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その頃のピカ太郎とルチルとユキ
ユキの背中に乗り、広いシュバルツバルト邸の中を案内それてるピカ太郎はご機嫌でした。
大好きなユキの背中は温かくて、フワフワの毛はうんと気持ち良かった。
前庭を駆けて林の中も駆けて行く。
水底がキラキラと輝く小さな池で喉を潤し、違う林へと目指して駆ける。
途中で大きな馬達と一緒に走ったりして、ピカ太郎はとても楽しかった。
でも、そんなピカ太郎は少しだけ……ほんの少しだけ心残りがありました。
この楽しい時間、弟分のルチルがいない事です。
ユキはピカ太郎のそんな少しだけ残念そうにする気持ちを察してました。
主人の違う以上、同じように寝起きする訳では無いから仕方ない事ですがユキはピカ太郎のママなのでルチルが出て来たらすぐに会いに行こうと思ってました。
暫くするとふわりとルチルの匂いを感じます。
ユキはタッ!と方向転換しルチルの匂いを追って駆けていきます。
「どうしたピカ?」
ユキは何も言わず、ただひたすらに駆けて行く。
やがて見えるその黄色い小さな姿。
「ルチル!」
ピカ太郎の叫びにルチルとルークはピカ太郎とユキの姿を確認すると、ルークは肩に乗っていたルチルを地面に下ろしそっと背を押す。
「いいピカ?」
「行っておいで。」
「いってくるピカ!にいにー!」
走ってユキとピカ太郎の元へ行くルチルを見送り邸へと消えるルークに気づく事なくルチルはピカ太郎にくっついてユキの背に乗る。
「ユキママ!ありがとピカ!」
ユキは笑うような顔をして走る。
背中に乗るピカ太郎とルチルが楽しそうに笑ってるのを聞いてユキは嬉しくてお気に入りの椿の細道へと向かう。
真っ赤な椿が次々と咲いて、その花は濃い緑色の苔の絨毯の上を飾るように落ちている。
「すごいピカ……」
「キレイピカ……」
アオオォォォン
(お気に入りなのよ美しいでしょう)
「ホントピカ」
「こんなにキレイなのはじめてピカ……」
ポトリ……と椿の花がまた一つ落ちる。
静かな林の奥の椿ご植えられた一角にはユキとピカ太郎とルチルしかいない。
その静けさの中、ピカ太郎とルチルは何も言わずに見入っていた。
やがてユキは鼻先でクイ……とピカ太郎を押す。
ピカ太郎はルチルを引いてユキの背に再び乗る。
そうしてユキはエリーゼの畑へと向かう。
畑にいる老いた男の服の裾をクイクイと口で引っ張り、赤い唐辛子の生えてる場所へと向かう。
「うん?コイツが欲しいのか?まぁ、一本位なら嬢様も怒らんだろ。」
そう言って真っ赤な唐辛子を一本引き抜き差し出すとピカ太郎がその唐辛子を受け取る。
ユキはペコリと頭を下げると日当たりの良い場所へと向かう。
馬達も来ない日当たりの良い場所でユキは唐辛子を二匹で食べるように前足で押し付ける。
「イイピカ?」
「たべていいピカ?」
ユキは再度唐辛子を押し付け二匹の姿が良く見える場所に伏せる。
ピカ太郎とルチルが仲良く唐辛子を食べる姿をパタリパタリとフサフサの尾を振って見ていた。
大好きなユキの背中は温かくて、フワフワの毛はうんと気持ち良かった。
前庭を駆けて林の中も駆けて行く。
水底がキラキラと輝く小さな池で喉を潤し、違う林へと目指して駆ける。
途中で大きな馬達と一緒に走ったりして、ピカ太郎はとても楽しかった。
でも、そんなピカ太郎は少しだけ……ほんの少しだけ心残りがありました。
この楽しい時間、弟分のルチルがいない事です。
ユキはピカ太郎のそんな少しだけ残念そうにする気持ちを察してました。
主人の違う以上、同じように寝起きする訳では無いから仕方ない事ですがユキはピカ太郎のママなのでルチルが出て来たらすぐに会いに行こうと思ってました。
暫くするとふわりとルチルの匂いを感じます。
ユキはタッ!と方向転換しルチルの匂いを追って駆けていきます。
「どうしたピカ?」
ユキは何も言わず、ただひたすらに駆けて行く。
やがて見えるその黄色い小さな姿。
「ルチル!」
ピカ太郎の叫びにルチルとルークはピカ太郎とユキの姿を確認すると、ルークは肩に乗っていたルチルを地面に下ろしそっと背を押す。
「いいピカ?」
「行っておいで。」
「いってくるピカ!にいにー!」
走ってユキとピカ太郎の元へ行くルチルを見送り邸へと消えるルークに気づく事なくルチルはピカ太郎にくっついてユキの背に乗る。
「ユキママ!ありがとピカ!」
ユキは笑うような顔をして走る。
背中に乗るピカ太郎とルチルが楽しそうに笑ってるのを聞いてユキは嬉しくてお気に入りの椿の細道へと向かう。
真っ赤な椿が次々と咲いて、その花は濃い緑色の苔の絨毯の上を飾るように落ちている。
「すごいピカ……」
「キレイピカ……」
アオオォォォン
(お気に入りなのよ美しいでしょう)
「ホントピカ」
「こんなにキレイなのはじめてピカ……」
ポトリ……と椿の花がまた一つ落ちる。
静かな林の奥の椿ご植えられた一角にはユキとピカ太郎とルチルしかいない。
その静けさの中、ピカ太郎とルチルは何も言わずに見入っていた。
やがてユキは鼻先でクイ……とピカ太郎を押す。
ピカ太郎はルチルを引いてユキの背に再び乗る。
そうしてユキはエリーゼの畑へと向かう。
畑にいる老いた男の服の裾をクイクイと口で引っ張り、赤い唐辛子の生えてる場所へと向かう。
「うん?コイツが欲しいのか?まぁ、一本位なら嬢様も怒らんだろ。」
そう言って真っ赤な唐辛子を一本引き抜き差し出すとピカ太郎がその唐辛子を受け取る。
ユキはペコリと頭を下げると日当たりの良い場所へと向かう。
馬達も来ない日当たりの良い場所でユキは唐辛子を二匹で食べるように前足で押し付ける。
「イイピカ?」
「たべていいピカ?」
ユキは再度唐辛子を押し付け二匹の姿が良く見える場所に伏せる。
ピカ太郎とルチルが仲良く唐辛子を食べる姿をパタリパタリとフサフサの尾を振って見ていた。
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