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第一章 怖くて偉大で大きな木
28.大樹戦 過激な準備
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「…氷術?」
唐突にこちらに目を向けた相方からそんなことを言われて、一瞬ラザクは呆然としてしまう。
それもそのはずカウラの言った意味があまり理解できなかった。
けれども、それを見かねたカウラはいいですかと指を立てて告げると、
「まず、回操術。これは行います。私の術力も回復させたいところですし、お互いの負傷具合の分割もするべきでしょう。…あなたはまだ術力はそれなりに残っていますか?」
「あぁ、術力ならまだあるぞ。でも…俺とお前じゃ、術力の相性が。」
「その懸念点はあなたが氷術を使うことで解決します。」
「……?」
カウラの言葉を聞くも未だに疑念が晴れないラザク。それに対してカウラは説明口調で語り出す。
「確かに、あなたが炎を使い回操術を行えば確実に術を共に行ったものは死にます。」
「…いや、死ぬのは確実じゃねえかもしれねぇだろぅ」
「つべこべ言い返さず聞いてください。つまり、あなたの炎の術力が強すぎるが故に回操術の相方は死ぬ。あなたが術力を調整できれば話は変わってくるのですが、今はそこについては言及しません。」
「…悪かったよ」
「いいです。あなたの炎の威力は私もよく知っていますから。とと、そこでです。」
そこまで言って、カウラは立ててた指をピンとラザクに向ける。それからニッと軽く笑みを浮かべて、
「限界値のある術ならば、あなたが調整できなくても問題はないでしょう。」
と、ラザクに対して言い放つ。察しが良いものならもう気付くだろう。そんな気も持ちながらカウラは説明し終える。
「……」
カウラの打開案を聞いていたラザクは腕を組みながら黙っている。そのままカウラの瞳を見ながら、
「…?」
と、首を傾げたのであった。
「…ええ⁈」
そんなラザクの態度を見て、カウラは思わず荒げな声を発してしまった。ピンと立てた指がしなしなにへたれてしまう。
「いやいや、そんなえぇって言われても正直、理解できなかったぞ。お前、結局何言ってたんだ?」
「くっ、察しが悪い脳筋が。」
「え?俺が悪いの?明らかにお前の説明不足だろ。」
「なあっ⁈………くぅ、いや、今は言い争いをする時ではない。分かりましたよ。馬鹿にも分かるように説明します。」
自分に非があると不覚にも言われ、慨嘆じみた感情が湧き出かけたが、それを寸前のところで胸の内に押し込める。そして、今一度、この男に説明してやる。
「おいおい、分かりやすく手短に頼むぜ。」
「…あなた、覚悟しときなさいよ。」
この男の呆れ果てたような口調を聞き、せっかく押し込めた感情が殺意となり再び湧き出かけたが今は説明を優先させる。
これらの溜まり切った不満や鬱憤は後で解消しよう。
「いいですか。あなたは炎術より氷術の方が使いこなせませんよね?」
「…まあ、そうだな。氷術のでけぇ技とかはほぼほぼ使えねぇし。威力も炎術に比べたら程遠い。例えるなら、炎術が雄大な竜とするなら氷術は蟻んこくらいの術力差だ。」
「差がありすぎですよ…。じゃなくて、そうです。あなたの氷術は間抜けの殻ですよね。ほとんど皆無に近い。ゴミです。カスです。」
「…おい、言い方。」
「とにかく!あなたが回操術中にいくら氷術を使おうとしても。氷術の威力を限界まで出したとしても。結局、氷術の術力は底がしれているから相手に負荷がかかるほどの術力は発生しないと言うことです!」
「………」
「あなたの氷術は私の雷術より大きな術力は出せないでしょう?」
ビシィッと鋭利な眼差しと指先を向けて語り終える。
聞いていたラザクは自分の顎に手を当て「えーっと」とつぶやく。そして、言われたことを頭の中で整理すると、
