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午後の一幕(ノエル・ルチル)
それはそれは立派な革張りのソファ。この数日、そのソファはルークのテイムモンスター……ノエルとルチルの居場所になっていた。
今日もソファの上で、まあるくなって寝ているノエル。そのまあるくなってる中心は黄色い。ルチルが丸くなって寝ているのだ。
「うむ、白と黒の花びらに黄色の花心のようだな!」
呑気な事を言ってるのは、この部屋の主でいまだ片付かない書類やら手紙が山積みになっている人物である。
「そんな事言ってないで、早く仕事して下さい義父上。」
そう溜息まじりに声をかけたのは、ソファの上にいる二匹の主・ルーク。やってもやっても片付かない仕事。全く終わりの見えない仕事量に辟易しながらも持ち前の忍耐力で何とか乗り切ろうと奮闘中なのである。
「うにゅ……うるさいにゃ……ルチルがおきるにゃ……」
寝言のようにボソリと呟いた猫……もとい、立ち歩きネコのノエルの言葉にこの部屋の主は人差し指を立てて口元に持って行くと「しぃーっ」とルークに向かってやりました。いい年した美中年がやる事では無いのだが、ノエルとルチルを見る目はまるで父親でどうにも文句が言えない。ルークは小さな溜息を吐き出し頷く。アレコレ言っても始まらないのだ。
そうこうしてるうちにルチルがもぞもぞと動き出した。
やがてピコン!と小さな耳が現れ耳だけがピコピコと動き出す。尻尾がシャン!と立ち上がってやっぱりフリフリと動き出し始めました。
尻尾の動きが止まったと思ったらズボォッ!と音にが立ちそうな勢いで黄色い丸い生き物……ではなく、雷ネズミのルチルが立ち上がった。
「きもちよかったピカ!よくにたピカ!」
元気いっぱいである……
「ルチル……おきたにゃ……」
くぁ……とあくびをしたノエルを見てルチルは元気いっぱいに応えた。
「おきたピカ!ノエルにいには、まだねるピカ?」
まあるくなっているノエルの中心で叫ぶルチル。叫ぶと言っても、部屋の中にいる人間からすれば可愛らしい叫びなのだか。
ノエルはまあるくなっている体をグイーッと伸ばす。
「おきるにゃ……ルチルはげんきにゃ。」
ルチルは天を仰ぐように上を向いて、小さなお鼻をピクピクと動かす。
「げんきじゃないピカ!おなかがすいたピカ!」
小さな体故か、お腹いっぱい食べても直ぐに空腹になってしまうのだ。
「ルチル。テーブルに木の実と干し桃があるから。」
「そうだぞ、干し桃はたっぷりあるからどれだけ食べても良いんだぞ。」
主であるルークとこの部屋の主がほぼ同時にルチルに声を掛けた。
「ご主人もいってるかにゃ、いっしょにたべるにゃ!ほしももはあまくておいしいにゃ!さ、たべようにゃ!」
「わかったピカ!ノエルにいに、いっしょにたべるピカ!」
ノエルがテーブルの上の干し桃を前足で二個掴み取り、一個をルチルに渡す。ソファにポテンと座ったルチルはノエルが隣に座るまで大人しく待っていた。ノエルがルチルと並んで座った所で二匹は干し桃をちょっとだけ上に上げた。
「「いただきますにゃ!・ピカ!」」
仲良く声を揃えて言うとパクパクと齧り出した。
モチュモチュと咀嚼音が響く午後の一幕である。
今日もソファの上で、まあるくなって寝ているノエル。そのまあるくなってる中心は黄色い。ルチルが丸くなって寝ているのだ。
「うむ、白と黒の花びらに黄色の花心のようだな!」
呑気な事を言ってるのは、この部屋の主でいまだ片付かない書類やら手紙が山積みになっている人物である。
「そんな事言ってないで、早く仕事して下さい義父上。」
そう溜息まじりに声をかけたのは、ソファの上にいる二匹の主・ルーク。やってもやっても片付かない仕事。全く終わりの見えない仕事量に辟易しながらも持ち前の忍耐力で何とか乗り切ろうと奮闘中なのである。
「うにゅ……うるさいにゃ……ルチルがおきるにゃ……」
寝言のようにボソリと呟いた猫……もとい、立ち歩きネコのノエルの言葉にこの部屋の主は人差し指を立てて口元に持って行くと「しぃーっ」とルークに向かってやりました。いい年した美中年がやる事では無いのだが、ノエルとルチルを見る目はまるで父親でどうにも文句が言えない。ルークは小さな溜息を吐き出し頷く。アレコレ言っても始まらないのだ。
そうこうしてるうちにルチルがもぞもぞと動き出した。
やがてピコン!と小さな耳が現れ耳だけがピコピコと動き出す。尻尾がシャン!と立ち上がってやっぱりフリフリと動き出し始めました。
尻尾の動きが止まったと思ったらズボォッ!と音にが立ちそうな勢いで黄色い丸い生き物……ではなく、雷ネズミのルチルが立ち上がった。
「きもちよかったピカ!よくにたピカ!」
元気いっぱいである……
「ルチル……おきたにゃ……」
くぁ……とあくびをしたノエルを見てルチルは元気いっぱいに応えた。
「おきたピカ!ノエルにいには、まだねるピカ?」
まあるくなっているノエルの中心で叫ぶルチル。叫ぶと言っても、部屋の中にいる人間からすれば可愛らしい叫びなのだか。
ノエルはまあるくなっている体をグイーッと伸ばす。
「おきるにゃ……ルチルはげんきにゃ。」
ルチルは天を仰ぐように上を向いて、小さなお鼻をピクピクと動かす。
「げんきじゃないピカ!おなかがすいたピカ!」
小さな体故か、お腹いっぱい食べても直ぐに空腹になってしまうのだ。
「ルチル。テーブルに木の実と干し桃があるから。」
「そうだぞ、干し桃はたっぷりあるからどれだけ食べても良いんだぞ。」
主であるルークとこの部屋の主がほぼ同時にルチルに声を掛けた。
「ご主人もいってるかにゃ、いっしょにたべるにゃ!ほしももはあまくておいしいにゃ!さ、たべようにゃ!」
「わかったピカ!ノエルにいに、いっしょにたべるピカ!」
ノエルがテーブルの上の干し桃を前足で二個掴み取り、一個をルチルに渡す。ソファにポテンと座ったルチルはノエルが隣に座るまで大人しく待っていた。ノエルがルチルと並んで座った所で二匹は干し桃をちょっとだけ上に上げた。
「「いただきますにゃ!・ピカ!」」
仲良く声を揃えて言うとパクパクと齧り出した。
モチュモチュと咀嚼音が響く午後の一幕である。
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