婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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ある日の景色

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夜明け前の暗い野営地、コンロの側だけは時折放り込まれる薪のおかげで明るく温かい。

今日も3匹はやって来ました。

3匹はコンロの周りを両前足を上げて、二足歩行でトタタタタッと走り回る。

「走ったにゃ!」

「走ったにゃ!」

「良いうんどうしたにゃ!」

タマ・トラジ・ノエルはそう言うと、笛をスチャッと取り出しました。
タマがコクコクと頭をふってタイミングを合わせ、一緒に笛を吹きます。
淡い光がフヨフヨと漂い、野営地に広まり笛の音に合わせるように強く弱く光ります。
そして笛を吹き終わるとパチンッと弾けるように光が消えます。
広範囲魔法の癒しの光を行った後、3匹はコクコクと頷き合い笛を仕舞うとそれぞれの馬車に走って戻ります。

「今日は良い笛だったにゃ!」

とタマが馬車の前で呟く。

「だいぶ、上手くなってきたにゃ!」

とトラジが呟く。
2匹は静かに馬車に戻り、そおっと鍵を掛けて2匹揃ってエリーゼの隣に丸くくっついて寝る。
エリーゼとアニスは、少しだけ端に寄るように寝るようになっていた。
そして夜が明けて、明るくなると2人は起きて魔法でキレイにするとエリーゼはコンロの方にアニスは馬車で片付けをと別れて行動をする。
タマとトラジはエリーゼに付いて行き、朝ご飯の支度を手伝う。
朝ご飯の手伝いを始めるとノエルがやって来て、3匹は揃って料理のお手伝いをする。
トラジが声高らかに歌を歌うので、そのリズムに乗ってタマとノエルもトラジの動きに合わせて動く最終的には一緒に歌う。
手伝いが終わり、それぞれの主と食事を取り終わると主と一緒に消えていく。

タマとトラジはエリーゼと共に、ノエルはルークと共に。
そしてノエルはルークに抱っこされるように布に包まれて眠り。
タマとノエルはエリーゼの馬車の中、ゴソゴソと背もたれを乗り越えアニスが簡単に折り畳んだ毛皮の毛に挟まれるように潜り込みくっついて寝る。
一度エリーゼが興味本位で覗いた時、余りの可愛さにアニスを呼んで暫く見た程だった。

フワフワの毛皮の中、白とトラ縞の法被姿の立ち歩きネコはくっついて団子のように丸くなって寝ている。
時折『ウニャ……』とか『ニャウン……』とか寝言らしきものを言っているが、エリーゼにもアニスにも聞こえない。
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