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番外編Ⅱ
エルフィーの巣作り
八の月のある日。
俺は自宅にて、発情期をクラウスと過ごすための準備をしていた。
二度目のつがいをクラウスと結んで以降もモンテカルスト邸に滞在していた俺だけれど、クラウスが再び遠征に発ったのを機に、成婚までセルドランの家族と過ごす日々を大切にさせてもらっている――愛する弟のニコラは不在だけれど。
ニコラは今、救護院で覚醒系の薬剤の解毒治療を受けている。
両親の話では快方に向かっているらしいものの、両親以外とはまだ面会したくないと本人が言っているそうなので、俺は返事を求めない手紙を定期的に送るに留まっている。
空にどんな鳥が飛んでいたとか、庭にどんな花が咲いたとか、最近読んだ本のこととか……
最初のうちはこういった手紙を送るのも躊躇していたけれど、ニコラは受け取ってくれ、目を通しているそうだ。
それだけでも充分だ。文字だけでも、俺とニコラの繋がりが切れないことに感謝している。
「エルフィー、いいかしら」
ニコラを想いつつモンテカルスト邸に持っていく鞄をちょうど閉じたところで、部屋の扉がノックされた。
ニコラのお見舞いのために夕方から留守にしていた母様が帰宅したようだ。
「大丈夫だよ」
俺は扉を開け、母様を出迎えながら「お見舞いお疲れ様」と伝えた。
「ええ、ただいま。お泊りの準備は整った?」
母様は俺ではなく鞄に視線を向けると、理解したように頷いた。
「もう万端みたいね」
「うん、あちらでも俺のものを準備してくださっているから、手ぶらでもいいくらいだもの」
そう答えてからニコラのことを訊ねる。
「今日のニコラ、様子はどうだった?」
「それがね、もう解毒は充分にできたでしょう、って医術師がおっしゃってね。それで、救護院から退院することが決まったわよ!」
「ほんとに?」
嬉しい知らせに自然と声が弾む。
母様も顔をほころばせて頷いた。
「ニコラもそろそろ発情期がくるから、明けたら予定通りにモンテカルスト夫人が運営する孤児院へ直接移ることになったわ」
「……家には? もしかして、一度も帰ってこないの?」
ニコラに会えそうにないことが残念で、自然と落ち込んだ声になる。
すると、母様は俺の頬にそっと手を添えた。
「心配しないの。ニコラはね、頭がスッキリした今、しっかりと自分と向き合いたいんですって。夫人も賛成してくださって、ほぼ毎日孤児院を訪問するからニコラの様子も見てくださるということよ。お任せしましょう」
「……そうだね」
ニコラの意思を尊重したい。それに、夫人は以前、俺に約束してくださったから。
『ニコラちゃんのことは私が強く育てるわ』と。
大丈夫。ニコラは同じリュミエールにいて近くに住んでいる。退院できるまでになったんだ。時間がかかっても、きっといつか、必ず会える。
母様の言うように、今はリュミエールの咲き誇る薔薇にお任せしよう。
そして翌朝。
ニコラの解毒が終了したことにより、昨夕よりも気持ちを明るくした俺は、モンテカルスト邸に向かったのだった。
◇◇◇
「クラウスの香りがする……」
離宮に足を一歩踏み入れると、オメガの俺の肌に愛しいアルファの香りが染み込んでくるかのようだった。
クラウスが発ってから月日が経つのに、発情期が近いためだろう、敏感にコーヒーの香りを感じ取ることができた。
伴って、下腹がジク、と疼き始める。
俺は荷物を置くと、寝室の左隣の部屋に入った。執務室と同様の造りになっている部屋を抜け、クラウスの私物が整理されている部屋へと向かう。そこへ足が進めば進むほど大好きな香りが強くなる。
「ああ……」
郷愁的にも感じる香りに胸が切なく軋む。下腹はさっきよりも疼きを増す。
自分でもわかる。身体中の細胞がクラウスを求めて叫んでいる。
前方に手を伸ばす。クラウスの騎士らしいゴツゴツした手を捕まえるかのように、扉の取手を握りしめた。
ぐい、と勢いよく回し、性急に扉を開けて室内に入る。
すぐさま衣類がかけられた場所へ向かい、目一杯腕を広げて衣類を抱きしめた。
洗濯はされていても、クラウスの香りが俺にはわかる。
クラウスは、長く着用していたアカデミー時代のアカデミックガウンも俺のために残してくれている。クラウスが一番お気に入りの寝衣と隣合わせだ。
「今日はどんな巣を作ろうか」
小さく独りごちながら衣類を腕にかけていく。
巣作りとは、恋人やつがいになったアルファの香りがついたものを巣のように集めて自分を包む、発情期間中のオメガ特有の行為だ。
愛するアルファの香りに包まれたいというオメガの欲求を満たすだけではなく、アルファへの求愛行動とも言われている。
動物の雄が求愛のために歌や踊りを披露したり、身体の色を変える、そういうものと同じなのかも知れない。
だから、アルファ側は愛しいオメガが作った巣を見ると、オメガからの愛情を感じ取って愛情を沸き立たせる。そうして、より充実した営みの時間が持てるのだ。
――俺がクラウスをどれだけ愛しているか、届けたい。
これまで見せた二回は、おそらくどのオメガもするように、こんもりと丸く積み上げた巣。それと、巣と言っていいのかわからないけれど、俺自身が何枚もクラウスの衣類を着込んでベッドで転がる巣。
クラウスはどちらも破顔するほど喜んでくれて、巣を丁寧に扱ってくれた。
今日はどんな巣にしよう……そうだ、いつもベッドに行くから、ここでそのまま作ってみよう。
ある程度の衣類を衣類掛けに残したまま、天蓋か天幕みたいに整えるのはどうだろう?
