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対峙
しおりを挟むレイは半月をすぎるほどの時間を勉強と練習に費やした。
現段階では zero のような力の使い方はしたくない。とその程度ではあったが 力の方はある程度制御がきくようになりつつあった。
そんなレイ達の暮らす辺鄙な森に近づく二つの影があった。
「ビーフラさま…本当にこの先に進むのですか?」
一つの影は 10人ほどで組まれたzeroの者達であった。
「うるせえ!俺様の決めたことに逆らうのか!?」 声を荒げて部下に怒鳴り散らしているのは ビーフラ と呼ばれるzeroの将軍であった。
「いえ…そんなことは…」部下達は怯えて口を閉ざす。
何も無い田舎の奥の森に部隊を動かすことに疑問を抱いている部下たちにぶっきらぼうにビーフラは説明する。
「半月ほど前か…空に光の柱が立ったんだ。あれは何かあるにちがいねぇ。宝か…それともそれ以上の何かだ…」
そう言って目を輝かせるビーフラにもうこれ以上なにを言ってもムダだと部下は黙ってついていった。
「このへんだと思うんだがなあ…。」
目指していた場所に近づいてはいるが辿り着けないビーフラはおもむろに自分の武器を手に取った
「ちょっくらわかりやすくしてみっか!」手に持った大きな斧をぶんっと横に振るとビーフラの前の景色はパッとひらけた。
辺り1面を薙ぎ払ったようにみえたその1振りで姿を表したのは森の一帯であった。その部分だけ無傷なこの現状は誰が見ても何かあることは明白だった。
「派手なことするねえ…。」
そんなビーフラから少し離れた場所で気の上に佇む影が一つ。
「あいつらも何かを嗅ぎつけて来たんだろうしな…ましてやあの感じだ。総長の感は正しかったってことかね」
この男は wishの一員であるらしく
なにやら偵察でこの地に来たらしい。
あくまで偵察…と戦う意思はとくにないようであった。
「なんだこの場所は…明らかに何かあるとわかっていても近づきたいっていう気持ちが薄くなるみてぇだ。」
ほうほうと関心しながら話すビーフラは自分の勘が正しかったことを確信しつつにやりと調べ続ける。
入りたくはなくなるが、ずっと集中すれば入れないってことはなさそうだな
とビーフラは部下をおいて森へ入っていった。
ほとんどの部下は不思議な感覚にやられ、入ってくることは出来なかったが1人の部下はビーフラを追ってきた。
「ビーフラ様!そんな軽々と行動されては…」そう諌める部下を他所にビーフラは探索を続ける。
「俺様が誰かに負けたりやられると思うか?」 がはは!と笑うビーフラに部下は頭を抱えていた
「お。さっそく何か見えてきたぞ?」
ビーフラの視線の先には小さな家があった。
「お前は誰だ!何をしにきた!」
ウタは剣を構え、ビーフラに問いかける。
「赤髪の少年…貴様に用はない。主を出しな。こんな魔法が使えるんだ。それなりの奴がいるんだろう?」
睨みつけるビーフラにウタは足が震えた。声では去勢をはっても幹部の凄みには抗えていなかった
物音と声にレイとチュウ老師が家から出てきた。
「おやおや、こんなにたくさんの客人がおるのは珍しいのう…」
眼鏡の向こうの老師の目はレイを迎えた時とは違い優しいものではなかった
「こいつが主か…ん?こいつどこかで…」 ビーフラは顎に手を当て考える
「おまえ 四賢老の1人か…?」
ほっほっ と笑みを浮かべつつ老師は答える。
「いかにも。わしが四賢老の1人 チュウじゃ。こんな場所に何かようかのう。」
「この間このあたりですごい力を見た気がしてな。何かあるだろうと思ってきたらお前がいたというわけだ。宝はないかもしれんが、おまえの首を持っていけばzeroでの評価もあがるだろうよ!!」
ビーフラはニヤリと笑いながら敵対の意思を見せる。
「どうやら争いは避けられんようじゃの…ウタ、レイ。ある程度の戦い方は教えておいたじゃろ。いきなりじゃが本番じゃ。そっちの若いのの相手はお主ら2人でせい。わしはこの元気な小僧を相手しよう」
ウタとレイは唾を飲み込み武器を強く握った。
「久々の強敵だぁ!!邪魔するんじゃねえぞ!!!」
わかってますよ。と部下は2人を見つめながら武器に手をとる。
部下の持っているのはシンプルな剣であったがそれなりには強いことは対峙した2人はすぐに気がついた。
睨み合いの硬直状態を壊したのはウタであった。
その大きな剣を構え、ビーフラの部下めがけ突撃する。
横に大きく振ったその一撃はあっさりとかわされてしまった。
