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豪華な食事(討伐隊兵士の呟き)
天幕を張り終え、竃を作り道中で拾い集めた枝等をくべて火を焚く。
大鍋に水を張って、湯を沸かす。熱い湯を啜りながら干し肉を齧るのは討伐の旅ならごく当たり前の事だ。
王子の天幕を張っていた連中が、大慌てで戻って来たかと思ったら王子から離れた場所でヒソヒソやってる。
あの顔は良くない事があった顔だ、気になるし聞きにいっか。
口から口へと伝えられた事は、王子の天幕が張られた場所はシュバルツバルト侯爵夫人の馬車の近くで……どうやら侯爵夫人の勘気に触れたらしいって話だった。
シュタイン隊長が慌てて走って行った。
……しばらくしたら、シュタイン隊長は戻って来た。ちょっとだけ頬を染めて。
この討伐隊最大の問題が発生した。
それはシュバルツバルト侯爵一行の野営地から漂ってくる、嗅いだ事の無い実に美味しそうな匂いだった。
ある者は嘆き、ある者は祈り、ある者は願っていた。
長い事、誰もがこの匂いに惑わされていたと思う。
天幕が夕日に照らされる頃合だっただろうか、シュバルツバルト領主隊の伝令係が走って来た。
伝令係が俺達に夕食の招待を告げたんだ!
俺達は狂喜乱舞し、喜び勇んで行った。
伝令係に付いてシュバルツバルト侯爵一行の野営地に入って驚いた。侯爵様や侯爵様のご家族の馬車が立派なのは、分かる。領主隊の馬具も見たことがあるから、立派だと知っている。問題は配置だった。まるで最も弱い平民や使用人を守るように貴族や領主隊が配置されていた。
俺達が更に驚いたのは、中央の立派な竃やそれらを覆うように作られた四阿だった。
そして、連れて来られたのは最も離れた台だったが俺達は見たことも無い沢山の魚や貝だった。
伝令係の説明で、食べ方を教えて貰いおそるおそる手に取りパクリと食べた…………
「うん……めぇ!ナニコレ!スンゲェうまい!」
思わず俺は叫んだ!後は無我夢中だった。無くなる頃に新しく作られた物が出され、火傷しそうな程熱くてもお構いなしに食べて食べて食べた!じゃんじゃん出されて、満腹になるまで皆して食べまくった。
あまりにも美味しくて、最後は指につきまくった汁を舐め取ってしまう程だった。ワインがあればなぁ……と思ったのは食べ終えてからだった。
ふと見れば湿らせた布があちこちに置いてあって、それで改めて手を拭った。
初めて食べたご馳走に俺達は、この討伐の旅に参加して初めて良かったと心の底から思った。
俺達は全員が満腹になった為、自分達の野営地に戻る事になった。
俺達は離れる前に、この大きく立派な竃の辺りにいた侯爵様達に頭を大きく下げた。
「ご馳走になりました!ありがとうございました!」
にこやかに俺達に手を振ってくれた、エリーゼ様の優しい笑顔をおればかり忘れないだろう。一生。
大鍋に水を張って、湯を沸かす。熱い湯を啜りながら干し肉を齧るのは討伐の旅ならごく当たり前の事だ。
王子の天幕を張っていた連中が、大慌てで戻って来たかと思ったら王子から離れた場所でヒソヒソやってる。
あの顔は良くない事があった顔だ、気になるし聞きにいっか。
口から口へと伝えられた事は、王子の天幕が張られた場所はシュバルツバルト侯爵夫人の馬車の近くで……どうやら侯爵夫人の勘気に触れたらしいって話だった。
シュタイン隊長が慌てて走って行った。
……しばらくしたら、シュタイン隊長は戻って来た。ちょっとだけ頬を染めて。
この討伐隊最大の問題が発生した。
それはシュバルツバルト侯爵一行の野営地から漂ってくる、嗅いだ事の無い実に美味しそうな匂いだった。
ある者は嘆き、ある者は祈り、ある者は願っていた。
長い事、誰もがこの匂いに惑わされていたと思う。
天幕が夕日に照らされる頃合だっただろうか、シュバルツバルト領主隊の伝令係が走って来た。
伝令係が俺達に夕食の招待を告げたんだ!
俺達は狂喜乱舞し、喜び勇んで行った。
伝令係に付いてシュバルツバルト侯爵一行の野営地に入って驚いた。侯爵様や侯爵様のご家族の馬車が立派なのは、分かる。領主隊の馬具も見たことがあるから、立派だと知っている。問題は配置だった。まるで最も弱い平民や使用人を守るように貴族や領主隊が配置されていた。
俺達が更に驚いたのは、中央の立派な竃やそれらを覆うように作られた四阿だった。
そして、連れて来られたのは最も離れた台だったが俺達は見たことも無い沢山の魚や貝だった。
伝令係の説明で、食べ方を教えて貰いおそるおそる手に取りパクリと食べた…………
「うん……めぇ!ナニコレ!スンゲェうまい!」
思わず俺は叫んだ!後は無我夢中だった。無くなる頃に新しく作られた物が出され、火傷しそうな程熱くてもお構いなしに食べて食べて食べた!じゃんじゃん出されて、満腹になるまで皆して食べまくった。
あまりにも美味しくて、最後は指につきまくった汁を舐め取ってしまう程だった。ワインがあればなぁ……と思ったのは食べ終えてからだった。
ふと見れば湿らせた布があちこちに置いてあって、それで改めて手を拭った。
初めて食べたご馳走に俺達は、この討伐の旅に参加して初めて良かったと心の底から思った。
俺達は全員が満腹になった為、自分達の野営地に戻る事になった。
俺達は離れる前に、この大きく立派な竃の辺りにいた侯爵様達に頭を大きく下げた。
「ご馳走になりました!ありがとうございました!」
にこやかに俺達に手を振ってくれた、エリーゼ様の優しい笑顔をおればかり忘れないだろう。一生。
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