「…とりあえず、俺が回操術をする時、氷術を使えば良いってことか?」
「………」
ラザクの説明語の第一声を聞き、カウラは思わず怪訝な顔をしてしまうが「まあ、今はいい」と自分に言い聞かせる。
なんとなく、この男に説明しても全ては伝わりそうにないので、やることさえ伝わればそれでいい。
「とりあえず、そうです。あなたがいくら氷術を使おうと私の雷術には劣りますからね。痛い目を見ることはありません。」
「…俺は、じゃあ、調整とかしなくても大丈夫ってことか?」
「調整をやれって言っても無理でしょう?とにかくあなたは回操術をする時、氷術をずっと使えばいいです。」
「そう…なのか?まあ、いいや。とにかく出来るならそれでいい。痛い目を見ないのもいいじゃねえか。」
「そうですね。……………私はですが。」
と、最後にカウラは小さくボソリとつぶやくがその言葉はラザクの耳には届かなかったようだ。
・
・
・
・
・
・
ーーーーーーーーーーー
「…はっ。耐えなさい。痺れなさい。苦しみなさい。死になさい。」
「この術。ホントに死ぬことあるからやめろ!」
「…大丈夫ですよ。あなたはこのくらいでは死にません。」
「殺意に満ちた笑顔で言うな!」
白霧の中で激発的に言い合うのは回操術中のラザクとカウラだ。あれほど、この術を行うことに反発していたカウラが今や清々しい笑みを浮かべている。
まるで、痛快に今のこの状況を楽しんでいるように、カウラは笑みを浮かべ、否、ニタニタと間の悪い顔つきをしている。
反対にラザクの方はというと、考えていた回操術と違ったのかあまりにも痛苦な面持ちをしていた。カウラの雷があまりにも痺れを発生させているようであり、身体がひりひりと終始悲鳴を上げている。
その姿を見かねたカウラはさらに満面な笑みを浮かべる。
まるで、爽快な気分だとでも言うかのように。
「…おい!おめえ!術力の調整とかはお手の物って昔言ってたじゃねえか!ちゃんと調整しろやぁぁ、痛てぁぁ⁈」
「調整はしっかりとしていますよ。あなたが死ぬか死なないかの狭間を狙って雷を発生させています。」
「おい!回操術ってそんな術じゃね、痛てぇぇぇ!」
「良い声で鳴くじゃないですか。とても愉快です。」
「おめぇ!本心が漏れてっぞ…痛ってぇ!いい加減にしろやぁ!」
「あなたを苦しませる機会なんてそうそうないですからね。今のうちに堪能しとかないと。」
「…目的がすげ変わってる!」
不平、不満、批判を嘆くラザクとこの状況に対し満面の笑みを浮かべるカウラ。
歪な様子にも見えるこの二人のやりとりであるが、しかし、回操術の効力はしっかりと発揮されている。カウラには先の戦闘で枯渇した術力が着々と蓄積されていった。
回操術のやり方は様々にあるがここの二人はラザクの刀を媒介にして行なっている。土に挿した刀の双方に二人は立ち、互いに手を刀に掲げて術力を送る。カウラは得意な雷をラザクはほぼ未使用の氷を。
「…痛っでええ!」
「情けないですねぇ。このくらいの雷そろそろ慣れたらどうですか?」
本来なら、互いに術力を均等にして行う術が回操術なのだが、明らかに片方に負荷がかかっている様子がそこにはあった。
ラザクは自分のありったけの氷術を送っていた。限界まで術を刀へと送り、全力で氷を発していた。
それに対し、カウラはその送られる氷術の威力より少し強めの雷術をラザクへと送り続けている。
それは、別して調整に不具合が生じたわけではない。
わざとだ。
今までの鬱憤やらなんやらをここで発散するかのように。カウラは不適な笑みを浮かべながら回操術に浸っていた。
ビリビリと体が帯電する度にらしくない悲鳴をあげるラザク。思わず顔がひきつり、苦しさを辛さを訴える。しかし、そんな相方の表情を見るカウラはまるで好物が目の前にきたかのように口元をにやけさせる。
「…お、ま、えぇ!」
「…仕方ないことです、これは天樹を倒すための術なのですからっねっ!」