大振りなウタの攻撃は隙を生む
部下はその隙を見逃さず剣を振るった。
キィンと音が鳴り響く
部下の振るった剣はレイの剣とぶつかありあった。
「ちょっとウタ!いきなり突っ込まないでよ!作戦とかないわけ?」
レイは慌てながら部下と距離をとる。
「んなものねえ!」ウタがそういうと
レイは呆れ顔でそういうと思っていたと諦めた様子であった。
お互いに距離を取り合いながら攻撃を重ねるが、特に決定打を生まないまま時間がすぎていった。
「うおおお!」 地を揺らすような大きな声が聞こえてくる。
目をそちらにやると
ビーフラの大きな斧がまるでナイフを振りまわすかのごとく軽々と空をきっていた。
老師はそれをのらりくらりとかわしていた。
老師は補助魔法の
「風の通り道」を唱えていた。
「ほっほっ。この魔法は風の声をきくことができるようになる。お主のような大振りの攻撃は何年経ってもあたらんよ…。」
「やるじゃねえか!!これなら俺も本気を出せそうだ!」
そういうとビーフラは斧をおくと、大きく雄叫びをあげた。
怒号と共にビーフラのエネルギーは大きくなっていく。
「ほう…お主…」 老師はすぐに気づいていた。
「そう。俺は牛のエト。zero幹部のビーフラだ。」
「筋繊維の悲鳴」
ビーフラは斧を大地に叩きつけた。
大地は大きく抉れ、ビーフラの力を見せつけた。
その後、さらにパワーを上げたビーフラの猛攻が老師を襲う。
老師は冷静にひょいひょいと身体を翻し斧の一撃をくらうことはなかった。
「どうした!!!避けてるだけじゃ勝てねえぞ!?!?」
ビーフラは苛立ちはじめる。
「もういい。全部ぶっこわしてやるよ!!!」
ビーフラはうずくまるような格好で力をため始める。
ビーフラにエネルギーが集まっていくのは誰が見てもわかるほどであった。
「いけません!!」
ビーフラの部下は声を荒らげたが、もうすでに遅かった。
溜められたエネルギーはビーフラの中で爆発するかのごとく大きく光を放った。
光の中からでてきたのは変わり果てたビーフラの姿であった。
まるで神話の迷宮にでてきたミノタウロスのようなその姿はもう明らかに人のものではなかった。
上半身はもう大きな牛であった。
元々大きな身体がさらに大きくなり、巨人のようなその姿では大きかった斧もいくぶん小さく見える。
「これは…あかんのう」
老師はあくまで冷静に呪文の詠唱をはじめた。
「白銀世界」
ビーフラを中心に地面には魔法陣が浮かび上がる。
1度の瞬きの後には その辺りごと氷漬けになったビーフラの姿があった。
(間に合ったかの…)
老師が見せた安堵の表情も、すぐに色を変えることになる。
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!
人のものとは思えぬ声とともに氷を内側から砕き、ビーフラは暴れだした。
巨体は腕を振り回しあたりを殴り壊していく。
もはや見境のない攻撃は部下やレイ達にも向けられた
「わ!危ないっ」
レイとウタはギリギリのところで攻撃をかわす。
明らかなパワーの差を見せられ、レイ達はビーフラから距離を大きくとった。
(ああなってしまっては…救いようがないのう…。氷漬けなどにしてしまうのが1番じゃったのだが…)
ビーフラの明らかな暴走を止める術を老師は模索する。
それも束の間。ビーフラが両手を大きく広げた。
広げられた両手にはレイ達は見たこともない大きさのエネルギーが集まっていく。
空気がびりびりと震え、次の一撃は生半可なものではないと全員が理解した。
対処を考える間もなくその攻撃は行われた。
広げた両手を勢いよく合わせるとエネルギーの爆発が起こった。
もはやそれは魔法や技でもなんでもないただのエネルギーの奔流であった
「いかんっ!!!」
老師は慌てて二人の元へ駆け寄り防御の魔法で二人を守る。
老師1人ならばこの程度の攻撃ならばなんということもなかったであろう。
四賢老と言われたチュウだが
ここには守るものが多すぎた。
レイたちふたりが顔をあげたそこにはボロボロになり今にも倒れそうな老師の姿があった。
「老師…そんな…あぁ。」
今にも泣き出しそうな声でウタはそのばに崩れ落ちた
そんな中レイは1人前を見つめていた。 視線の先には もう人とは呼べない怪物がいた
ア゙ア゙とニタリと笑うその怪物からレイは視線を外さなかった。
「おまえだけは…。」
レイは小さくそう呟くと
杖を取り出した。
加減ができないかもしれない。と
敵ながら少しの遠慮を持ってしまっていたレイは魔法を使わないでいた。
