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帝国皇室悲話 皇帝サイド 2
「フゥ……中々のものだ……」
独り言を呟く皇帝の顔は苦々しい。側妃二人には何故皇帝陛下がこの様な姿になっているのか、全く分からなかった。横たわる皇帝の側近くで子供達と一緒に座り込む事しか出来なかった。
「陛下は毒を飲まされたのです。」
宰相の言葉に側妃二人は恐れ戦き、カタカタと震えた。食事は毒見係が居て、毒が入る事なぞ無い。思い付くのは、後宮……誰かが皇帝陛下が口にする物に毒を混ぜたのだ。
「まだ、誰か分かっておりませぬ。」
「キャスター……我が亡くなったと伝えよ……さすれば、尻尾も出よう……」
「ですが……そ「お待たせ致しました!やっと調合出来ましたわ!」……ノーラか。陛下、やっと念願の毒消しが届きましたぞ。」
「失礼致します、現皇帝陛下。これはそのまま口に含む物です。大分珍しい毒でしたが、心配ご無用でしてよ。さ。」
どこから現れたのか、ノーラと呼ばれた女はトンッ!と皇帝の横に膝をつくと、荒い息の皇帝の口に丸薬を押し込み口を押さえた。
「そのまま飲み下して。水を入れると薄まり効果が下がるから。」
ゴクリと嚥下するのを見、更に口を開き丸薬が無い事を確認するとニカッ!と笑った。
「今日一晩うんと汗をかく。汗が引いたら、毒消し完了です。では、失礼します。キャスター殿、今夜一晩気を張っておりますように。」
ノーラは不吉な言葉を宰相キャスターに投げつけ、フワリと姿を消した。ノーラは短距離に限るが転移魔法の使い手であった。
「相も変わらずシルヴァニアの方々は恐ろしい……」
徐々に玉の様な汗を吹き出してくる皇帝陛下の顔色は、吹き出す汗と共に良くなって来る。宰相は大股で扉を開けると湯あみで使うような大判の布を手に戻って来る。
「側妃様方、どうか陛下の汗を拭いて下さい。」
側妃二人は頷くと、その布を受け取り顔と言わず首や手に浮き出た汗を吸い取って行く。
「キャスター、頼んだぞ。」
僅かだが、顔色が良くなった皇帝は宰相に声を掛けた。宰相は自分の代わりとして常日頃補佐を務める弟に声を掛け、決してお側を離れるな!と言い含めると後宮へと続く扉へと足早に駆けて行った。
「皇帝陛下崩御」と伝える為に。
独り言を呟く皇帝の顔は苦々しい。側妃二人には何故皇帝陛下がこの様な姿になっているのか、全く分からなかった。横たわる皇帝の側近くで子供達と一緒に座り込む事しか出来なかった。
「陛下は毒を飲まされたのです。」
宰相の言葉に側妃二人は恐れ戦き、カタカタと震えた。食事は毒見係が居て、毒が入る事なぞ無い。思い付くのは、後宮……誰かが皇帝陛下が口にする物に毒を混ぜたのだ。
「まだ、誰か分かっておりませぬ。」
「キャスター……我が亡くなったと伝えよ……さすれば、尻尾も出よう……」
「ですが……そ「お待たせ致しました!やっと調合出来ましたわ!」……ノーラか。陛下、やっと念願の毒消しが届きましたぞ。」
「失礼致します、現皇帝陛下。これはそのまま口に含む物です。大分珍しい毒でしたが、心配ご無用でしてよ。さ。」
どこから現れたのか、ノーラと呼ばれた女はトンッ!と皇帝の横に膝をつくと、荒い息の皇帝の口に丸薬を押し込み口を押さえた。
「そのまま飲み下して。水を入れると薄まり効果が下がるから。」
ゴクリと嚥下するのを見、更に口を開き丸薬が無い事を確認するとニカッ!と笑った。
「今日一晩うんと汗をかく。汗が引いたら、毒消し完了です。では、失礼します。キャスター殿、今夜一晩気を張っておりますように。」
ノーラは不吉な言葉を宰相キャスターに投げつけ、フワリと姿を消した。ノーラは短距離に限るが転移魔法の使い手であった。
「相も変わらずシルヴァニアの方々は恐ろしい……」
徐々に玉の様な汗を吹き出してくる皇帝陛下の顔色は、吹き出す汗と共に良くなって来る。宰相は大股で扉を開けると湯あみで使うような大判の布を手に戻って来る。
「側妃様方、どうか陛下の汗を拭いて下さい。」
側妃二人は頷くと、その布を受け取り顔と言わず首や手に浮き出た汗を吸い取って行く。
「キャスター、頼んだぞ。」
僅かだが、顔色が良くなった皇帝は宰相に声を掛けた。宰相は自分の代わりとして常日頃補佐を務める弟に声を掛け、決してお側を離れるな!と言い含めると後宮へと続く扉へと足早に駆けて行った。
「皇帝陛下崩御」と伝える為に。
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