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第十四章 他学年試合編
1086話 全十二クラスの勝ち抜き試合終了
しおりを挟むルリーちゃんクラスとナタリアちゃんクラスの試合が終わり、これで四つの試合が終了した。
私自身他の学年とやるのが楽しかったのはもちとん、他のみんなの戦い方を見るのも参考になった。
特に私は、ゴルさんとの決闘の時に言われたように……対人戦の経験が全くと言っていいほどない。
もちろんあれからいろんなことがあったし、訓練だってした。あの時より遥かに力を付けられた。
でも、他の人の動きというものを見るのは、また違った感覚がある。
「それでは、次の試合は……」
そして次の対戦クラスが発表される。残りは四クラスだ。
……発表されたのは、生徒会書紀であるメメメリ・フランバール先輩のいる三年生のクラスと、二年生のクラスだ。
メメメリ先輩は狼型の亜人で、その威圧感のある見た目とは裏腹におじいちゃんみたいな口調で安心するんだよね。
「よぉし、やったろうかいの」
他にも、文化祭の時に少し話したアルノン・ルベルフ先輩。(多分)タメリア先輩の友達だ。殴られて興奮するへんた……ちょっと変わった人。
それと同じく文化祭で関わったカル・プレデーション先輩。ゴルさんが信頼している人物らしく、一緒に見回りをした。ちなみに性別不明。
上級生同士の、白熱した試合。
その結果は、メメメリ先輩側のクラスが勝利することで幕を閉じた。
「最後の試合は……」
そして他学年試合勝ち抜き戦の最後を飾るのは、最後まで残っていた三年生クラスと二年生クラスだ。
こちらは二年生に、レーレアント・ブライデント先輩が居る。
弟が"魔死事件"の犠牲になり、その一件で私も少し話したことがある。武士みたいな人で、ルリーちゃんクラスにいたキルス・アンテンちゃんに剣を教えている人だ。
ちなみにブライデント家ってのは、有名貴族らしい。
こちらも上級生同士の勝負。終始三年生クラスが圧倒していたように見えたけど、少しの隙を突くようにレーレアント・ブライデント先輩筆頭に食い下がり……
その結果、なんと二年生クラスが勝利した。
「これにて、いわゆる予選は終了だ。勝ち上がった六クラスは、午後に再び試合をしてもらうから、ゆっくり英気を養っておけ」
全十二クラスの勝ち抜き試合が終わり、先生が言う。
ここまでで、午前の授業は終わりだ。残りは午後になる。
午後始めるまでの間の休憩時間は、まあみんな身体を休めるだろう。
私たちは第一試合だったけど、後に試合をしたクラスほど消耗しているだろうしね。
「はぁー。すごかったわね」
ひとまず解散となり、ほとんどの生徒が食堂や購買に向かう中、クレアちゃんはどっとため息を漏らす。
こういうのは、やるのはもちろんだけど見ているのも疲れるものだ。
いい勉強になった。次は誰とやれるのか、楽しみだね。
「それにしても……一年生がわりと残ったわよね」
「だねー」
そう、一年生同氏がぶつかったのはどうしたってどちらか負けてしまうけど、仕方ないものを除けばなんと三クラスも残っている。
勝ち上がったのはそれぞれ、一年生私たち、ノマちゃんクラス、ナタリアちゃんクラス。
二年生レーレアント・ブライデント先輩クラス。そして三年生はゴルさんクラス、メメメリ先輩クラスだ。
「一番驚いたのは、やっぱりノマちゃんたちかな」
「うんうん、あれはすごかった」
なんたって、三年生を打ち破ったんだもんね。
タメリア先輩には悪いけど、私もノマちゃんを応援していた。だけど、まさか本当に勝っちゃうとは。
個人の力はもちろん、クラスの団結力がすごい。
「今日はこの後、残り六クラスが先ほどのように戦って……残った三クラスが、明日決勝なのでしたっけ」
「そのはずですわ」
クラスメイトたちの話を聞く。これからの流れだ。
お昼休憩をした後、残りの試合をして……残ったクラスは明日、決勝戦を行う。
それは、三クラスの総当たりということだ。
組み合わせと勝ち上がりによっては、決勝は私たち一年生の総当たり戦なんてことも……なーんてね。そう簡単にはいかないよね。
勝ち上がったクラスはさらに手強いだろうし、一年生が三クラスも残ってるってことはこの後ぶつかっちゃう可能性も高くなるんだから。
「ま、それより今はご飯かなー」
「そうね」
「お腹すいたー」
ほとんどの生徒は食堂や購買に向かっているけど、中でも勝ち上がったクラスの生徒は食堂に流れていく比率が多い。
この後の試合に備え、満腹にしておかないといけないからね。消費した魔力を回復されるには食事と休息が必須。なので手早くいっぱい食べられる食堂がいいのだ。
残念ながら負けちゃったクラスは、言ってはなんだけどこの後の試合を見学しながらも、購買で買った物なんかを食べられるし。
「惜しかったねー」
「うん」
……こうして歩いていると、いろんなクラスの声を聞く。勝ったクラス、負けたクラス。他のクラスと話している人、意外と少ないんだな。
考えてみれば、負けてしまったクラスは勝ったクラスに気を遣い、話しかけられないのかもしれない。次も試合が控えているんだから。
逆に勝った方は、この後のことに集中したい。
そういう私も、さすがに他のクラスに話しかけに行く勇気がなかったりして。
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