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婚姻式の日 ~王子妃後宮~
第2王子妃キャロライン様を先頭に、皆無言で進む。
王子宮の回廊に立ち警備をする、衛士や兵士は見なれぬ貴婦人と侍女達の姿に皆驚いていた。
粛々と歩き進む女性達は、第2王子妃キャロライン殿下後宮居室へと消えて行った。
キャロライン妃の後宮居室の居間に入ると、2人の侍女だけが待っていた。
「他の侍女達は呼ぶまで下がっているようにしておりますの。だって、王国の侍女達は気が回らないのですもの。」
キャロライン妃はコロコロと笑いながら、ソファに深く腰掛けた。
彼女は王国に嫁いだ身でも、帝国皇女としての自分を捨てて無かった。
「こちらが、私の乳兄弟であり侍女のマーガレット。そして、こちらがお父様が付けて下さった侍女ダリアですわ。」
マーガレットと言う侍女とは初対面である。
ニコリと微笑み、敵対関係では無い事を印象づける。
入り口近くに侍女3人を背後に控えさせ、立ったまま一礼する。
「ダリア、久しぶりです。良く仕えていますか?」
「はい。キャロライン妃様は日々健やかにお過ごしになっております。」
ダリアはシルヴァニア・ファミリーの一員でランクで言えば、最も位の低い月あかりで護衛兼諜報活動とハーピーを使っての情報提供が主な役目と言える。
今のやり取りだけでキャロライン妃は毒等を盛られること無く過ごしている事や、つまらない詮索や邪魔を受けて無い事が分かる。
皇太子殿下は中々に策士かもしれない。
「ダリアはシルヴァニア家の者だったのね。知っていたら、もっと頼ったのに。」
キャロライン妃は実に楽しそうに、話し続けた。
「左様でしたか。時間も限られております故、率直に仰って下さいませ。」
コロコロと楽しそうにしていたキャロライン妃様は目を眇め、私を見ると小首を傾げ閉じた扇を顎に当てた。
「証立ての儀で一の宮と同じ香りを嗅ぎました。あれは本来、皇室のみでは無かったかしら?」
帝国皇室後宮……一の宮と二の宮に分かれている後宮。
二の宮に入宮出来るのは、幼少より婚約していた正妃様や側妃様のみ。
これは皇帝陛下も皇太子殿下の嫡男であられる次期様も同じだ。
二の宮に住まう事が許されている者は、子を孕む事を許されている者だという事だ。
逆を言えば一の宮に住まう者は、孕む事を許されない言わば愛妾や寵姫だという事である。
その一の宮と同じ香り……つまり同じ秘薬が混ぜられた蜜水か?と聞いてきたのだ。
「本来は……ですが、一族内で必要とあらば調達致します。本日の証立ての儀のお仕度は一の宮に入宮される方と同じお仕度を致しました。」
私は迷い無く、あの豪華な鳥籠に住まう哀れな小鳥達と同じ処理を施した事を吐露した。
王子宮の回廊に立ち警備をする、衛士や兵士は見なれぬ貴婦人と侍女達の姿に皆驚いていた。
粛々と歩き進む女性達は、第2王子妃キャロライン殿下後宮居室へと消えて行った。
キャロライン妃の後宮居室の居間に入ると、2人の侍女だけが待っていた。
「他の侍女達は呼ぶまで下がっているようにしておりますの。だって、王国の侍女達は気が回らないのですもの。」
キャロライン妃はコロコロと笑いながら、ソファに深く腰掛けた。
彼女は王国に嫁いだ身でも、帝国皇女としての自分を捨てて無かった。
「こちらが、私の乳兄弟であり侍女のマーガレット。そして、こちらがお父様が付けて下さった侍女ダリアですわ。」
マーガレットと言う侍女とは初対面である。
ニコリと微笑み、敵対関係では無い事を印象づける。
入り口近くに侍女3人を背後に控えさせ、立ったまま一礼する。
「ダリア、久しぶりです。良く仕えていますか?」
「はい。キャロライン妃様は日々健やかにお過ごしになっております。」
ダリアはシルヴァニア・ファミリーの一員でランクで言えば、最も位の低い月あかりで護衛兼諜報活動とハーピーを使っての情報提供が主な役目と言える。
今のやり取りだけでキャロライン妃は毒等を盛られること無く過ごしている事や、つまらない詮索や邪魔を受けて無い事が分かる。
皇太子殿下は中々に策士かもしれない。
「ダリアはシルヴァニア家の者だったのね。知っていたら、もっと頼ったのに。」
キャロライン妃は実に楽しそうに、話し続けた。
「左様でしたか。時間も限られております故、率直に仰って下さいませ。」
コロコロと楽しそうにしていたキャロライン妃様は目を眇め、私を見ると小首を傾げ閉じた扇を顎に当てた。
「証立ての儀で一の宮と同じ香りを嗅ぎました。あれは本来、皇室のみでは無かったかしら?」
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二の宮に入宮出来るのは、幼少より婚約していた正妃様や側妃様のみ。
これは皇帝陛下も皇太子殿下の嫡男であられる次期様も同じだ。
二の宮に住まう事が許されている者は、子を孕む事を許されている者だという事だ。
逆を言えば一の宮に住まう者は、孕む事を許されない言わば愛妾や寵姫だという事である。
その一の宮と同じ香り……つまり同じ秘薬が混ぜられた蜜水か?と聞いてきたのだ。
「本来は……ですが、一族内で必要とあらば調達致します。本日の証立ての儀のお仕度は一の宮に入宮される方と同じお仕度を致しました。」
私は迷い無く、あの豪華な鳥籠に住まう哀れな小鳥達と同じ処理を施した事を吐露した。
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