婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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年始の元旦!ご来光! 妄想!お年玉閑話!

そろそろ夜が開けようかと、空が白み始めた頃でした。
3匹は何かいつもと違うと感じながら、起きました。

「うにゃ?」

「どうしたにゃ?」

「にゃ~?にゃう~?」

3匹が目を開けて見た景色は、見たことの無い景色でした。

「おや?起きたのかい?」

初めて聞く人の声にびっくりしたものの、3匹は一緒にいる事で慌てずにいられました。人の姿は無いのに、声しかしないのにです。

「今日は新年で特別だからね。特別!特別!ほら、あそこに見える山があるだろう?じきにあの山にお日様が昇ってくる、そしたらねパンパンって手を叩いて頭を下げるんだよ。今年も一年良い年になりますように!ってお願いしながらね!」

3匹は不思議な声を聞きながら、立ち上がりました。
何だか足元は温かく柔らかい、モコモコのフワフワした布が敷き詰められた場所で空気もホンワカと温かい不思議な場所でした。
大きな窓の向こうに見える綺麗な形をした山、天辺から中程まで白い雪が積もった山。

「あれは富士山って言うんだよ、さぁ、ほらほら!お日様が昇ってくるよ!」

3匹は綺麗な形の山にキラキラと輝くお日様が昇ってくる姿に、大きな丸い目をキラキラさせながら見詰めていました。

「すごいにゃ!」

「キレイだにゃ!」

「ボク、こんなにキレイなのはじめてみるにゃ!」

3匹は両前足をパムッパムッと合わせます。
なんせニャンコなので、肉球を一生懸命叩き合わせた所でパンパンなんて音は出ないのです。

「え……と……ことしもいちねん、いいトシになりますようにゃ!」

「……にゃ!」

「…………にゃ?にゃっ!」

ちゃんと言ったのは、タマだけです。後は言えてません。

「ほらほら、頭を下げて!」

ペコペコと3匹は頭を下げて、パッと頭を上げると3匹は白い神職が着るようなお着物を着てました。

「にゃにゃっ?なんでにゃ?」

「ふしぎにゃ!みたことナイかっこうにゃ!」

「ふしぎにゃーん!でもでも、わるくないにゃ!」

3匹はそれぞれの前足を掴み、輪になって踊ります。
トントン・ピョンとリズムを刻みながら踊る姿は、愛らしいの一言に尽きます。

「ふしぎにゃ!ちからがみなぎるにゃ!」

「ホントにゃ!ちからがみなぎるにゃ!」

「でもたのしいにゃ!ウキウキするにゃ!」

頭にはシャラシャラと軽やかな音が鳴る冠が現れ、3匹の輪になって踊ろう!はトントン・ピョン・シャラランと鳴り出しました。

「いいトシになりそうにゃ!」

「ホントにゃ!みんないいトシにゃ!」

「きっとみんないいトシにゃ!しあわせにゃーん!」

トントン・ピョン・シャララン・トントン・ピョン・シャララン……
キラキラ輝くお日様の光を受けて、楽しげに踊る3匹。
暖かい光に包まれ…………



「3匹共、何か夢でも見てるのかしら?何だか同じ動きをしてるわね。」

「本当だ、同じ夢でも見てるのかな?随分と楽しそうだな。」

フワフワの敷毛皮の上で、3匹はペタリと腹這いで寝てました。それぞれの前足を繋いで。エリーゼとルークはニコニコと寝ている3匹を見ながら微笑んでます。エリーゼの馬車の中、座る二人と立って見ているアニス。アニスも微笑んでます。

「いいトシになりそうにゃ!」

「ホントにゃ!みんないいトシにゃ!」

「きっとみんないいトシにゃ!しあわせにゃーん!」

3匹は寝ているのに、それはもうハッキリと叫びました。
エリーゼとルークは顔を見合わせ、クスクスと笑い合いました。

「本年も宜しくお願いします。」

「こちらこそ、宜しくお願いします。」

「「せーの……良い一年になりますように!」」

笑い声の溢れる馬車の中、何だか幸せな空気です。



今年も皆様、1年良い年になりますように!
o(^▽^)o作者。
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