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紅蓮(キャスバル&レイ)
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キャスバル二十二才の春領主隊の二番隊を引き連れ一路大山脈を目指していた。大草原を突っ切るように作られた街道はうんざりする程長い。キャスバルは薄青の武装を身に纏い一際大きい馬体の馬シルヴァニア産の愛馬ダテマキに騎乗していた、隣には同じ武装に身を包んだレイが騎馬で並走している。
「レイ!そろそろ昼にするぞ!」
「はいっ!マーク、昼だ!」
レイは大声を張り上げ後ろにいる二番隊副隊長マイケル・フォースに伝える。マイケルは伝令に伝える為に馬を走らせる。そんな時だった。
地面に映る巨大な影。
「全員散開!馬を伏せさせろ!」
響き渡るキャスバルの怒号に全員が四方八方に散らばり草むらに馬を伏せさせ身を隠す。ダテマキの馬上からは前方に大人しい中型の草食魔物が群れを成しているのが見えていた。
ただ一人ダテマキを駆り影を追う。勿論そのキャスバルをレイは追いかける。側近であるレイは死ぬ間際までキャスバルの側にいると誓ったのだ。そしてキャスバルも後ろにレイがいる事を疑いもしなかった。
「来るぞ!」
キャスバルは片手で手綱を操り片手で氷魔法を展開する。更に巨大になる影とバサバサと翼のはためく音。二人の目に映る真っ赤なドラゴン。火竜だ。
慌てふためき逃げる草食魔物に襲い掛かろうとする火竜にキャスバルは展開した氷魔法をその脚へと放った。
ギィヤォォォォォォォ!
火竜にとって氷は弱点以外の何物でもない。その氷が両脚を固めているのだ。
キャスバルはダテマキから飛び降り、全力で地面を蹴って火竜へと近付く。最も得意な氷魔法(アイスランス)を手当たり次第放っている。レイもキャスバルについて行きながら水魔法(ウォーターボール)を放ちつ。後方の草むらから二番隊の面々が走って来る気配がする。当然だ、勇猛果敢な領主隊。しかも次期領主キャスバルが率いるのだ、尻込みする者など居ない。魔法が得意な者は水か氷の魔法を放ちながら、直接攻撃が得意な者はそれぞれの武器を携えて駆けていく。
度重なる攻撃に空中に飛び上がる事も出来ず、バタバタと翼をはためかせ巨体を蹲るようにし尻尾を振り回し首を巡らせる。
その目に立ちはだかる人間の姿を写したのが分かる。
「殺るぞ!」
若きキャスバルの初めての火竜討伐である。知識でしか知らない火竜だが、勝てると……討伐出来ると信じて突き進んだ。
「レイ!そろそろ昼にするぞ!」
「はいっ!マーク、昼だ!」
レイは大声を張り上げ後ろにいる二番隊副隊長マイケル・フォースに伝える。マイケルは伝令に伝える為に馬を走らせる。そんな時だった。
地面に映る巨大な影。
「全員散開!馬を伏せさせろ!」
響き渡るキャスバルの怒号に全員が四方八方に散らばり草むらに馬を伏せさせ身を隠す。ダテマキの馬上からは前方に大人しい中型の草食魔物が群れを成しているのが見えていた。
ただ一人ダテマキを駆り影を追う。勿論そのキャスバルをレイは追いかける。側近であるレイは死ぬ間際までキャスバルの側にいると誓ったのだ。そしてキャスバルも後ろにレイがいる事を疑いもしなかった。
「来るぞ!」
キャスバルは片手で手綱を操り片手で氷魔法を展開する。更に巨大になる影とバサバサと翼のはためく音。二人の目に映る真っ赤なドラゴン。火竜だ。
慌てふためき逃げる草食魔物に襲い掛かろうとする火竜にキャスバルは展開した氷魔法をその脚へと放った。
ギィヤォォォォォォォ!
火竜にとって氷は弱点以外の何物でもない。その氷が両脚を固めているのだ。
キャスバルはダテマキから飛び降り、全力で地面を蹴って火竜へと近付く。最も得意な氷魔法(アイスランス)を手当たり次第放っている。レイもキャスバルについて行きながら水魔法(ウォーターボール)を放ちつ。後方の草むらから二番隊の面々が走って来る気配がする。当然だ、勇猛果敢な領主隊。しかも次期領主キャスバルが率いるのだ、尻込みする者など居ない。魔法が得意な者は水か氷の魔法を放ちながら、直接攻撃が得意な者はそれぞれの武器を携えて駆けていく。
度重なる攻撃に空中に飛び上がる事も出来ず、バタバタと翼をはためかせ巨体を蹲るようにし尻尾を振り回し首を巡らせる。
その目に立ちはだかる人間の姿を写したのが分かる。
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