予備のシーツやデュベは床に敷いてベッドの代わりにして空間を作って……クラウスにも一緒に入ってもらおう。きっと楽しくて嬉しい。
「だけど、やっぱりアカデミックガウンは着ることにして、寝衣は抱きしめる用。これは外せない」
俺は腕に取ったいくつかの衣類を衣類掛けに掛け直し、整えていく。
やがて、秘密基地みたいな巣が出来上がった。
心なしか、幼い頃にモンテカルスト家の庭園にクラウスと作った秘密基地に似ている。
「満足……!」
自分でも力作と思えるその巣に入る。
クラウスの香りが充満し、胸いっぱいに吸い込めば、胸に幸福感が満ち溢れる。
日常のさまざまなことを忘れてしまえるこの時間が、クラウスが不在の時にも頑張ろうと思える俺の糧のひとつだ。
――早く帰ってこないかな。
発情期の予定は明日からだ。だけどクラウスの香りに包まれてしまったら待ちきれなくなった。
俺は素肌にクラウスのアカデミックガウンを羽織り、寝衣に顔を埋めながら、太ももの間で変化しているソコに手を伸ばした。
「ん、んっ、クラウス、寂しい。早く帰ってきて。クラウス」
俺ね、おまえに話したいことがたくさんあるんだ。
感染症の薬はもう、量産できるほどになったから安心して。
つがい解消薬は、改良に改良を重ねている途中だよ。第三者の介入をできるだけ防ぐことができるようにしたいと思ってる。
公爵夫人教育もまだまだ積み重ねなくちゃならないけど、喰らいついてる。
この間、閣下と夫人と一緒に初めての公務に出たんだ。領地の方に話を伺うのは、緊張したけどとても興味深かった。
モンテカルスト家がどれだけ領地の方の立場に立っているのか実感して、胸が熱くなったよ。
将来、俺たちも代々の公爵夫妻のように、皆さんに喜ばれる運営をしたいね。
俺、頑張るからね。
それとね、ニコラが退院するんだよ。良かった……ニコラに心からの笑顔が戻りますように、ニコラが未来に踏み出せますように……ねぇ、クラウス。俺なんかがこんなことを思うのは傲慢なのかな。
わからないから、おまえに気持ちを聞いてほしい。答えが出なくてもいいんだ。俺の駄目な部分も受け入れてくれるクラウスが聞いてくれる。
そうしたら俺、自分がどうしたらいいのかまた考えることができるから。
「クラウス、クラウス……会いたい」
思考力に靄がかかり、頭の中はしだいにクラウスへの想いだけでいっぱいになる。
上下に擦っているものの熱が上昇し、比例するようにうなじが熱くなる。
身体中の血管がドクドクドックン! と跳ねた。
──ああ、くる。
発情期が始まる……!
「クラウスッ……」
快感が頂点に達した。
俺はしゃがれた声で愛しいつがいの名を呼ぶ。
そのときだった。
秘密基地の巣の中の香りよりももっともっと濃い香りが、まるで風のように俺に運ばれてくるのを感じた。
鼻や口、肌が香りに扇られ、全身が総毛立つ。
クラウスが、近くにいる。
俺のアルファが、帰ってきた……!
