87 / 149
大華繚乱
展開 参
しおりを挟む
離せよ、と手足をばたつかせているのに、宗光は俺を横抱きにする姿勢を崩さない。打掛だって着てるし重くないわけがないのに。
それどころか「百合ちゃんの部屋どこ?」と嬉しそうに顔を寄せてくる。
言うわけないだろ、ばーか。
「こちらに御座います」
俺に付いていた金剛が率先して部屋を案内し、襖を開けた。
言うなよ、馬鹿馬鹿!
「……っしょっと。暴れたら重いやん。見てや、手ぇブルブル」
俺を畳に下ろすと、両腕を伸ばして見せる。
さっきの高圧さはどこへやら。すっかりお調子者の顔だ。
「知らないよ。……一体なにが目的なんだよ……俺のことなんてなにも知らないだろ? どうして突然、大金はたいて盃を交わそうだなんてするんだ」
「盃?」
「専属契約のことだよ……お前、遊郭も茶屋も使ったことないみたいじゃん。なのになんで最初が茶屋でそれも専属でだなんて……茶屋遊びをしたいなら他にもやり方はあるだろ」
陰間茶屋でも吉原遊郭でも同じ。盃を交わして「亭主」となれば、他の妓楼への立ち入りは一切禁止。もし見つかれば「浮気」と認定され、花街からの厳しい制裁……丸坊主に女装で見せしめ、顔は墨化粧にその他もろもろ……が待っているのだ。つまりは俺と盃を交わせば、宗光も「俺専属」になり、廓遊びの自由が制限されてしまう。
どうせそんなことも知らないのだろう。じゃなきゃ上方から出てきて、一、二度見ただけの陰間を買おうなんて思わないはずだ。
「一目惚れって言ったら?」
「……絶対ないね」
「ハハハ。言い切るなぁ。あながち嘘でもないんやけど。襲名のあとの挨拶ン時、可愛いなぁって思ったのはほんまやし、蛇の姫さんも、こないだのトンビの精も凄かったのは見たらわかる。俺目利きには自信あるんやで?」
「……トンビじゃなくて鷺」
華屋の大華たるもの、演目に関する間違いは見過ごせなくて、つい会話を続けてしまう。
「あ~、悪い。俺、今まで芸事や芸子に興味なかったから感覚で見てんねん。でも百合ちゃんの踊りはビシバシ来たわ。ほんまに凄かった」
う……そんな「マジで感動しました」みたいな顔で言われたら毒気を抜かれてしまうだろ。俺は元来、褒められるのに弱いんだ。どんな顔すりゃいいんだよ。
「あとは……そうやな」
宗光は胡座で俺の前に座った。
顔が近づく。
「百合ちゃんと忠彬ってデキてんの?」
「……はあぁ?」
突然なにを言い出すんだ、こいつ。
近さが居たたまれず、体を仰け反らそた。それでも宗光はじいっと俺を見ている。
「な、わけないじゃん。保科様には色々と世話になってるんだし、あれだけ完璧な人なんだ。俺が勝手に憧れてるだけだよ……人として!」
「ふーん? 祭りの日の雰囲気、そんな感じやなかったけどなぁ。それに忠彬もさ、百合ちゃんのこと、かなり気に入ってると思うんよなぁ」
忠彬も百合ちゃんを気に入ってる……その言葉に思わず顔が赤くなり、手のひらが湿った。それを隠す為にうつむき、少し腰を後ろへずらして距離を取る。
「そりゃこの湯島の大事な芸子だからだろ。っていうか、それとお前が俺を買うのとどう関係があるんだよ」
宗光は開けた分の距離をすかさず詰めて来た。
「あの忠彬のお気に入りをさ、取ったらどうなんのかな、って」
真正面に来た顔が急に真顔になる。……また、あの威圧感。
「……え?」
「忠彬って昔からなんでもソツなくこなしてな。いっつも余裕かましてんの。で、あの器量良しも手伝って誰からもチヤホヤされて……小さい頃は同い年やからって良く比べられたモンや。江戸と大阪でやで?