だがもういい。と
レイの中で何かが外れた
「魔法はイメージ」だと老師は常にいっていた。
レイの感情はこれまでにないほど暗く。淀んだ色に染まっていた。
レイは少しも表情を変えないまま
杖を振り下ろした。
「お天道様は見ている」
ビーフラを包むように光の柱が降ってくる。 文字通りの光の速さでビーフラの身体は灼けていった。
ぐあぁ。と苦しそうな声を上げていたが
なんとかビーフラは空からの攻撃から抜け出しレイたち目掛けて突進してくる。
ビーフラは ドンッと 何かにぶつかり動きを止める。
「貴方との距離」
レイの目の前には光の壁があった。
ビーフラの凄まじいスピードは自分に大きく跳ね返りビーフラは体制を崩した。
「囲う剣の愛」
転んだビーフラが顔を上げたときにはもう決着はついていた。
ビーフラは理性を失いながらも 死を覚悟した。
ビーフラの周りを光の剣が取り囲む。
幾千の剣の切っ先は360°どこを見てもビーフラの方を向いていた。
これほどまでに冷たい表情をレイが見せたことがあったであろうか。
レイは瞬きもせず、杖を振った。
無数の剣はビーフラの身体に突き刺さる。
ビーフラは膝をつき、倒れた。
躊躇いなくレイは止めをさす体制にはいる。振り上げた杖からはもう慈悲の色は感じられなかった。
その時、草むらはガサガサと揺れビーフラの部下が飛び出してくる。
部下はナイフを3人目掛けて投げた
ウタとレイがナイフを打ち落とし視線を戻した時には部下はビーフラを抱え、逃げる最中であった。
「この野郎!!!」ウタは剣を握り追いかけようとする。
「やめておきなさい…あれでは追いつけん…。」 老師が小さな声で二人を抑制する。
老師!! と 2人は老師に駆け寄る。
「二人ともよく聞きなさい。ワシはもうここで限界じゃ。ここももう多くの者に知られてしまったであろう。
お主らはここから北東を目指すのじゃ。福岡。まずはここへ向かえ。
ここにワシの古い友人がおる。彼はwishの者じゃ。力になってくれる。」
ここで限界なんて言葉は聞きたくはなかったが、二人は老師の言葉を聞き漏らしてはいけない。と耳を傾けていた
「ワシの中の力がお主を選んだようじゃ。レイよ。お主はこの力を持ってゆけ。」
そう言うと老師は手をレイの頭に置いた。
「ワシもエトの1人でな…。ワシの中の 子 の力がお主を選んだようなんじゃ。使い方は…そのうちにわかるじゃろ…。もっていきなさい。」
触れられたその手から何かあたたかいものが身体のなかに入ってくる感覚があった。
「さて…ウタよ。いい加減泣くのをやめるのじゃ。お主の魔法を見れぬまま逝くのは少し寂しいがの…おおよその予想はついておる。お主はまだ自分を自分で理解していないだけじゃ…お主ならできる。」
こちらへ来なさい…と言うと
ウタの耳元で囁いた。
「お主も少し気がついてるかもしれんがな…この子はおそらくこの世界の鍵になる子じゃ。この先いろんな壁にぶち当たるじゃろう。その時お主は友であり続けてあってほしい。ワシとの約束じゃ…」
ニコリと笑うとウタと指切りをした
「あたりまえじゃないですか…」
ウタがこたえると 老師は静かに目を閉じた。
二人は老師を弔い、言葉を信じ北東へと歩き出した。
「ビーフラがやられました。今視界を使ってお見せします。」
wishの幹部は一部始終を本部に伝えた。
「チュウ…君はそんなところにいたんだね。そして…この力は…。」
wishの総長は懐かしさと驚きを感じていた。
「これは…すぐにみんなに伝えなきゃいけないね。」
そう言うと総長と呼ばれるそのものは魔法を発動した。
同刻。
ビーフラの部下もzeroの長に連絡をとっていた。
「ビーフラ様がやられました。なにやらよく分からない力で…」
「なに!? ビーフラはエトの1人だぞ?…情報はあるんだろうな。」
そう言うと「はい。視界は途中から発動させておりました。」
「ふん…見せてみろ…。 ん? この力は…。」
zeroの長はレイの力を見てすぐさま魔法を発動した。
二人の長が使ったのは
声を伝える魔法である。長ともなれば仲間全員に声を伝えることも難しくはなかった。
「陽の者は我らの光だ!探し出し、今すぐに保護せよ!!!」
「陽の者は我らの楔だ!!探し出し、今すぐに殺すのだ!!!」
二つの反する言葉は二つの組織に響き渡り、世界は1人の少年を巡り大きく動き出した。
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