史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます

白い彗星

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第十四章 他学年試合編

1027話 それはデートのお誘いですか?

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 生徒会に所属してからようやく会えた変な顧問。その時間わずか数分。
 そしてシルフィ先輩と仕事を終わらせて、私たちは生徒会室を出た。

 シルフィ先輩が仕事ができる人なのと、ゴルさんたちが仕事を整えていてくれたおかげで、私の負担はだいぶ楽だ。
 これもできる先輩様々だよねぇ。

「じゃ、俺はこれで」

「うん、また明日ねせんぱ……」

「エラーン!」

 校舎から出て、シルフィ先輩と別れる……といったところで、私を呼ぶ声がした。
 声の方向を向くと同時に、身体に衝撃が襲いくる。おっふ。

 その衝撃に耐えきれず、私はその場に尻もちをついてしまう。

「あったたぁ……なにが……」

「エーラーン」

 私の身体に抱きつき、胸元ですりすりと顔を動かす人物。あっ、ちょっとくすぐったいからやめて。

 男ならぶっ飛ばしてやるつもりだったけど……

「り、リーメイ?」

「ぎュー」

 その顔を確認すると、私に突進してきて押し倒して抱きついているのは、リーメイだった。
 ものすごい突進だったけど……リーメイ、下半身お魚なのにちゃんと走れるんだよね。

 まるで私に甘えているようなその姿に、ついつい頭を撫でてしまう。

「よーしよしよし。どうしたのかなリーメイ」

「ンー? えへへへー、エランを見かけたからつイー」

「がわい!」

 撫でるとにへらっと笑ってくれるリーメイ。なんだこのかわいい生き物! お持ち帰りしたい!

 私を見つけたから抱きついてきたなんて! なんていじらしい子だろうか!
 そんなこと言われたら私だって抱きしめ返しちゃう!

「ぎゅー」

「ぎュー」

「……なにをしているんだお前は」

 おっと、シルフィ先輩がまだそこにいたようだ。
 冷めた目で私たちを……いや私を見ている。そんな目で私を見るなよう。

 というか今私、お尻ついちゃってるからお股開いちゃってるよ。リーメイが抱きついているから見えはしないだろうけどさ。

「もー、えっちー」

「はっ」

 鼻で笑われた!

「まあでもしょうがないか、先輩が興味あるのはリーメイだけだもんねー?」

「! お前っ、なにを……!」

 さっきまで冷静だったのに、途端に慌てる先輩。少し顔も赤い。
 やっぱり、普段冷静でもリーメイのことでからかうと、人が変わったようになるなぁ。

「! シルフィ、やっホー」

「! あ、あぁ……」

 シルフィ先輩にぶんぶん手を振るリーメイに、シルフィ先輩はぶっきらぼうに手を振ってみせる。

 あらやだ、すごく初な反応! 見ていてなんだか微笑ましいわ!

「っと、そろそろ立ちたいから退いてもらっていいかなリーメイ」

「いいヨー」

 私に抱きついていたリーメイは私の上から退いてくれる。なので、私は立ち上がる。
 せっかくだし、一緒に帰ろうか。寮までの間だけど。

 と、そう思っていると……リーメイがじっとシルフィ先輩を見つめていることに気づく。

「! ど、どうした?」

 じっと見つめられ、シルフィ先輩も困惑している。
 それだけじゃない。リーメイがトコトコと先輩に近づいていくので、先輩はさらに困惑している。

 そして、先輩の顔をじーっと見つめるのだ。

「リーメイ、どうかした?」

「な、なにか顔に、ついているか?」

「ねーシルフィ」

 するとリーメイは、にっこりと笑顔を浮かべて……

「今度のおやすみ、どこかに出かけようよ!」

 ……そんなことを、言い放ったのだ。

「……な、なん……だと……?」

 今言われたことが信じられないのか、シルフィ先輩は今までに見たことがない表情を浮かべている。
 すっげー、あんな顔もするんだ。

 それはそうと……休日に、一緒にお出かけしないかなんて……

「で、デート?」

 はっ、しまったつい口について出てしまった! き、聞こえてないよね!?

 幸運にも、二人はお互い見つめ合っていて私の声は聞こえていないようだ。よかった。
 さて、リーメイからのお誘いにシルフィ先輩は……

「あ、う、えっ、その……」

 わかりやすく動揺していた。こんなわかりやすい人いる?
 とはいえ……

「ダメ?」

「! だめ、というわけでは、ない。す、少し驚いただけだ」

 あの反応を見せておいて、断るはずもなく。
 というか、私が言うのもなんだけど私にもわかりやすいその反応はどうかと思うよ。私が言うのもなんだけど。

 その答えを聞いて、リーメイはぱぁっと表情を明るくさせた。

「そっか、よかっタ! じゃあ、細かいことはあとで連絡するネー!」

「あ、お、おい!」

 それから言うが早いか、リーメイはにこにこと笑顔を浮かべたまま、ぶんぶんと手を振りながらあちらに走っていく。
 その背中に手を伸ばすも、時すでに遅し。先輩の手も声も届かない。

 いやぁ、すごいいい笑顔で帰っていったな。じゃ、私も帰るとしますか。

「じゃ、私もここで……」

「おい」

 帰ろうかな、としていたところで、呼び止められる。呼び止めたのは、シルフィ先輩にはいない。
 まあ、呼び止められるだろうなとは思っていたんだけどね。

 私は足を止めて、シルフィ先輩を見た。

「どうかしたんですか?」

「……どうすればいいと、思う。リーメイに……さそ、誘われて……」

 やっぱりその内容は、リーメイに関することか。気になる相手にいきなり誘われて、どうすればいいのかわからないのだ。
 おまけに先輩、女の子と二人で出かけたことなさそうだし。

 仕方ないなぁ……ここは私が、人肌……あ、一肌脱ぎますか!
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