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お昼はご馳走!(討伐隊の平兵士)
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ゆったり進むシュバルツバルト侯爵家には、有難いとしか言いようがない。
少しでも早いと追い掛けるのに一苦労だし、ヘタすれば距離が開いてしまう。まるで、俺達の速度を考えてるかのような早さで安心して付いていってる。シュタイン隊長は何もかも任せるように、シュバルツバルト侯爵家の後を付いていってる。でも、それも今日までだ。明日からは別の道を行く。
やっすいワインを回し飲みしながら、干し肉を齧る。
寒々しい昼休憩でも、石積みの竃を作って囲めば少しはマシってもんで俺達は皆で温まり始めた竃を囲んでいた。
「おーい!魚だ!魚の差し入れだぞ!」
は?魚!そんな高級品を差し入れとか正気か!
「焼くだけだぞ!おら!さっさと竃に置いて焼いてけ!」
「誰だよ!んな高級品を差し入れしてくるとか!」
「シュバルツバルト侯爵様からだよ!キャスバル様とエリーゼ様が持って来てくらたんだ!さぁ!早く早く!」
皆大慌てで受け取り、あちこちに作った竃に魚を置いていく。
あっという間に置かれ、空っぽの籠を持って来た奴が慌てて戻って行った。
「スゲェ!魚だ!魚だよ!ご馳走だ!」
「魚なんて初めてだ!」
「すげーな!俺も初めてだよ!」
「俺、この魚食った事あるぜ!塩を少しだけ付けると甘く感じるんだぜ!」
皆、口々に騒いでる。俺だって騒ぎたい。こんな立派な魚は見たことも食べた事もない。
こいつの半分位の大きさの魚でも、王都じゃ高くて中々口に出来なかった。
討伐隊の給金は結構良いんだが、それでも最近の王都は安い肉も値段が上がってた……帰る頃には、少しは落ち着いてくれれば良いんだが……
パチパチと爆ぜる音に、竃を見れば魚の脂が落ちて焼けていた。
香ばしい香りにグルグルと腹が鳴る……どうやら、それは俺だけじゃないらしい。
隣の奴と顔を見合わせ、笑いあう。
「お前もかよ!」
「お前もだろ!」
俺達は肩を叩き合い、ジッと竃を見つめ魚が焼けるのを待った。
それは俺達だけじゃなくて、あちこちの竃を囲む連中もだった。
少しでも早いと追い掛けるのに一苦労だし、ヘタすれば距離が開いてしまう。まるで、俺達の速度を考えてるかのような早さで安心して付いていってる。シュタイン隊長は何もかも任せるように、シュバルツバルト侯爵家の後を付いていってる。でも、それも今日までだ。明日からは別の道を行く。
やっすいワインを回し飲みしながら、干し肉を齧る。
寒々しい昼休憩でも、石積みの竃を作って囲めば少しはマシってもんで俺達は皆で温まり始めた竃を囲んでいた。
「おーい!魚だ!魚の差し入れだぞ!」
は?魚!そんな高級品を差し入れとか正気か!
「焼くだけだぞ!おら!さっさと竃に置いて焼いてけ!」
「誰だよ!んな高級品を差し入れしてくるとか!」
「シュバルツバルト侯爵様からだよ!キャスバル様とエリーゼ様が持って来てくらたんだ!さぁ!早く早く!」
皆大慌てで受け取り、あちこちに作った竃に魚を置いていく。
あっという間に置かれ、空っぽの籠を持って来た奴が慌てて戻って行った。
「スゲェ!魚だ!魚だよ!ご馳走だ!」
「魚なんて初めてだ!」
「すげーな!俺も初めてだよ!」
「俺、この魚食った事あるぜ!塩を少しだけ付けると甘く感じるんだぜ!」
皆、口々に騒いでる。俺だって騒ぎたい。こんな立派な魚は見たことも食べた事もない。
こいつの半分位の大きさの魚でも、王都じゃ高くて中々口に出来なかった。
討伐隊の給金は結構良いんだが、それでも最近の王都は安い肉も値段が上がってた……帰る頃には、少しは落ち着いてくれれば良いんだが……
パチパチと爆ぜる音に、竃を見れば魚の脂が落ちて焼けていた。
香ばしい香りにグルグルと腹が鳴る……どうやら、それは俺だけじゃないらしい。
隣の奴と顔を見合わせ、笑いあう。
「お前もかよ!」
「お前もだろ!」
俺達は肩を叩き合い、ジッと竃を見つめ魚が焼けるのを待った。
それは俺達だけじゃなくて、あちこちの竃を囲む連中もだった。
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