婚約破棄されまして・裏

ラーメンおかわり！

「タマちゃん、さっき食べたラーメンは美味しかった？」

ボクのかたほうのまえあしをにぎって、おはなししてくるのはアニスさん。ご主人とずっといっしょにいるヒト。イイヒト。

「トリしょうゆっていってたにゃ！ノエルのご主人といっしょにゃ！」

トラジのもおいしそうだったにゃあ……でも、ちがうのもきになったにゃあ……

「あら、結構並んでるわね。私達も並びましょうね。順番を割り込むのは宜しくないって、エリーゼ様は仰ってましたからね。」

「はいにゃ！」

アニスさんといっしょに、れつにならんでまった。
あっちこっちから、ラーメンおいしいってこえがきこえる。

「鳥ガラスープが終了しました！牛ガラスープか豚ガラスープのどちらかでお願いします！」

『りょうりちょう』の大きなこえがきこえた。

「あら、タマちゃんが食べたラーメン終わっちゃったわ。ん～どうしようかしら？」

トラジがたべてたスープ、イイニオイだった！

「ボク、ギュウガラスープにするにゃ！トラジがおいしそうにたべてたにゃ！」

アニスさんはニッコリ笑うとボクの前足を引いて、フンフンとハナウタをうたってる。もうすこしでボクとアニスさんのばんになるとおもったとき、アニスさんはハナウタをやめた。

「タマちゃん、私も牛ガラスープのラーメンにするわ。味噌味のね！」

にゃっ？ミソあじ。トラジはしょうゆだった……ボクもしょうゆがイイにゃあ。

「タマちゃんは何味にする？トラちゃんと同じにするの？」

「はいにゃ！トラジとおなじにするにゃ！」

ニコニコとしてるアニスさん。
やっとアニスさんとボクのばんがきた。

「料……んんっ……ジムさん、牛ガラスープの醤油と味噌一つずつお願いします。」

「おっ！タマはおかわりか！アニス様はどちらですか？」

シャッシャッっておとといっしょにきこえる……

「味噌よ。」

「あいよっ！お待ち！牛ガラ味噌と醤油、気を付けて下さい。」

「はい、タマちゃん。醤油よ。」

アニスさんがボクにラーメンのうつわをとってくれたにゃ！

「ありがとにゃ！」

りょうまえあしでラーメンのうつわをうけとる。
ホカホカするうつわ。フワフワとあがるユゲ。フンワリとかおるスープのニオイ。

「タマちゃん、エリーゼ様の所に戻りましょう。」

「はいにゃ！」

にかいめだから、じょうずにはこべたにゃ！たべたラーメンはさいしょのとちがう、おいしさだったにゃ！