俺は自宅にて、発情期をクラウスと過ごすための準備をしていた。
二度目のつがいをクラウスと結んで以降もモンテカルスト邸に滞在していた俺だけれど、クラウスが再び遠征に発ったのを機に、成婚までセルドランの家族と過ごす日々を大切にさせてもらっている――愛する弟のニコラは不在だけれど。
ニコラは今、救護院で覚醒系の薬剤の解毒治療を受けている。
両親の話では快方に向かっているらしいものの、両親以外とはまだ面会したくないと本人が言っているそうなので、俺は返事を求めない手紙を定期的に送るに留まっている。
空にどんな鳥が飛んでいたとか、庭にどんな花が咲いたとか、最近読んだ本のこととか……
最初のうちはこういった手紙を送るのも躊躇していたけれど、ニコラは受け取ってくれ、目を通しているそうだ。
それだけでも充分だ。文字だけでも、俺とニコラの繋がりが切れないことに感謝している。
「エルフィー、いいかしら」
ニコラを想いつつモンテカルスト邸に持っていく鞄をちょうど閉じたところで、部屋の扉がノックされた。
ニコラのお見舞いのために夕方から留守にしていた母様が帰宅したようだ。
「大丈夫だよ」
俺は扉を開け、母様を出迎えながら「お見舞いお疲れ様」と伝えた。
「ええ、ただいま。お泊りの準備は整った?」
母様は俺ではなく鞄に視線を向けると、理解したように頷いた。
「もう万端みたいね」
「うん、あちらでも俺のものを準備してくださっているから、手ぶらでもいいくらいだもの」
そう答えてからニコラのことを訊ねる。
「今日のニコラ、様子はどうだった?」
「それがね、もう解毒は充分にできたでしょう、って医術師がおっしゃってね。それで、救護院から退院することが決まったわよ!」
「ほんとに?」
嬉しい知らせに自然と声が弾む。
母様も顔をほころばせて頷いた。
「ニコラもそろそろ発情期がくるから、明けたら予定通りにモンテカルスト夫人が運営する孤児院へ直接移ることになったわ」
「……家には? もしかして、一度も帰ってこないの?」
ニコラに会えそうにないことが残念で、自然と落ち込んだ声になる。
すると、母様は俺の頬にそっと手を添えた。
「心配しないの。ニコラはね、頭がスッキリした今、しっかりと自分と向き合いたいんですって。夫人も賛成してくださって、ほぼ毎日孤児院を訪問するからニコラの様子も見てくださるということよ。お任せしましょう」
「……そうだね」
ニコラの意思を尊重したい。それに、夫人は以前、俺に約束してくださったから。
『ニコラちゃんのことは私が強く育てるわ』と。
大丈夫。ニコラは同じリュミエールにいて近くに住んでいる。退院できるまでになったんだ。時間がかかっても、きっといつか、必ず会える。
母様の言うように、今はリュミエールの咲き誇る薔薇にお任せしよう。
そして翌朝。
ニコラの解毒が終了したことにより、昨夕よりも気持ちを明るくした俺は、モンテカルスト邸に向かったのだった。
◇◇◇
「クラウスの香りがする……」
離宮に足を一歩踏み入れると、オメガの俺の肌に愛しいアルファの香りが染み込んでくるかのようだった。
クラウスが発ってから月日が経つのに、発情期が近いためだろう、敏感にコーヒーの香りを感じ取ることができた。
伴って、下腹がジク、と疼き始める。
俺は荷物を置くと、寝室の左隣の部屋に入った。執務室と同様の造りになっている部屋を抜け、クラウスの私物が整理されている部屋へと向かう。そこへ足が進めば進むほど大好きな香りが強くなる。
「ああ……」
郷愁的にも感じる香りに胸が切なく軋む。下腹はさっきよりも疼きを増す。
自分でもわかる。身体中の細胞がクラウスを求めて叫んでいる。
前方に手を伸ばす。クラウスの騎士らしいゴツゴツした手を捕まえるかのように、扉の取手を握りしめた。
ぐい、と勢いよく回し、性急に扉を開けて室内に入る。
すぐさま衣類がかけられた場所へ向かい、目一杯腕を広げて衣類を抱きしめた。
洗濯はされていても、クラウスの香りが俺にはわかる。
クラウスは、長く着用していたアカデミー時代のアカデミックガウンも俺のために残してくれている。クラウスが一番お気に入りの寝衣と隣合わせだ。
「今日はどんな巣を作ろうか」
小さく独りごちながら衣類を腕にかけていく。
巣作りとは、恋人やつがいになったアルファの香りがついたものを巣のように集めて自分を包む、発情期間中のオメガ特有の行為だ。
愛するアルファの香りに包まれたいというオメガの欲求を満たすだけではなく、アルファへの求愛行動とも言われている。
動物の雄が求愛のために歌や踊りを披露したり、身体の色を変える、そういうものと同じなのかも知れない。
だから、アルファ側は愛しいオメガが作った巣を見ると、オメガからの愛情を感じ取って愛情を沸き立たせる。そうして、より充実した営みの時間が持てるのだ。
――俺がクラウスをどれだけ愛しているか、届けたい。
これまで見せた二回は、おそらくどのオメガもするように、こんもりと丸く積み上げた巣。それと、巣と言っていいのかわからないけれど、俺自身が何枚もクラウスの衣類を着込んでベッドで転がる巣。
クラウスはどちらも破顔するほど喜んでくれて、巣を丁寧に扱ってくれた。
今日はどんな巣にしよう……そうだ、いつもベッドに行くから、ここでそのまま作ってみよう。
ある程度の衣類を衣類掛けに残したまま、天蓋か天幕みたいに整えるのはどうだろう?
