婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

文字の大きさ
256 / 756

青氷の薔薇 13 注意!このお話は過去のお話です!

ハインリッヒ様に連れて行って頂き、白い毛織物を見せて下さいました。この優しい手触りの柔らかい毛織物が先程の毛皮の毛で作った物だと教えて下さいました。これ程手触りの良い物、是非とも帝国にも流通させたいわ。

「エミリ、ねぇ……触ってみて。凄いのよ。」

後ろに控えていたエミリが静かに私の横に来て、この白い毛織物を撫でる。その横顔は驚いてる顔だ。

「フェリシア様……これは……」

二人で頷き合う。やはり、これは帝国にも流通させるべき品。きっと皇室だけではない、高位貴族もこぞって欲しがるでしょう。

「お気に召したのなら、是非とも贈らせて下さい。」

え?今、何を仰ったの?私に贈って下さるの?これを?

「よろしいの?高価なのでしょう。」

私の言葉を聞いて、ハハッと笑うハインリッヒ様。
これ程の品なら、結構な金額の筈だわ。

「この程度なら、知れてます。この辺りに出ている物は安価ですよ……この店では。本当の高級品は奥の個室にあります。」

チラリと店員の方を向くと私から少し離れ店員に近寄る、ハインリッヒ様と何か小声でやり取りをしている。ハインリッヒ様はアレックスに向いて頷くと、アレックスもハインリッヒ様に近寄り三人で何やらやり取りをしている。何かしら?……あら?店員が頷くと、二種類の毛織物を持って行ったわ。ハインリッヒ様が再び私に近寄ると優しく微笑み、私に手を差し伸べて下さる。

「話は尽きました、さぁ行きましょう。」

ハインリッヒ様のエスコートで店内の奥。それはそれは豪華な店と言うより、貴族の屋敷の扉の前へと連れて来られる。

「この先に本当の高級品があります。」

本当の高級品。いったいどんな物があるのかしら?私は見た事も触れた事も無い品々に、ハインリッヒ様の手の温もりに興奮が抑えられなかった。
感想 3,411

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

いや、あんたらアホでしょ

青太郎
恋愛
約束は3年。 3年経ったら離縁する手筈だったのに… 彼らはそれを忘れてしまったのだろうか。 全7話程の短編です。

「身分が違う」って言ったのはそっちでしょ?今さら泣いても遅いです

ほーみ
恋愛
 「お前のような平民と、未来を共にできるわけがない」  その言葉を最後に、彼は私を冷たく突き放した。  ──王都の学園で、私は彼と出会った。  彼の名はレオン・ハイゼル。王国の名門貴族家の嫡男であり、次期宰相候補とまで呼ばれる才子。  貧しい出自ながら奨学生として入学した私・リリアは、最初こそ彼に軽んじられていた。けれど成績で彼を追い抜き、共に課題をこなすうちに、いつしか惹かれ合うようになったのだ。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

シリアス
恋愛
冤罪で退学になったけど、そっちの方が幸せだった

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

巻き込まれ召喚のモブの私だけが還れなかった件について

みん
恋愛
【モブ】シリーズ①(本編) 異世界を救うために聖女として、3人の女性が召喚された。しかし、召喚された先に4人の女性が顕れた。そう、私はその召喚に巻き込まれたのだ。巻き込まれなので、特に何かを持っていると言う事は無く…と思っていたが、この世界ではレアな魔法使いらしい。でも、日本に還りたいから秘密にしておく。ただただ、目立ちたくないのでひっそりと過ごす事を心掛けていた。 それなのに、周りはおまけのくせにと悪意を向けてくる。それでも、聖女3人のお姉さん達が私を可愛がって守ってくれるお陰でやり過ごす事ができました。 そして、3年後、聖女の仕事が終わり、皆で日本に還れる事に。いざ、魔法陣展開で日本へ!となったところで…!? R4.6.5 なろうでの投稿を始めました。