外道魔法で異世界旅を〜女神の生まれ変わりを探しています〜

農民ヤズ―

文字の大きさ
68 / 164
女神探しの旅

同行最初の夜

しおりを挟む
「今日はこの辺で夜営ですね。なんの問題もなければ三日後位には着くんじゃないかと思いますよ」

 来るときはアキラ一人であったので、人に見られる心配とかはせずに全力で走ることができたが、今は勇者達がいるので普通に歩きながら進んでいた。そのため、やってきた時よりもだいぶ時間がかかるのだった。

 三日の距離を一日かけずに走り抜いたアキラは、この魔法がある世界でも異常であった。勇者と斬り合って今更ではあるが、アキラはそれを知られないためには仕方がないと、ため息を吐きながら諦める事にしたのだった。

「それじゃあ、明日の朝にいい感じの時間になったら適当に呼ぶんで」

 アキラはそれだけ言うと、一人勇者たちから離れた位置に道具を取り出して夜営の準備を始めた。

「……本当にアイツを信用していいの、アズリア?」

 そう言ったのは、アキラに眠らされたセリス。

「でも、昼も話したけど一度は反対に抜ける必要があったでしょう? この森に来る前にもそう言う予定だったし」
「そうだけどさぁ……」

 アズリアの言葉にセリスはそう返したが、それでも完全には信用することができない様子だ。
 そしてそれに同意するようにチャールズが頷きながら口を開いた。

「だが、俺はセリスの心配も分かるぞ。アイツは怪しすぎる。アイツ自身の言動は違和感というか……どこかチグハグな感じがした」

 それはこの世界の子供のアキラと、前の世界の大人な晶が混ざった影響だった。どっちでもあるけどどっちでもない。そんな両者を行ったり来たりな考えゆえに、どこかチグハグない行動となっていたのだ。

 人なんて信用していない。信用できない。家族なんていらないと思っている、前の世界の成人した『晶』。

 友達と遊びたい、仲間が欲しい、家族と一緒にいたい。人間を信じたいと思っている、この世界の子供の『アキラ』。

 そんな二つの考えが混ざり合い、信じたい、けど信じられない。受け入れたい、けど受け入れられない。そんな矛盾した考えを持っているせいで、アキラの行動はどこかチグハグさが現れていた。

 口では信じないと言っているくせに、心では他人を信じたいからとなにかと理由をつけて誰かをしんじようとする。

 クラリスやレーレ、グラドにガラッドにゼルベンにルーク、そして母親であるアイリス。
 彼ら、彼女らは、アキラが人を拒絶しながらも人を信じたいと思った結果だった。

 そんな矛盾がなくなり両者が本当の意味で一つになるには、もうしばらく世界というものを知る必要があるだろう。世界を知り、いろんな経験をする事で二つの記憶をうまく自分の中に落とし込んでいく。それは時間のかかるものだった。

「そうですね。私もそれは感じました。それと、加えて言うのなら、ここまで来る時の状況もおかしいです」
「魔物の一体にも出くわさんというのは、まあ異常ではあるな」

 現在アズリア達がいる場所は、魔境と呼ばれ、荒事を得意とするはずの冒険者達からすらあまり好まないような危険地帯だ。そんな場所を何時間も歩いているにも関わらず、アズリア達は今まで魔物の一体にも出くわしていない。アキラがおらず、自分たちだけでいたときは三十分と持たずに敵と遭遇していたというのにだ。

 もちろんその異常は、さっさと帰りたいからとアキラがやったことだ。その結果怪しまれるということを考えていないあたりは、後先を考えない子供であるとしか言えないが。

「やっぱり罠なんじゃないの?」
「でも魔物を寄せ付けない方法ならあるでしょ? 彼は商人って言ってたし、そういうのを持っててもおかしくないんじゃないかしら?」
「まあ、それは……」

 アキラを疑っているセリスはそう意見するが、それにアズリアは口を挟みアキラの事を庇う。
 確かにアズリアの言葉は納得できるものであったが、どことなく納得しきれない様子のセリス。

「おそらく魔法を使ったのだろうな。道中魔力を感じた」

 今度は老魔法使いであるダスティンがそう自分の考えを話した。

「どんな魔法を使っていたんだ?」
「さて、そこまではわからぬ。あの距離でどのような魔法を使ったのかワシに悟らせぬとは、あの者、あの年齢でかなりの腕であるな」

 ダスティンのそんな答えに、質問したチャールズでさえ渋面を作るだけで何も言えなかった。
 なにせダスティンの言葉を信じるのであれば、剣の勇者であるアズリアと互角以上に戦えるほどの剣士であるも関わらず、魔法も自分たちの中で最も魔法に精通しているダスティンと互角に渡り合えるということなのだから。

「本人に聞いてみた方が早いわね」

 だが、そんな無言を察していないのか、アズリアは丁度準備を終えた様子のアキラに向かって歩いて行った。
 そんなアズリアの様子を仲間達がどんな思い出で見ているのかを知らずに。



