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エリーゼの話を聞いた夜(キャスバル)
荒れていた。それはもう、荒れまくってワインをラッパ飲みする程に荒れていた。
「私の大事な可愛いお姫様であるエリーゼとの旅に何故俺が一緒に行けないんだ!俺が次期領主だから!そんなもの今すぐ捨ててやる!」
そう一気に叫ぶと新しいワインの封を切ってラッパ飲みする。
「今すぐ捨てたとしても、一緒にはついて行けませんよ。旦那様が許しません。」
冷静なレイの言葉にジロリと睨みつける。
「チクショウ!ルークは分かるよ!ああ、分かるとも!正式な婚約者だし最早入り婿状態で父上のお気に入りだ!でも、何でトールなんだ!力も技術も俺の方が上だろう!ならば俺がエリーゼの側で一緒に旅をする方が良いに決まってるだろう!」
「勿論です。キャスバル様が次期領主でなければ。」
「クソッ!」
ダンッ!
とワインのボトルはキャスバルの自室の居間のダイニングテーブルに乱暴に置かれた。
ヨロヨロと力無くソファに座り込むキャスバルは酔っ払って半泣きである。
「やっと帰って来て、昔のような暮らしになると思ったらあっという間に旅に出る。しかも俺を除け者にして。」
キャスバルの隣にレイは座り、キャスバルの見た目よりもゴツゴツとして剣ダコのある長く美しい指を擦りソッと包んだ。
「今度の旅はきっと一月掛かるか掛からないかですよ、きっと。」
「そうだろうか?」
レイはキャスバルに向かって優しく微笑んだ。
「ええ、早急に行って早急に帰ってくる。そう言っていたようですよ。アニスがあんまり時間を掛ける積もりが無さそうだ……と言ってました。」
「それは本当なのか?」
「はい。新年の宴の前に帰って来て、新作料理とお菓子を作り上げ宴で振る舞うんだ!と言ってたと。逆算すれば一月も掛からずに戻って来る筈です。」
少し考え込んだキャスバルは弱々しい笑顔でレイを見つめた。
「ああ……そうだな、新年の宴に間に合わせるならのんびりと旅は出来ないな。」
「でしょう。さ、明日も早いですから寝ましょう。」
「分かった。」
ヨロリと立ち上がりレイに手を差し伸ばすキャスバル。困ったように笑ったレイはキャスバルの手を取り立ち上がった。
「まだ昂ぶってる。」
「何処までもお付き合いします。」
クスクスと笑いながら寝室へと向かう。
「私の大事な可愛いお姫様であるエリーゼとの旅に何故俺が一緒に行けないんだ!俺が次期領主だから!そんなもの今すぐ捨ててやる!」
そう一気に叫ぶと新しいワインの封を切ってラッパ飲みする。
「今すぐ捨てたとしても、一緒にはついて行けませんよ。旦那様が許しません。」
冷静なレイの言葉にジロリと睨みつける。
「チクショウ!ルークは分かるよ!ああ、分かるとも!正式な婚約者だし最早入り婿状態で父上のお気に入りだ!でも、何でトールなんだ!力も技術も俺の方が上だろう!ならば俺がエリーゼの側で一緒に旅をする方が良いに決まってるだろう!」
「勿論です。キャスバル様が次期領主でなければ。」
「クソッ!」
ダンッ!
とワインのボトルはキャスバルの自室の居間のダイニングテーブルに乱暴に置かれた。
ヨロヨロと力無くソファに座り込むキャスバルは酔っ払って半泣きである。
「やっと帰って来て、昔のような暮らしになると思ったらあっという間に旅に出る。しかも俺を除け者にして。」
キャスバルの隣にレイは座り、キャスバルの見た目よりもゴツゴツとして剣ダコのある長く美しい指を擦りソッと包んだ。
「今度の旅はきっと一月掛かるか掛からないかですよ、きっと。」
「そうだろうか?」
レイはキャスバルに向かって優しく微笑んだ。
「ええ、早急に行って早急に帰ってくる。そう言っていたようですよ。アニスがあんまり時間を掛ける積もりが無さそうだ……と言ってました。」
「それは本当なのか?」
「はい。新年の宴の前に帰って来て、新作料理とお菓子を作り上げ宴で振る舞うんだ!と言ってたと。逆算すれば一月も掛からずに戻って来る筈です。」
少し考え込んだキャスバルは弱々しい笑顔でレイを見つめた。
「ああ……そうだな、新年の宴に間に合わせるならのんびりと旅は出来ないな。」
「でしょう。さ、明日も早いですから寝ましょう。」
「分かった。」
ヨロリと立ち上がりレイに手を差し伸ばすキャスバル。困ったように笑ったレイはキャスバルの手を取り立ち上がった。
「まだ昂ぶってる。」
「何処までもお付き合いします。」
クスクスと笑いながら寝室へと向かう。
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