婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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ババアは癒されたい! 2 お留守番編

「にゃんにゃんにゃーん♪」

トラジは歌を歌いながら、四角い大きな調理器具(フィッシュロースター)にサンマを二尾入れてパタンと蓋を閉める。

「おいしそうにゃ!」

そう言ってスイッチを入れる。

「つぎはおみそしるにゃ!」

尻尾をフリフリしながら冷蔵庫から里芋を二個取り出して流しで皮を剥いていく。

「サトイモのおみそしる、ホクホクしておいしいにゃーん♪」

ヌルつく里芋も器用に皮を剥いて切っていくトラジ。その前足は淀みがありません。

「ちょっとみずにさらしておくにゃ。」

冷蔵庫から水出しした昆布ダシを小鍋に入れ、晒した里芋を入れてお味噌汁を作っていくトラジ。
冷蔵庫からカツオ節でダシを取ったダシも足してあるので簡単です。

「ブクブクしないようにするにゃ!」

火の加減に気を付けてお味噌を取り出しておきます。
魚のタイマーを見て、冷凍庫から小さなタッパーを出します。
タッパーにはご飯が入ってます。電子レンジに入れてピッピッと操作してご飯を温めます。
手慣れた動作で料理するトラジは頼もしい事この上ありません。

「おフロそうじおわったにゃ!」

「おつかれにゃ!」

「きょうもいっしょにおフロはいるにゃん!おフロきもちイイにや!」

「ホントにゃ!おフロきもちイイにゃ!」

僅かに漏れる焼きサンマの匂いにタマの尻尾は揺れます。

「イイニオイにゃ!」

「きょうはサンマにゃ!にゃまにゃ!しおあじじゃにゃいにゃ!」

「アツアツにしょうゆかけるにゃ!」

タマはそう言うと冷凍庫から生醤油を出してきます。タマは生醤油が最近のお気に入りです。

「それおいしいにゃ!」

トラジも尻尾フリフリ応えます。

チン!

ご飯が温まり、タマがいそいそとご飯を自分達の茶碗に移し替えます。
トラジは小鍋の里芋の火の通りを確認すると味噌を溶き入れます。
小鍋の縁に小さな泡が出てすぐに火を止め、お椀に出来たてのお味噌汁を注いでテーブルに置いていきます。

「そろそろにゃ!」

トラジがそう言うと、タマは自分達の長皿を持ってやって来ます。
カチンとタイマーが止まったのを見て、蓋を開けてサンマを取り出します。

「イイやけぐあいにゃ!」

「おなかすいたにゃ!トラジ、はやくたべたいにゃ!」

トラジは長皿を受け取り、サンマを乗せてタマに渡す。
もう一尾を長皿に乗せて蓋を閉めて席に座る。

「いただきますにゃ!」

「いただきますにゃっ!」

タマもトラジも焼きたてのサンマに生醤油を掛けて食べ始める。

「あきのサンマはさいこうにゃ!」

「さすがトラジにゃ!めききもりょうりもさいこうにゃ!」

タマの褒め言葉にトラジの尻尾もピンッ!と立っちゃいます。

仲良くお昼ご飯、幸せそうですね。
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