「ねえ。ちょっといいかしら」

 不機嫌そうな顔でアズリア達の方を見るアキラ。そこにはもう関わるなという感情がありありと現れていた。
 だが、それでも仕方なしと判断したのか、アキラは立ち上がりアズリアの方に体を向けて返事をする。

「なんです? 過度の干渉はお互いのためにならないと思いますが」
「過度ならそうかもしれないわね。で、ちょっと聞きたいことがあるんだけど、ここに来るまで魔物に会わなかったのはなんでなの? あなたの魔法を教えてくれないかしら?」

 直球すぎるアズリアの言葉に、まさかそんなことを聞かれるとは思ってもいなかった。普通冒険者は互いの能力を秘密とし、同じチームでもない他人の秘密には深く入り込まないものだから。

(厄介だな。まさかこんなにはっきりと聞いてくるとは思わなかった。でも答えないのはダメだ。かと言ってここで正直に言ったら聖職者っぽいのが煩そうだし、完全な嘘を言ったら魔法使いの爺さんがうるさそうだ。適当にバレなさそうな範囲でそれっぽい嘘を言っておくのがいいか)

「……俺の魔法ですよ。敵の位置を察知できるんです。ここまで敵に合わなかったのは、そういうルートを選んだからですね」

 結局アキラは、冒険者組合に申請している通りの説明をすることにした。
 実際には魔法で干渉し魔物がよってこないようにしたので直線で進んできていたのだが、日も差さないような森の中で方向など気付かないだろうと思ったからだ。

 ……だが、その判断は軽率であるとしか言えなかった。
 冒険者として森の中などをよく探索するセリスは、アキラの嘘を理解し、だが、何も言う事はなくアキラの事を睨んでいた。

「ほう、察知とな。それはどの様な原理かのぅ」

 しかし、それに気がつかない他の者──特にダスティンは、アキラの使った魔法の原理が気になるらしく、アズリアを間に挟むのではなく自分で話しかけた。

「冒険者の能力について探るのはマナー違反では?」

 だから話しかけてくるなよ、というアキラの心の声がアズリア達に聞こえるはずもなく、いや、ダスティンは理解できたのだろうが、それを無視してアキラに話しかけた。

「確かにそうだが、仲間内では別ではないかね? 厳密には違うだろうが、今は行動を共にするのだ。話しても良いとは思わんか?」
「思いませんね。仲間ではないのでしたらそこまで話す必要はないと思います。寧ろ、何をしているのか、という問いに答えただけでもこちらの誠意として受け取ってもらいたいのですが?」

 アキラとダスティン。両者は対峙し、睨み合う。
 片方は不機嫌そうな顔を隠さず、なんだこの爺さん、と思いながら。
 もう片方は人の良さそうな笑みを浮かべながら、さっさと教えろ、と苛立ちながら。

 だが、アキラは話すつもりなどない。話せば、外道魔法について悟られてしまうかもしれないから。そうでなくともこれ以上勇者たちと馴れ合うつもりなどないのだから。

 このままでいてもアキラは離さないだろうと悟ったダスティンはそれまでの威圧感を潜めて、ふう、とため息を吐きながら首を振った

「……まあ良い。こちらで勝手に解析する分には問題なかろう?」
「そうですね。出来るのなら問題はないですね」

 ──でも、できないでしょう?

 アキラの言葉には、そんな意図が込められており、そしてそれはダスティンにも理解できていた。

「ふん、小僧が言いよる」

 ダスティンはアキラの挑発にピクリと顔を歪めたものの、すぐになんでもないかのように言葉を返し自分たちの野営地へと戻っていった。それはアキラの挑発に乗り、自分なら聞かずとも解析してみせると言う宣言でもあった。
 宣言されたところで、アキラにはどうでもいい事ではあったが。

「えっと、ごめんなさいね。彼は魔法について気になることがあるとちょっと周りが見えないことがあって……」

 悪いと思ってるなら止めろ、というのがアキラの心情ではあったが、それを今言ったところでどうにもならないことは理解している。なので、アキラはその場は流すことにした。

「いいですよ。求道者というのはそういうものでしょうから」
「ありがとう」

 ホッとしたように素直に謝ったアズリアの姿は、勇者なんかではなくどこにでもいるような少女に見えてしまい、アキラはそんなアズリアに違和感を持った。

「……準備があるので、もういいですか?」

 アキラはそうは言ったが、すでにほとんどの準備が終わっており、やることなど無いに等しい。

「あっ、ごめんなさい。それじゃあ、えっと……明日もおねがい」

 最後にそれだけ言い残すと、アズリアはアキラの元へ来た時よりも幾分か足取りを重くしながら仲間たちのもとへと戻っていった。

「あれが勇者か……」

 アズリアと話していて感じた違和感。その正体をアキラはなんとなくであったが理解していた。

 アズリア──剣の勇者は、実際に戦ってみて女神ではなかったものの、その実力はまさに勇者にふさわしいものだった。

 だが、アキラは思った。

 ──あれは本当に勇者なのだろうか、と。

(彼女には勇者なんてものは向いていないんじゃないか?)

