史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます

白い彗星

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第十章 魔導学園学園祭編

678話 今からたぎりますわぁ

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「へぇー、めいど喫茶ですかぁ」

「うん。ノマちゃんは聞いたことある?」

「いえ、残念ながら」

 その日の夜。寮に戻った私は、ノマちゃんに早速私たちのクラスがやることになったものを伝えた。
 別に内緒にしろなんて言われてないし、どうせ近いうちに他のクラスのも知ることになるんだしね。

 そして、めいど喫茶について……ノマちゃんならなにか知っているのではないかと思ったけど、やっぱり知らなかったみたいだ。

「でも、要は喫茶店と言うことでしょう?」

「そうだね。そこに、メイドっていうものが組み合わさったのが、めいど喫茶っていうものらしいんだけど……」

「……あれ? フィールドさん以前、わたくしの着ていた服をめいど服だと言ってませんでしたか?」

「ん?」

 ここで疑問を感じたのか、ノマちゃんが首をかしげる。
 以前、とはいつだろう。そう思って、うーんと頭を捻る。めいど服って言ったら、私がお昼に黒板に描いたあれだよね……

 あの服を着ているノマちゃん……あ!

「そっか、お城で着てたやつだ」

 ふと、思い出す。魔大陸から帰ってきて、お城に行った時。
 あのとき、レーレちゃんに雇われたノマちゃんがいて、そのとき着ていたのが、確かめいど服だ。

 なるほど、無意識にあの服を思い出していたから、描けたわけか。

「へえ、あれってめいど服って言いますのね」

「へ? ノマちゃん、知らずに着てたの?」

「あれは給仕服でしょう?」

「……」

 ちょーっと待ってよ……つまりあれだ。ノマちゃんたちが着ていたあれは、めいど服という名の給仕服。でもめいど服という名前は、知らない。
 考えてみれば、ノマちゃん以外も女の人は着ていた。ノマちゃんほど過激ではなかったけど。

 それほど一般的なものなのに、クラスのみんなめいど服を知らないらしいのは、おかしいよな。
 そもそも、呼び方が違うからピンとこなかった……ってことか。

「じゃあ、皆さんあの給仕服……めいど服で接客をする、というわけですわね。
 それは、楽しそうですわね」

「でしょう」

 さすがにノマちゃんほど過激な制服にはできないけど、あんなかわいい服を着て接客するとなればそれは楽しみだ。
 クラスのかわいい子が、あんなかわいい服を着るのだ。そりゃ楽しみさ。

 衣装作りはカリーナちゃんに任せているけど、彼女ならきっといいものを作ってくれるだろう。

「それで、ノマちゃんのクラスはなにをするの?」

「ふふん」

 私のクラスは話した通り。ノマちゃんのクラスは、いったいなにをするのだろうか。
 それを聞いたら、なぜかノマちゃんは鼻を鳴らして胸を張った。

 そのせいで揺れるものがあるけど、別にうらやましくなんてないんだからね。

「実は、私たちのもフィールドさんたちと似た催しになっていますわ」

「それって、めい……」

「ズバリ、執事喫茶ですわ!」

 びしっ、と天井に向けて指を向けるノマちゃん。
 彼女のクラスは、執事喫茶というものをやるらしい。

 執事ってのは、男の人が接客するあれってことだよね。
 ってこと、ウチのめいど喫茶と似ているけど対称的なものってことだ。

「なるほど。でも、なんでノマちゃんがそんなにテンション高いの?」

「なんで、なんてそんな! 当たり前のことですわ!」

 ぷんすか、とノマちゃんは私を見た。
 そうだよね。クラスで協力する催しなんだから、力も入っちゃうよね。

「そうだよねノマちゃん。ノマちゃんもお手伝いとかがんばって……」

「なんていったって、コーロラン様の執事姿を見られるんですのよ!? これが黙っていられますか!」

 違った……めちゃくちゃ私的な理由だった。

 そうだ、ノマちゃんはコーロランを好きなんだった。異性として。
 そんなコーロランが執事になるとなったら、そりゃノマちゃんはこうなるよなぁ。執事がどういうものかっていうのは、お城で見ているだろうし。

「それに、コーロラン以外にも……」

 ノマちゃんのクラスには、コーロラン以外にもカゲくんもいたはずだ。
 ノマちゃんの付き人であり、白髪美形でもある彼。うーん、女の子からの人気は高そうだ。残念ながら本人は男が好きとのことだけど。

 この二人くらいしか知らないけど、この二人の男の子が居るだけでも執事喫茶を押した理由はわかる気がするな。
 単純に顔が良いし。しかもカゲくんなら接客しっかりできそうだし、コーロランだって物腰はいい。

 二人が完璧な接客をすれば……うわぁ、これはすごいことになりそう。

「あぁ、コーロラン様の執事姿を想像しただけで、今からたぎりますわぁ……えへ、えへへへ……」

「……」

 果たしてこの子は大丈夫なんだろうか。
 多分コーロランは他の女の子にも人気だ。婚約者はいるけど、それは多分関係ない。そしてノマちゃんのクラスにもコーロラン好きが他にもいるとして……

 ちゃんと仕事になるのだろうか。コーロランに見惚れててそれどころじゃないんじゃあ?

「でもそれ、男の子たちから意見は出なかったの?」

 私たちのとこは、制服がかわいいとか思いの外女の子たちは乗り気だったけど。
 ノマちゃんのところは、大丈夫だったのだろうか。

「えぇ、なんとしてでもコーロラン様の執事姿は見たいですからね。
 働く殿方はかっこいい、と言えば、皆さん乗り気になってくれましたわ」

「……そうなんだ」

 一つ、わかったことがある。
 ノマちゃんのクラスの男の子、ちょろいんだなあって。
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