史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます

白い彗星

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第十四章 他学年試合編

1118話 決勝戦開始!

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 ……さて、一夜明けた次の日。いや、次の日っていうかもう今日なのか。あれ、こういう場合どう言えばいいんだ。

 ……ま、どっちでもいいか。今日はついに、他学年試合の決勝戦の日だ。
 つまり、私たちのクラスとゴルさんのクラスがクラス総当たりでぶつかる……ということだ。

「はぁー、緊張する」

「大丈夫だってクレアちゃん、今日は楽しもうって言ったじゃん」

「だからってねぇー」

 すでに会場にはほとんどのクラスが集まっている。
 試合で負けてしまったクラスは、今日は自由時間でもある。別に、強制的に観戦していないといけないわけでもない。

 それでもこうして集まっているのは、やっぱりみんな気になっているということなのだ。決勝に残ったクラスの、どっちが勝つのかを。

「昨晩はよく寝た、朝ごはんもしっかり食べた。魔力体力共にばっちりだよ!」

「私、あんまり寝られなかったかも……」

「私も……」

 緊張してしまってか、あんまり眠れなかった子もいるみたいだ。睡眠不足は判断力の低下を誘うから、心配だなぁ。

 みんないろんな表情をしているけど、その中でもフィルちゃんはにこにこしている。まあこの子はいつもだけど。
 そんでダルマスは、いつもと同じ仏頂面だ。緊張しているのかいないのかわからない。

 あと……筋肉男もいつも通り手鏡で自分の顔見てるな。てかあいついつも自分の顔見てるな。

「みんな、深呼吸して。深呼吸! そしたらほら、行くよ!」

「いろいろ早すぎるよ!」

 みんなの様子を見て、私は先導して会場に上がる。
 なんだかんだ言っても、みんなもついてきてくれているな。

 そして上がった先には、すでにゴルさんたちがいた。
 こうして前にすると、その圧力を直に感じるよ。

「来たか」

「うん、来たよ」

 コツコツ……とゴルさんが歩いてきて、私の前に立つ。

「こうなるんじゃないかとは、思っていた」

「私たちのクラスとゴルさんのクラスが、ってこと?」

「あぁ」

 ほほお、そりゃ嬉しいね。私たちが最期まで勝ち残ると信じていたわけだ。

 ま、私も同じ気持ちはあったけど。いろんな人たちを応援してきたけど、決勝には私たちがぶつかることになるんじゃないかって。
 残り一枠が引き分けで勝ち上がってこなかったのは、予想外だったけど。

「それではこれより、他学年試合決勝を始める!」

 先生の言葉を皮切りに、私たちはそれぞれのクラスに戻り……じっと睨み合う。
 それを先生は確認して……手をまっすぐと上げた。

「試合、開始!」

 腕を振り下ろし、まるでテープを切ったような感覚があったあと、大きな声が響いた。
 その直後、会場の雰囲気は一気に変わる。主に三年生たちの雰囲気だ。

 それを確認し、私は浮遊魔法を使い上空へと飛び出す。

「爆炎で焼き尽くす豪火よ、天地をも焼焦やけこが死火しかと成りて……」

「いきなり魔術詠唱だと!?」

 驚いた様子で、三年生の誰かが叫ぶ。

 私が上空へと飛び出した理由は、二つある。一つは、相手の狙いを分散させるため。というか、相手が狙うのは真っ先に私だと思ったからだ。
 なので、上空へ飛び出してしまえば私に巻き込まれてクラスメイトに被害が飛ぶことは防げる。

 そしてもう一つ……こちらが本題だけど、上空なら魔術詠唱を邪魔される確率はぐっと下がるから……

「やらせるか!」

「!」

 けれど、私めがけて鋭い炎の槍が飛んでくる。それをとっさに避けるけど、避けた槍は形を変え私を閉じ込める。
 それはまるで、炎の檻。私の魔術妨害をするんじゃなく、私の動きを封じるため!?

 このまま魔術を……いや、万が一魔術で檻を壊せなかった場合、私自身が魔術の反動を受けることになる。
 攻撃同士の場合、魔法で魔術を破るのはまず不可能だ。ノマちゃんという例外はいるけど。

 でも、防御に回した場合……魔術で打ち破れるかと言われると、確実ではない。しかも炎の檻の中に閉じ込められた状態で、同じ火属性で。
 ほぼ確実に私にも反動が来る。

「……ちっ」

 私は詠唱を取りやめる。炎の槍から檻へと変化させた三年生は、得意げに笑っていた。

「奇天烈なことをしてくるのはわかっていたからな、動きを封じさせてもらう!」

 私が浮遊魔法から魔術を使ったり、分身魔法から魔術を使ったり……そういったことをするのは、今までのを見ていればわかる。
 私がなにをするにしても、動きを封じてしまえば意味がないということだ。

 そしてその間に、下にいる三年生たちは一斉に魔法を放つ。それはクラスメイトを襲う……

「みんな、迎え撃つわよ!」

 ただ、無抵抗にやられるはずもない。魔法には魔法で、反撃し両クラスの魔法がぶつかり合う。
 ただ、やっぱり力量に差がある。押されてしまっているようだ……

「ヒヒィン!」

「!」

 その時、雄々しい鳴き声が響いた。その瞬間、ぶつかり合っていた魔法が消える。
 その跡を、なにかが駆けていく。白く美しいそれは、空を自由に走り……その翼を羽ばたかせると、いくつもの星のような形をした光線が放たれた。

 ゴルさんを中心に魔力防壁でそれを防ぐと、今度はゴルさんが魔力弾で反撃。それさえも、魔法がかき消える。

「ふふッ……見たまえこの美しい姿ヲ!」

 それは、自由に駆けていくペガサスに乗った、筋肉男の姿だった。
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