 確かに力はあるが、それだけだ。勇者とは神が与えた神器に選ばれた存在だというが、アズリアは勇者として、困難に立ち向かい人を救う者としては頼りないとアキラには感じられた。

「……いや。俺が考えることじゃないな」

 勇者という道を選んだのは彼女自身だ。ならばその選択にアキラがどうこう言う権利などないのだ。
 アキラ自身その事を理解しているし、深く関係を持つつもりなどないのだから余計なことはしないほうがいいと、それ以上考えるのをやめたのだ。

「まあいい。どうせ明日も歩きっぱなしだし特にやることもないし、適当にご飯食べたら寝るかな」



 アキラが食事を終えて横になり、そのアキラと行動を共にしている勇者一行のうちアズリアとソフィアの二人が眠りについてからしばらくした頃、他三人は眠っている者を起こさないように、出来るだけ音を立てないようにして向かい合っていた。

「……寝たか?」
「かな? どうだろう。動いてないから多分そうだと思うけど……」
「まあこちらの声が届かないのであれば良いのではないか?」

 チャールズ、セリス、ダスティンの三人は他の者達が寝静まったのを確認すると、声を聞かれないように抑えながら話し始めた。

 尚、この世界には音を遮断する魔法や魔法具があるが、それを使わないのはアキラに気づかれないようにするためだ。気づかれて起きてしまえば、なぜ音を消してまで三人で話しているのか、と怪しまれる。
 別にアキラは仲間ではないから話を聞かせたくなかったと言えばそれまでだが、だがその場合は他の二人はどうして、となる。そうするとどうしても不信感は抱かれてしまう。
 今後の方針が決まっていないのに警戒されるというのは避けたかったので、結果、魔法も魔法具も使わないで十分に注意した上での話し合いとなった。

「……そうだね。で、私たちはどうするべきかって話だけど……何か意見はある?」

 セリスはそう切り出したが、帰ってきたチャールズの答えはあまり良いものだとは言えなかった。

「どうする、と言ったところでどうしようもあるまい。アレを殺したところで、アズリアとソフィアは納得しないだろう」
「ま、ね。ソフィアにも色々裏、っていうか考えはあるみたいだけど基本的にいい子ちゃんだし、アズリアはなんだか知らないけどアレに懐いてる気がするしねぇ……」
「全く面倒な……」

 セリスとチャールズ。二人の会話を聞いていると、どうにも寝ている二人──アズリアとソフィアの事を仲間だと思っているようには思えない。
 そしてそれはセリス達の話を止めないダスティンも同じだ。

 そこで一旦話は途切れ、今度はダスティンがため息を吐いてから口を開いた。

「そもそも殺すと言うのも難しかろうな」
「そうか? セリスなら出来るのではないか? もしくは其方の魔法でどうにかならないのか?」

 チャールズはそう提案したが、二人の返答にチャールズは顔を顰めざるをえなかった。

「私は無理かなぁ。なんか色々魔法具を持ってたみたいだし、今だって全く警戒しないで寝てるってことは、それだけ自信があるってことでしょ?」
「……ダスティンはどうだ?」
「ふむ……自ら言うのはシャクではあるが、ワシも難しかろうな。あやつの使っている魔法具──聖域を奴に気づかれぬように壊すのであれば、一撃で、とはいかん。もし一撃で壊すのであれば、放つ前に起きるであろうな」
「それほどか……」

 悩むチャールズだが、セリスはそんなことはどうでも良いとばかりに自身が気になった事をダスティンに尋ねた。

「ねえちょっと、聖域って何? そんな魔法具なんて聞いたことがないんだけど?」
「む? ふむ、確かこれから行くシュナイディア国の個人の魔法具師が作ったものだったはずだ。ワシも手に入れたのはつい最近だの」
「それで? 肝心の効果はどうなっているのよ?」
「防御結界を張り、その中にいる者の治癒及び解毒じゃな。結界の強度は上位魔法一発は確実に耐える程度のものよ」
「……なにそれ。そんなぶっ飛んだ魔法具なんてあるの?」
「それはほれ、ここと、そこに」

 ダスティンは自身の持っているものと、アキラが現在使っているものを指差してそういった。

 が、厳密にはダスティンが持っているものとアキラが持っているものでは物が違う。
 市場に流れているのはアキラとクラリスが持っている身内用のものからスペック低下したものだ。それでも十分過ぎる効果があるではあるが、アキラのオリジナルには及ばない。

「……はあ。結局手出しはできない。今は様子を見るだけ、という事だな」
「そうなるのぉ」

 そうして三人はひとまず様子見という結論になり、その場は解散となったのだが……

「……」

 それを起きていたアキラが聞いていると、三人は知ることはできなかった。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。 それは、最強の魔道具だった。 魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく! すべては、憧れのスローライフのために! エブリスタにも掲載しています。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活

シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。 そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。 【カクヨムにも投稿してます】

異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。 日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。 両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日―― 「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」 女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。 目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。 作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。 けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。 ――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。 誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。 そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。 ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。 癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。 しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。 『ハズレスキルだ!』 同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。 そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』

処理中です...