予備のシーツやデュベは床に敷いてベッドの代わりにして空間を作って……クラウスにも一緒に入ってもらおう。きっと楽しくて嬉しい。
「だけど、やっぱりアカデミックガウンは着ることにして、寝衣は抱きしめる用。これは外せない」
俺は腕に取ったいくつかの衣類を衣類掛けに掛け直し、整えていく。
やがて、秘密基地みたいな巣が出来上がった。
心なしか、幼い頃にモンテカルスト家の庭園にクラウスと作った秘密基地に似ている。
「満足……!」
自分でも力作と思えるその巣に入る。
クラウスの香りが充満し、胸いっぱいに吸い込めば、胸に幸福感が満ち溢れる。
日常のさまざまなことを忘れてしまえるこの時間が、クラウスが不在の時にも頑張ろうと思える俺の糧のひとつだ。
――早く帰ってこないかな。
発情期の予定は明日からだ。だけどクラウスの香りに包まれてしまったら待ちきれなくなった。
俺は素肌にクラウスのアカデミックガウンを羽織り、寝衣に顔を埋めながら、太ももの間で変化しているソコに手を伸ばした。
「ん、んっ、クラウス、寂しい。早く帰ってきて。クラウス」
俺ね、おまえに話したいことがたくさんあるんだ。
感染症の薬はもう、量産できるほどになったから安心して。
つがい解消薬は、改良に改良を重ねている途中だよ。第三者の介入をできるだけ防ぐことができるようにしたいと思ってる。
公爵夫人教育もまだまだ積み重ねなくちゃならないけど、喰らいついてる。
この間、閣下と夫人と一緒に初めての公務に出たんだ。領地の方に話を伺うのは、緊張したけどとても興味深かった。
モンテカルスト家がどれだけ領地の方の立場に立っているのか実感して、胸が熱くなったよ。
将来、俺たちも代々の公爵夫妻のように、皆さんに喜ばれる運営をしたいね。
俺、頑張るからね。
それとね、ニコラが退院するんだよ。良かった……ニコラに心からの笑顔が戻りますように、ニコラが未来に踏み出せますように……ねぇ、クラウス。俺なんかがこんなことを思うのは傲慢なのかな。
わからないから、おまえに気持ちを聞いてほしい。答えが出なくてもいいんだ。俺の駄目な部分も受け入れてくれるクラウスが聞いてくれる。
そうしたら俺、自分がどうしたらいいのかまた考えることができるから。
「クラウス、クラウス……会いたい」
思考力に靄がかかり、頭の中はしだいにクラウスへの想いだけでいっぱいになる。
上下に擦っているものの熱が上昇し、比例するようにうなじが熱くなる。
身体中の血管がドクドクドックン! と跳ねた。
──ああ、くる。
発情期が始まる……!
「クラウスッ……」
快感が頂点に達した。
俺はしゃがれた声で愛しいつがいの名を呼ぶ。
そのときだった。
秘密基地の巣の中の香りよりももっともっと濃い香りが、まるで風のように俺に運ばれてくるのを感じた。
鼻や口、肌が香りに扇られ、全身が総毛立つ。
クラウスが、近くにいる。
俺のアルファが、帰ってきた……!
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