婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

文字の大きさ
234 / 756

男達は語らう 2

だって仕方ないだろう。あの大雷狼の時の興奮とか忘れられない訳で、やっぱりヘマしなければ狩れると思うと一狩りしたい訳で。

「大型はかなり多いのですか?」

俺の問いに侯が嬉しそうに答えてくれた。笑顔ご眩しい。

「多いな!頻繁に見るが、中々戦う事が無いのがドラゴンだな。後、海の中に住んでるヤツも余り戦わない。逆に頻繁に戦うのが雪山に出てくるヤツだな。兎と猿の大型だ。狼も当然多い。後は鳥の大型か……訳の分からないのも結構いるな。だが、まぁ大型は何とかするってのが基本だ。超大型は手も足も出ない。」

「超大型?それはいったい……」

大型の上が居るって確認したのか?まさか……

「火山の火口の辺りに住んでるヤツと、雪山の天辺辺りに住んでるヤツだな。」

キャスバルが説明してくれた。火口と雪山……アカムとか、あの辺か……それはヤバいな。

「一度見てみたい気もしますが、それで何かあれば悲しませるので遠慮します。こちらに来たときも大型は遭遇しなかったので、先日の大雷狼は驚きました。」

ピクッと全員が反応しました。えー?俺、変な事言って無い筈だけど。

「ほぅ……ルーク様は大雷狼と遭遇しましたか。」

ハインリッヒ殿の不適な笑み、うーん?俺の反応を見てるのかな?

「あの時のルークは凄かったな。エリーゼを追い掛けて剣を抜いて、中々勇ましかったな!まぁエリーゼには負けたがな!」

侯……フォローになってないです……

「なんと!ルーク様は初見で剣を抜きましたか!普通は腰が引けるものですが、幾らエリーゼ嬢が先行していたとしても早々立ち向かう事は出来ませんよ!これは将来有望ですね、シュバルツバルト侯!」

ハインリッヒ殿……ありがとう。ゲームと違ってリアルだとかなり迫力あってビックリしたけど、アイツよりエリーゼの攻撃力とかの方が怖かった……どんだけ戦闘力高いんだ!と思ったね。

「ああ!どこぞのヘッピリ王子はぼんやり見ていただけで、全く駄目だったがな!」

侯!強めのダメ出し過ぎて、聞いてる俺がドキドキする!不敬だって思ってないの?キャスバルとトールがウンウン頷いてるけど止めようよ!

「王家は大分損をしましたね。第三王子の残念振りは有名でしたが、せめて王家の駒位にはなるかと思われていたのに。駒にもならないとはね……」

……ほぉう、大人しいのは振りか。なる程、中々肝が座ってるか。

「全くな、愚かなら愚かで構わなかったんだがな。エリーゼも呆れ果て見捨てるのも頷ける程の頭の悪さだ。だが、エリーゼはアンネローゼ嬢もミネルバ嬢も友人だと言ってな。何らかの手立てを与えるかも知れん。それまでは、ちと大人しくしてくれると信じてるが……如何せん、とんだじゃじゃ馬でな。」

「いえいえ、エリーゼ嬢は傑物です。そのような方に友人と言われれば、我が家も安泰と言う事ですよ。今回の事で確信しましたよ。これからも、仲良くお付き合いして下さると……」

ダブルハインリッヒが悪い顔で笑って、グラスを傾けてる……俺も腹を括れと言うのか。
いや、括った腹を見せろと言う事か。
一つため息をついて、ワインを飲む。コニャックか……ブランデーが飲みたくなるな。酒造に手を出すか……蒸留酒が恋しい。
感想 3,411

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

いや、あんたらアホでしょ

青太郎
恋愛
約束は3年。 3年経ったら離縁する手筈だったのに… 彼らはそれを忘れてしまったのだろうか。 全7話程の短編です。

「身分が違う」って言ったのはそっちでしょ?今さら泣いても遅いです

ほーみ
恋愛
 「お前のような平民と、未来を共にできるわけがない」  その言葉を最後に、彼は私を冷たく突き放した。  ──王都の学園で、私は彼と出会った。  彼の名はレオン・ハイゼル。王国の名門貴族家の嫡男であり、次期宰相候補とまで呼ばれる才子。  貧しい出自ながら奨学生として入学した私・リリアは、最初こそ彼に軽んじられていた。けれど成績で彼を追い抜き、共に課題をこなすうちに、いつしか惹かれ合うようになったのだ。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

シリアス
恋愛
冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん
恋愛
【モブ】シリーズ①(本編) 異世界を救うために聖女として、3人の女性が召喚された。しかし、召喚された先に4人の女性が顕れた。そう、私はその召喚に巻き込まれたのだ。巻き込まれなので、特に何かを持っていると言う事は無く…と思っていたが、この世界ではレアな魔法使いらしい。でも、日本に還りたいから秘密にしておく。ただただ、目立ちたくないのでひっそりと過ごす事を心掛けていた。 それなのに、周りはおまけのくせにと悪意を向けてくる。それでも、聖女3人のお姉さん達が私を可愛がって守ってくれるお陰でやり過ごす事ができました。 そして、3年後、聖女の仕事が終わり、皆で日本に還れる事に。いざ、魔法陣展開で日本へ!となったところで…!? R4.6.5 なろうでの投稿を始めました。