だから俺、見たいねん。必死になったことがない忠彬のお気にの百合ちゃん、滅茶苦茶にしたらどんな顔すんのかな?」
宗光の片手が伸びて、俺の頬と顎骨をグッと固定した。
一見からかうような、けれどどこか狂気じみたものを感じて背筋に冷たい汗が流れる。
「……なーんてな。ウソウソ。忠彬のお気に入りなら「俺の初めての男」として間違えないやろ、って思っただけや。ちょうど女と切れたばっかで暇してたし、やり手の商売人がこの年まで茶屋遊びの経験がないのもカッコ悪いやろ?」
宗光の手がパッと離れる。
表情はもう、ヘラッとした軽薄な顔に戻っていた。
けれど俺の心臓はまだ激しく拍動している。さっきの顔も、俺の顔を掴んだ手に込められた力も、到底ふざけていたとは思えない。
宗光は訝しがる俺を見て薄く笑うと、さっきは強く掴んだ顎のあたりをするりと撫でた。
「な、やからしばらく相手してや」
「しばらくって……」
「江戸におるんは一年くらいや。こっちでも商売広げてから帰る。そのあいだは百合ちゃんのこと、精一杯支援したるし、俺も「見世華屋」と「華屋大華の百合」を広告塔にさせてもらう。互いに利があって悪い話しやないやろ。な? 俺やったらあと腐れもないで」
一年……ちょうど俺が陰間としてやれる残りの期間くらい……。
確かに宗光なら、財力も身分も充分過ぎるくらいだ。なにより自身の利益を計上しているあたり、ステータスアップや道楽遊びとして割り切っていて、俺に本気になることはないだろう。
「大華」の相手としては申し分ない。
でも……断るって決めていたし、さっきの表情や言葉が気になって、素直には頷けなかった。
「なら……順を踏めよ。まずは花街や茶屋のしきたりを知り、必ず守れ。できるなら初会のやり直しに応じてやるから、それで俺をその気にさせてみなよ。そうしたら考えてやってもいい」
柄じゃないけど、精一杯高慢ちきに言葉を放った。こう言えばせっかちな宗光なら「もうええわ」と言うんじゃないかと思ったのだ。
それに、商売人のくせに遊郭遊びの経験がない宗光には、使い捨て商品に上手に出られることは屈辱的なはずだ。
けれど、宗光は顔を輝かせた 。
「うっわー。堪らん。俺、百合ちゃんの高飛車顔好きなんよな。あれ? 前も言うたかな?」
「な……」
逆効果?
「それと今の話し方も好きや。すましたお姫さん言葉よりずっとええわ。俺の前ではそうやって本性見せられるってことやろ? これは望みありやな。やり直し、楽しみに待っててや」
「!」
言われて初めて、自分がどんなふうに振舞っていたのかに気づいた。
俺、この部屋に来てからずっと「素の自分」だった? …………でもそれは腹が立っていたから……。
「じゃあ今日のところは帰るわ。またな、百合ちゃん」
宗光は狼狽える俺にヘラっと笑うと、チュ、と軽いキスを頬に落として立ち上がった。
「わ……ちょ、待って……」
言うより早く、宗光は既に廊下に出て姿を消した。
それどころか「百合ちゃんの部屋どこ?」と嬉しそうに顔を寄せてくる。
言うわけないだろ、ばーか。
「こちらに御座います」
俺に付いていた金剛が率先して部屋を案内し、襖を開けた。
言うなよ、馬鹿馬鹿!
「……っしょっと。暴れたら重いやん。見てや、手ぇブルブル」
俺を畳に下ろすと、両腕を伸ばして見せる。
さっきの高圧さはどこへやら。すっかりお調子者の顔だ。
「知らないよ。……一体なにが目的なんだよ……俺のことなんてなにも知らないだろ? どうして突然、大金はたいて盃を交わそうだなんてするんだ」
「盃?」
「専属契約のことだよ……お前、遊郭も茶屋も使ったことないみたいじゃん。なのになんで最初が茶屋でそれも専属でだなんて……茶屋遊びをしたいなら他にもやり方はあるだろ」
陰間茶屋でも吉原遊郭でも同じ。盃を交わして「亭主」となれば、他の妓楼への立ち入りは一切禁止。もし見つかれば「浮気」と認定され、花街からの厳しい制裁……丸坊主に女装で見せしめ、顔は墨化粧にその他もろもろ……が待っているのだ。つまりは俺と盃を交わせば、宗光も「俺専属」になり、廓遊びの自由が制限されてしまう。
どうせそんなことも知らないのだろう。じゃなきゃ上方から出てきて、一、二度見ただけの陰間を買おうなんて思わないはずだ。
「一目惚れって言ったら?」
「……絶対ないね」
「ハハハ。言い切るなぁ。あながち嘘でもないんやけど。襲名のあとの挨拶ン時、可愛いなぁって思ったのはほんまやし、蛇の姫さんも、こないだのトンビの精も凄かったのは見たらわかる。俺目利きには自信あるんやで?」
「……トンビじゃなくて鷺」
華屋の大華たるもの、演目に関する間違いは見過ごせなくて、つい会話を続けてしまう。
