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宴の後(人はそれを三次会とも惨事会とも言う。)
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「うおーい!残っとるのは儂等だけか?」
「おう!」
赤ら顔の厳ついドワーフはジョッキに溢れんばかりにワインを注ぎ込んで、エルフ達を束ねる古参の男エルフに声を掛ける。最も声を掛けたドワーフもドワーフ族を束ねる族長ねのだが、既に酔いが回っているので大分とっちらかっている。
「昔はハインリッヒの奴も一緒に朝まで飲んだのになぁ!」
「おい!冗談ではないぞ!貴様、あの時の事を忘れたのか!素っ裸で座らされ、膝を踏まれて鞭で打たれこそしなかったが思い出しても怖気が立つわ!」
ブルブルッと震えてみせる男エルフの顔は真剣だったが、ドワーフもあの時の事を思い出すと大事な所がヒュンッ!と縮こまるので笑えないのだった。
「おう……ハインリッヒの奴はオッカネェ女を妻にしたよなぁ……」
「全くだ。見た目、少々キツい顔立ちだが造作もない事よ……と思っていたが……あれは山向こうのお方の縁だそうだ。」
「ナニィ!今頃になって、そんな事を言うな!」
ブルブルと震えだしたのは周りで聞いていた者達だった。彼等は皆等しく、山向こうのお方の恐ろしさを骨身に染みる程だった。
「ま……まぁ、せっかくのワインだ。気にせず我等で飲み干してしまえば良いのだ!」
「おっ……おう!エルフの!今日はたんと出してくれた!朝まで飲み干せるかな?」
「気弱な事だ。ドワーフ族が臆するなぞ笑い種だ。」
「ナニィ!よーし!良く言った!皆の者!円陣だ!円陣を組めぇ!」
ドワーフ族、エルフ族の両族が順々にワイン樽を囲むようにぐるりと円陣を組む。
「さぁ!ワインを並々注げ!注がれた者は大人しく待てぇ!」
男エルフは叫ぶ。
「ヨォーシ!皆、注がれたか!俺から飲み干してくれよう!」
ドワーフの長はジョッキのワインを一気に煽る。
「次は俺が飲もう!」
男エルフが叫び、やはり同じように一気に煽る。次々と順々に一気に飲み干していく。それが何周も何周も回るのだ。
「うおおおぉぉぉ!あーつーいーぞーーー!」
ドワーフが叫ぶ。
「脱ーげ!脱げ脱げぇーーー!」
エルフが叫ぶ。
ドワーフもエルフも着衣を脱いで、後ろに放り投げる。下履きも何もかも放り投げ、馬鹿笑いしながら円陣のまま肩を組んで歌い出す。身長差を気にする事無く歌い、奇妙な振り付けで踊りだしワインを煽る。
そして酔い潰れた男達はそのままゴロリと横になって寝てしまう。
朝靄の中、箒片手に女達が起こしに来るまで。
「おう!」
赤ら顔の厳ついドワーフはジョッキに溢れんばかりにワインを注ぎ込んで、エルフ達を束ねる古参の男エルフに声を掛ける。最も声を掛けたドワーフもドワーフ族を束ねる族長ねのだが、既に酔いが回っているので大分とっちらかっている。
「昔はハインリッヒの奴も一緒に朝まで飲んだのになぁ!」
「おい!冗談ではないぞ!貴様、あの時の事を忘れたのか!素っ裸で座らされ、膝を踏まれて鞭で打たれこそしなかったが思い出しても怖気が立つわ!」
ブルブルッと震えてみせる男エルフの顔は真剣だったが、ドワーフもあの時の事を思い出すと大事な所がヒュンッ!と縮こまるので笑えないのだった。
「おう……ハインリッヒの奴はオッカネェ女を妻にしたよなぁ……」
「全くだ。見た目、少々キツい顔立ちだが造作もない事よ……と思っていたが……あれは山向こうのお方の縁だそうだ。」
「ナニィ!今頃になって、そんな事を言うな!」
ブルブルと震えだしたのは周りで聞いていた者達だった。彼等は皆等しく、山向こうのお方の恐ろしさを骨身に染みる程だった。
「ま……まぁ、せっかくのワインだ。気にせず我等で飲み干してしまえば良いのだ!」
「おっ……おう!エルフの!今日はたんと出してくれた!朝まで飲み干せるかな?」
「気弱な事だ。ドワーフ族が臆するなぞ笑い種だ。」
「ナニィ!よーし!良く言った!皆の者!円陣だ!円陣を組めぇ!」
ドワーフ族、エルフ族の両族が順々にワイン樽を囲むようにぐるりと円陣を組む。
「さぁ!ワインを並々注げ!注がれた者は大人しく待てぇ!」
男エルフは叫ぶ。
「ヨォーシ!皆、注がれたか!俺から飲み干してくれよう!」
ドワーフの長はジョッキのワインを一気に煽る。
「次は俺が飲もう!」
男エルフが叫び、やはり同じように一気に煽る。次々と順々に一気に飲み干していく。それが何周も何周も回るのだ。
「うおおおぉぉぉ!あーつーいーぞーーー!」
ドワーフが叫ぶ。
「脱ーげ!脱げ脱げぇーーー!」
エルフが叫ぶ。
ドワーフもエルフも着衣を脱いで、後ろに放り投げる。下履きも何もかも放り投げ、馬鹿笑いしながら円陣のまま肩を組んで歌い出す。身長差を気にする事無く歌い、奇妙な振り付けで踊りだしワインを煽る。
そして酔い潰れた男達はそのままゴロリと横になって寝てしまう。
朝靄の中、箒片手に女達が起こしに来るまで。
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