ご馳走になり 感謝する」

   クリスが エクレアに 頭ん下げた

「 とても 美味しかったわ 
では 詳しい お話しを聞こうかしら 」
   私は 気を引き締めて 聞くことにした



   簡単に 言うと 『ブルーリバー家』が 領都を
自分達で 統一支配する為に 『スターライト家』
の 娘 二人を娶りたいという 勝手な話だった

   まして この ブルーリバー家 が きちんと自らの
領地を 治めていたのなら まだ良かったのだが
この領主である『 マーベラス= ブルーリバー』は
内政も ろくにせずに遊んでばかりで 酒と女に
だらしなく 領民には 重税を かけて苦しめている
そうだ
   さらに 悪いことに 王家の 第5王子である
『 ロープグッド= マッタイラ』とは 友人らしく
王家までが この縁談を 進めて来ているらしい


   急に周りが 騒がしくなり始めた

   いかにも 不良騎士と いう感じの 連中がお店に
入ってきた  その中から リーダーらしき騎士が

「 おい おい  何時になったら マーベラス様に
返事をするんだ
   あまり 待たせると やさしい領主様に変わって
俺が 躾てやるぜ   ! 」

「「「「「ギャァァァ  ハハハハハハ」」」」」

「 隊長  それは いい
その時は 俺達もてつだいますぜ   ! 」


   下品だ   あまりにも下品だ

   私が そう思っていると

「 さがりなさい   !
仮にも 上位貴族に対して 無礼ですよ
   今は大切な お客様と 大事な話を しているのです

   この場から立ち去りなさい   ! 」

   エクレアが 命令したけど  
彼奴らは 薄ら笑いをしながら

「 今日は お嬢様達を 招待するように いわれているんだ
力ずくでも 連れていくぞ
逃げようとしても 周りはすでに 囲んでいる

   無駄な抵抗をしないで 大人しくついてくるんだな」
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