史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます

白い彗星

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第十一章 使い魔召喚編

846話 次のメンバーを考えないと

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 結局、ゴルさんとシルフィ先輩が職員室に行くために、生徒会室を出て行った。

「それにしても、シルフィって抜けてるところあるよな」

「頭はええんじゃけどな」

 タメリア先輩とメメメリ先輩は、さっきのことを思い出してか笑っていた。

 三年生が抜けた後の生徒会には、私とシルフィ先輩しか残らない。
 そして、そのどちらかから次の生徒会長が選ばれるというのだ。

「まあ、シルフィ先輩しかいないよね」

 なんだかんだ言っても、私が生徒会長をしている姿なんて自分でも思いつかないし。
 どちらを選ぶってなったら、そんなの考えるまでもない。

「生徒会長には、学園のことをいろいろ考える頭も必要だしね。エランちゃんはほら……魔力はぴか一だけど、それだけじゃみんなを纏められないって言うか……」

「そこまで言う?」

 ただ、生徒会長問題は置いておいても、先輩たちが抜けたら残されるのは私とシルフィ先輩だけ……そう、二人だけだ。
 果たして大丈夫だろうか。

 多分、そういうことも含めて今後話していかないといけないんだろうな。

「ところでエランちゃんは、誰か生徒会に引っ張って来たい友達はいないんですか?」

「あ、ありがとうございまーす。……生徒会に引っ張る?」

 ふと、リリアーナ先輩から紅茶を渡されたので、それを受け取る。
 その際、なにやら気になることを言われたけど……

「生徒会はなにも、一年生じゃないと入れない、なんてことはないんじゃよ」

「え。じゃあ、私が友達を連れてきて生徒会に入れる……なんてこともできるの?」

「もちろん」

 なるほど……そうやって人員補充するっていうのもありなのか。

 確かにそうでもしないと……だよね。今年も去年も、それぞれ私、シルフィ先輩と一人ずつしか入っていないわけだし。
 ……ってことは、シルフィ先輩は友達を誘って入れてはいないんだな。

「ま、生徒会へ途中加入なんてなかなか難しいことだとは思うけどね。本人の心情的に」

「そ、そうなんだ……」

「とはいえ、わしらが抜けた後なら残っておるのは二人……大勢の中に新たに加わるのは勇気がいるじゃ労が、少なければそれだけ入りやすくもあるんじゃないか」

 うーん、生徒会かぁ。クレアちゃんやルリーちゃんあたり、誘ってみようかな。
 とはいえ、こんな大事すぐに決められることでもないか。

 生徒会の忙しさは、私もよくわかっているしね。

「ま、そろそろ人数補充のことも考えとかないとさ」

「じゃな。さすがに二人で今後を回していくのは厳しいじゃろう」

「来年になれば新入生も入ってくる可能性はありますが、だからといって余裕を持っていては後が怖いですからね」

 そもそも人数が少ないとお仕事が忙し過ぎるという問題。
 誰でもいいわけではないけど、誰か入ってくれないと困る。そういう状況だ。

 思えば私には、五人も先輩がいたわけだし。しかもゴルさんは歴代の生徒会長の中でもかなり優秀な方だから、私がやる仕事もそこまで多くはなかった……多分。
 そのうち一気に四人も抜けるんだ。そして残った一人は生徒会長。

 これまでとは、なにもかも勝手が違うはずだ。

「ま、いろいろ言ったけどあんま不覚考えんなって。意外と、なんとかなるもんだよ」

「ゴルっち頼りだったわしらが言ってもあまり説得力はないがのう」

「いえ。二人とも優秀で、誘ってよかったとゴルドーラ様はおっしゃってましたよ」

 リリアーナ先輩の言葉に、タメリア先輩とメメメリ先輩はわかりやすく照れる。

 というか、この二人ってゴルさんが誘ったのか。

「三人は、最初から生徒会じゃなかったの?」

「ゴルとリリアーナは、どっちも自発的に生徒会入ったぜ。
 俺とメメは、二年の時にゴルから誘われたんだ」

「え、そうなの?」

「あぁ。いやあ驚いたわい、いきなり『お前たちも生徒会に入れ』と言われた時はな」

 あんまり、先輩たちの昔の話は聞いたことがなかったもんな。
 気にならないと言ったらうそになるけど、こういうのってあんまり根掘り葉掘り聞くようなことでもないもんな。

 って、二人ともゴルさんから誘われるなんて、やっぱり優秀なんだろうな。
 昔馴染み……ってだけで、同じ生徒会に誘うような人でもないしなゴルさんは。

「二人の言うように、現役の会員が新しく誰かを誘うのもありだと思いますよ」

「誰かかぁ」

 ふと、クラスメイトの顔を思い浮かべる。
 クレアちゃんにカリーナちゃん……仲の良い子はいるけど、果たして生徒会に入っても良いと思ってくれる子はいるだろうか。

 シルフィ先輩みたいに、ゴルさんが生徒会長ってところしか知らないもんなぁ。そのイメージがついてると、お堅いイメージが染み付いているのかもしれないし。
 そういう雰囲気に呑まれないような、優秀な子っていうと……

 ……ダルマスか……物怖じしないって意味では、あの筋肉男もだよな。あいつを誘うことは絶対にないけど。

「シルフィも、いろいろと考えてるとは思うけどのう」

「ま、あいつは人付き合いが苦手だから、その点はエランが支えてやったらいいんじゃないか」

 ……シルフィ先輩、人付き合い苦手って思われてんのか。結構むっつりした感じだし、誰かと笑いあってるとこは想像できないのが本音だけど。
 ただ、リーメイには年相応の一面見せたり、結構かわいいところもあるんだよな。
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