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七話
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ダルドはテーブルに綺麗な花柄のシーツを敷き、その上に皿に盛られた料理、食器を置く。
捌かれた肉はこんがりと焼き、塩で味付けし、ハーブで香りをつける。此れはミルタナの料理。
ミカルスはサラダだ。
ミルタナも、まずは手頃で簡単な料理を覚えさせるつもりらしい。
親子二人で調理して居る姿を後ろでいて居ると、私はずっと待ち望んでいた絵図になって来た。これが見たかったんだ。此の家族円満な景色が欲しかったのだ。
然しだが、
「ミカルスさん。それは何?」
「ドレッシングを作ってます」
「なのに如何してお菓子を淹れたの?」
「甘くて美味しくなる」
「かも知れないけど、それはお出ししないでね」
「如何してですか?」
「食べる気がしないからかしら?」
一向に上手くならないミカルスの料理は、
とても心配だ。
「「「いただきます!」」」
椅子に座ってお祈りし、一分辺りの黙想を終えた後は、みんなでお食事だ。
私の隣にミカルス。私の対面側にはミルタナが座って居る。
それにしても、思い出す。
彼女の料理の味を。私の五感が彼女によって支配されると、遂には涙を流す。
「あらあら! お口に合いませんでしたか?」
そんな事はない!
心の叫びが出そうになった。
「とても、美味しいです……」
「それは良かったわ! 腕によりを掛けて作った甲斐があったわ」
「私のサラダも食べて下さいよ?」
「はいはい……」
幸せな時間が過ぎて行く。
「このドレッシング。味見しても良いか?」
二度とない。
「ああぁ! ダルドさんが青ざめてしまった! 無理に食べなくても良いんですよ!」
家族とのひと時を、
「食べた感想は?」
今を大切に。
「とても不味いな。吐き気がしたぞ?」
ミカルスはドレッシングをいっぱい乗せたスプーンを、ダルドの口まで運び。どうぞどうぞ遠慮なさらずに、と嫌がるダルドを弄る。
それを横で笑うミルタナが居た。
捌かれた肉はこんがりと焼き、塩で味付けし、ハーブで香りをつける。此れはミルタナの料理。
ミカルスはサラダだ。
ミルタナも、まずは手頃で簡単な料理を覚えさせるつもりらしい。
親子二人で調理して居る姿を後ろでいて居ると、私はずっと待ち望んでいた絵図になって来た。これが見たかったんだ。此の家族円満な景色が欲しかったのだ。
然しだが、
「ミカルスさん。それは何?」
「ドレッシングを作ってます」
「なのに如何してお菓子を淹れたの?」
「甘くて美味しくなる」
「かも知れないけど、それはお出ししないでね」
「如何してですか?」
「食べる気がしないからかしら?」
一向に上手くならないミカルスの料理は、
とても心配だ。
「「「いただきます!」」」
椅子に座ってお祈りし、一分辺りの黙想を終えた後は、みんなでお食事だ。
私の隣にミカルス。私の対面側にはミルタナが座って居る。
それにしても、思い出す。
彼女の料理の味を。私の五感が彼女によって支配されると、遂には涙を流す。
「あらあら! お口に合いませんでしたか?」
そんな事はない!
心の叫びが出そうになった。
「とても、美味しいです……」
「それは良かったわ! 腕によりを掛けて作った甲斐があったわ」
「私のサラダも食べて下さいよ?」
「はいはい……」
幸せな時間が過ぎて行く。
「このドレッシング。味見しても良いか?」
二度とない。
「ああぁ! ダルドさんが青ざめてしまった! 無理に食べなくても良いんですよ!」
家族とのひと時を、
「食べた感想は?」
今を大切に。
「とても不味いな。吐き気がしたぞ?」
ミカルスはドレッシングをいっぱい乗せたスプーンを、ダルドの口まで運び。どうぞどうぞ遠慮なさらずに、と嫌がるダルドを弄る。
それを横で笑うミルタナが居た。
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