DachuRa 3rd story -天使と讃えられたのは、悲劇に堕ちた哀れな教唆犯-

白城 由紀菜

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XLVI 夜-V

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「――っ、あ、……ゃ、……ちょっと、待って……」

 蜜壺に差し込まれた中指を揺さぶられ、声にならない声を上げながらも彼の手を叩く。
 しかし、その指は止まる事無くさらに奥へと押し込まれた。

「まっ、待って……待って、……やっ……ぁっ……」

「待って、なんて言っておいて、満更でも無い反応してるじゃないですか」

「そん、な事無い……! あんまり、そんな事ばかり言ってると殴るよ」

「殴りたければ、どうぞご自由に」

 蜜壺を弄る指は止まらず、じわじわと言い難い快楽が自身を襲う。そんな感覚から逃れたくて、思わず彼に向って手を振り上げた。
 しかし、いとも簡単に両手首を片手で括られ、ベッドに縫い付けられてしまった。その力は強く、幾ら腕を引いても逃れられそうにない。

「あれ? 殴るんじゃなかったんですか?」

「……ほんっと、意地悪、最低」

 窓にカーテンが掛かっていない所為で、月明かりや街頭の灯りが部屋に差し込む。両腕を頭上で押さえつけられてしまっている為、差し込む光に照らされた自身の身体を隠す術は無い。

「羞恥心が拭えない様ですね」

「……それは、当たり前なんじゃない?」

「何も考えられなくさせてあげても良いのですが、強がっている貴女を見るのも嫌いじゃないんですよね」

「……変態」

「男は皆変態ですよ」

 恥じらい方も、可愛げが無い。もっと愛らしく、女性らしく、男性の心を揺さぶる様な恥じらい方が出来れば、彼からもきっとまた違う言葉が聞けたのだろう。
 エルなら、きっとそんな仕草が出来た筈だ。彼女は私と違い、絵に描いた様な淑女である。
 仕草1つでセドリックを悦ばせる事など、簡単に出来るのだろう。
 ――なんとも、惨めだ。自分の性格が嫌になる。
 そう思ったところで、与えられる快楽が途切れる事は無い。耳を塞ぎたくなる程の甘い嬌声が喉から押し出され、今はされるがままでいる事しか出来なかった。
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