「痛づぁぁぁぁ!」
言葉を放つと同時に雷を強めるカウラ。それに比例してラザクの木霊は山内に響き続けるのであった。
唐突にこちらに目を向けた相方からそんなことを言われて、一瞬ラザクは呆然としてしまう。
それもそのはずカウラの言った意味があまり理解できなかった。
けれども、それを見かねたカウラはいいですかと指を立てて告げると、
「まず、回操術。これは行います。私の術力も回復させたいところですし、お互いの負傷具合の分割もするべきでしょう。…あなたはまだ術力はそれなりに残っていますか?」
「あぁ、術力ならまだあるぞ。でも…俺とお前じゃ、術力の相性が。」
「その懸念点はあなたが氷術を使うことで解決します。」
「……?」
カウラの言葉を聞くも未だに疑念が晴れないラザク。それに対してカウラは説明口調で語り出す。
「確かに、あなたが炎を使い回操術を行えば確実に術を共に行ったものは死にます。」
「…いや、死ぬのは確実じゃねえかもしれねぇだろぅ」
「つべこべ言い返さず聞いてください。つまり、あなたの炎の術力が強すぎるが故に回操術の相方は死ぬ。あなたが術力を調整できれば話は変わってくるのですが、今はそこについては言及しません。」
「…悪かったよ」
「いいです。あなたの炎の威力は私もよく知っていますから。とと、そこでです。」
そこまで言って、カウラは立ててた指をピンとラザクに向ける。それからニッと軽く笑みを浮かべて、
「限界値のある術ならば、あなたが調整できなくても問題はないでしょう。」
と、ラザクに対して言い放つ。察しが良いものならもう気付くだろう。そんな気も持ちながらカウラは説明し終える。
「……」
カウラの打開案を聞いていたラザクは腕を組みながら黙っている。そのままカウラの瞳を見ながら、
「…?」
と、首を傾げたのであった。
「…ええ⁈」
そんなラザクの態度を見て、カウラは思わず荒げな声を発してしまった。ピンと立てた指がしなしなにへたれてしまう。
「いやいや、そんなえぇって言われても正直、理解できなかったぞ。お前、結局何言ってたんだ?」
「くっ、察しが悪い脳筋が。」
「え?俺が悪いの?明らかにお前の説明不足だろ。」
「なあっ⁈………くぅ、いや、今は言い争いをする時ではない。分かりましたよ。馬鹿にも分かるように説明します。」
自分に非があると不覚にも言われ、慨嘆じみた感情が湧き出かけたが、それを寸前のところで胸の内に押し込める。そして、今一度、この男に説明してやる。
「おいおい、分かりやすく手短に頼むぜ。」
「…あなた、覚悟しときなさいよ。」
この男の呆れ果てたような口調を聞き、せっかく押し込めた感情が殺意となり再び湧き出かけたが今は説明を優先させる。
これらの溜まり切った不満や鬱憤は後で解消しよう。
「いいですか。あなたは炎術より氷術の方が使いこなせませんよね?」
「…まあ、そうだな。氷術のでけぇ技とかはほぼほぼ使えねぇし。威力も炎術に比べたら程遠い。例えるなら、炎術が雄大な竜とするなら氷術は蟻んこくらいの術力差だ。」
「差がありすぎですよ…。じゃなくて、そうです。あなたの氷術は間抜けの殻ですよね。ほとんど皆無に近い。ゴミです。カスです。」
「…おい、言い方。」
「とにかく!あなたが回操術中にいくら氷術を使おうとしても。氷術の威力を限界まで出したとしても。結局、氷術の術力は底がしれているから相手に負荷がかかるほどの術力は発生しないと言うことです!」
「………」
「あなたの氷術は私の雷術より大きな術力は出せないでしょう?」
ビシィッと鋭利な眼差しと指先を向けて語り終える。
聞いていたラザクは自分の顎に手を当て「えーっと」とつぶやく。そして、言われたことを頭の中で整理すると、
「…とりあえず、俺が回操術をする時、氷術を使えば良いってことか?」
「………」
ラザクの説明語の第一声を聞き、カウラは思わず怪訝な顔をしてしまうが「まあ、今はいい」と自分に言い聞かせる。
なんとなく、この男に説明しても全ては伝わりそうにないので、やることさえ伝わればそれでいい。
「とりあえず、そうです。あなたがいくら氷術を使おうと私の雷術には劣りますからね。痛い目を見ることはありません。」
「…俺は、じゃあ、調整とかしなくても大丈夫ってことか?」
「調整をやれって言っても無理でしょう?とにかくあなたは回操術をする時、氷術をずっと使えばいいです。」
「そう…なのか?まあ、いいや。とにかく出来るならそれでいい。痛い目を見ないのもいいじゃねえか。」
「そうですね。……………私はですが。」
と、最後にカウラは小さくボソリとつぶやくがその言葉はラザクの耳には届かなかったようだ。
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「…はっ。耐えなさい。痺れなさい。苦しみなさい。死になさい。」
「この術。ホントに死ぬことあるからやめろ!」
「…大丈夫ですよ。あなたはこのくらいでは死にません。」
「殺意に満ちた笑顔で言うな!」
白霧の中で激発的に言い合うのは回操術中のラザクとカウラだ。あれほど、この術を行うことに反発していたカウラが今や清々しい笑みを浮かべている。
まるで、痛快に今のこの状況を楽しんでいるように、カウラは笑みを浮かべ、否、ニタニタと間の悪い顔つきをしている。
反対にラザクの方はというと、考えていた回操術と違ったのかあまりにも痛苦な面持ちをしていた。カウラの雷があまりにも痺れを発生させているようであり、身体がひりひりと終始悲鳴を上げている。
その姿を見かねたカウラはさらに満面な笑みを浮かべる。
まるで、爽快な気分だとでも言うかのように。
「…おい!おめえ!術力の調整とかはお手の物って昔言ってたじゃねえか!ちゃんと調整しろやぁぁ、痛てぁぁ⁈」
「調整はしっかりとしていますよ。あなたが死ぬか死なないかの狭間を狙って雷を発生させています。」
「おい!回操術ってそんな術じゃね、痛てぇぇぇ!」
「良い声で鳴くじゃないですか。とても愉快です。」
「おめぇ!本心が漏れてっぞ…痛ってぇ!いい加減にしろやぁ!」
「あなたを苦しませる機会なんてそうそうないですからね。今のうちに堪能しとかないと。」
「…目的がすげ変わってる!」
不平、不満、批判を嘆くラザクとこの状況に対し満面の笑みを浮かべるカウラ。
歪な様子にも見えるこの二人のやりとりであるが、しかし、回操術の効力はしっかりと発揮されている。カウラには先の戦闘で枯渇した術力が着々と蓄積されていった。
回操術のやり方は様々にあるがここの二人はラザクの刀を媒介にして行なっている。土に挿した刀の双方に二人は立ち、互いに手を刀に掲げて術力を送る。カウラは得意な雷をラザクはほぼ未使用の氷を。
「…痛っでええ!」
「情けないですねぇ。このくらいの雷そろそろ慣れたらどうですか?」
本来なら、互いに術力を均等にして行う術が回操術なのだが、明らかに片方に負荷がかかっている様子がそこにはあった。
ラザクは自分のありったけの氷術を送っていた。限界まで術を刀へと送り、全力で氷を発していた。
それに対し、カウラはその送られる氷術の威力より少し強めの雷術をラザクへと送り続けている。
それは、別して調整に不具合が生じたわけではない。
わざとだ。
今までの鬱憤やらなんやらをここで発散するかのように。カウラは不適な笑みを浮かべながら回操術に浸っていた。
ビリビリと体が帯電する度にらしくない悲鳴をあげるラザク。思わず顔がひきつり、苦しさを辛さを訴える。しかし、そんな相方の表情を見るカウラはまるで好物が目の前にきたかのように口元をにやけさせる。
「…お、ま、えぇ!」
「…仕方ないことです、これは天樹を倒すための術なのですからっねっ!」
「痛づぁぁぁぁ!」
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