「あ~、悪い。俺、今まで芸事や芸子に興味なかったから感覚で見てんねん。でも百合ちゃんの踊りはビシバシ来たわ。ほんまに凄かった」
う……そんな「マジで感動しました」みたいな顔で言われたら毒気を抜かれてしまうだろ。俺は元来、褒められるのに弱いんだ。どんな顔すりゃいいんだよ。
「あとは……そうやな」
宗光は胡座で俺の前に座った。
顔が近づく。
「百合ちゃんと忠彬ってデキてんの?」
「……はあぁ?」
突然なにを言い出すんだ、こいつ。
近さが居たたまれず、体を仰け反らそた。それでも宗光はじいっと俺を見ている。
「な、わけないじゃん。保科様には色々と世話になってるんだし、あれだけ完璧な人なんだ。俺が勝手に憧れてるだけだよ……人として!」
「ふーん? 祭りの日の雰囲気、そんな感じやなかったけどなぁ。それに忠彬もさ、百合ちゃんのこと、かなり気に入ってると思うんよなぁ」
忠彬も百合ちゃんを気に入ってる……その言葉に思わず顔が赤くなり、手のひらが湿った。それを隠す為にうつむき、少し腰を後ろへずらして距離を取る。
「そりゃこの湯島の大事な芸子だからだろ。っていうか、それとお前が俺を買うのとどう関係があるんだよ」
宗光は開けた分の距離をすかさず詰めて来た。
「あの忠彬のお気に入りをさ、取ったらどうなんのかな、って」
真正面に来た顔が急に真顔になる。……また、あの威圧感。
「……え?」
「忠彬って昔からなんでもソツなくこなしてな。いっつも余裕かましてんの。で、あの器量良しも手伝って誰からもチヤホヤされて……小さい頃は同い年やからって良く比べられたモンや。江戸と大阪でやで?
だから俺、見たいねん。必死になったことがない忠彬のお気にの百合ちゃん、滅茶苦茶にしたらどんな顔すんのかな?」
宗光の片手が伸びて、俺の頬と顎骨をグッと固定した。
一見からかうような、けれどどこか狂気じみたものを感じて背筋に冷たい汗が流れる。
「……なーんてな。ウソウソ。忠彬のお気に入りなら「俺の初めての男」として間違えないやろ、って思っただけや。ちょうど女と切れたばっかで暇してたし、やり手の商売人がこの年まで茶屋遊びの経験がないのもカッコ悪いやろ?」
宗光の手がパッと離れる。
表情はもう、ヘラッとした軽薄な顔に戻っていた。
けれど俺の心臓はまだ激しく拍動している。さっきの顔も、俺の顔を掴んだ手に込められた力も、到底ふざけていたとは思えない。
宗光は訝しがる俺を見て薄く笑うと、さっきは強く掴んだ顎のあたりをするりと撫でた。
「な、やからしばらく相手してや」
「しばらくって……」
「江戸におるんは一年くらいや。こっちでも商売広げてから帰る。そのあいだは百合ちゃんのこと、精一杯支援したるし、俺も「見世華屋」と「華屋大華の百合」を広告塔にさせてもらう。互いに利があって悪い話しやないやろ。な? 俺やったらあと腐れもないで」
一年……ちょうど俺が陰間としてやれる残りの期間くらい……。
確かに宗光なら、財力も身分も充分過ぎるくらいだ。なにより自身の利益を計上しているあたり、ステータスアップや道楽遊びとして割り切っていて、俺に本気になることはないだろう。
「大華」の相手としては申し分ない。
でも……断るって決めていたし、さっきの表情や言葉が気になって、素直には頷けなかった。
「なら……順を踏めよ。まずは花街や茶屋のしきたりを知り、必ず守れ。できるなら初会のやり直しに応じてやるから、それで俺をその気にさせてみなよ。そうしたら考えてやってもいい」
柄じゃないけど、精一杯高慢ちきに言葉を放った。こう言えばせっかちな宗光なら「もうええわ」と言うんじゃないかと思ったのだ。
それに、商売人のくせに遊郭遊びの経験がない宗光には、使い捨て商品に上手に出られることは屈辱的なはずだ。
けれど、宗光は顔を輝かせた 。
「うっわー。堪らん。俺、百合ちゃんの高飛車顔好きなんよな。あれ? 前も言うたかな?」
「な……」
逆効果?
「それと今の話し方も好きや。すましたお姫さん言葉よりずっとええわ。俺の前ではそうやって本性見せられるってことやろ? これは望みありやな。やり直し、楽しみに待っててや」
「!」
言われて初めて、自分がどんなふうに振舞っていたのかに気づいた。
俺、この部屋に来てからずっと「素の自分」だった? …………でもそれは腹が立っていたから……。
「じゃあ今日のところは帰るわ。またな、百合ちゃん」
宗光は狼狽える俺にヘラっと笑うと、チュ、と軽いキスを頬に落として立ち上がった。
「わ……ちょ、待って……」
言うより早く、宗光は既に廊下に出て姿を消した。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる