death after

kzeroen

文字の大きさ
上 下
22 / 68
六道・門番編

chapter24 修羅へ

しおりを挟む
圭助の体はみるみるうちに回復し、わずか二日で動けるようになった
悪霊や怨霊の事も全て聞いた
その間、霊華と酷魔が交代で護衛
傷跡も薄くなってきてるが、まだ戦闘は無理な状態だ
その様子を、霊華と酷魔は見て両者頷いた

「霊華、納と冬至読んでこい」
 
「うん、わかった」
 
霊華は二人を呼びに部屋を出てった
 
「いきなりどうしたんだ酷魔」
 
「ああ、今後について話し合う」
 
「・・・おう…」
 
どこか元気ない
それもそう、自分の無力でここにいる全員に迷惑をかけた。
本当にこのまま修羅に行けるのか、梶谷に勝てるのかと自信を無くしてる
 
「こくまー、二人呼んできたよー」
 
「ああ、礼を言う」
 
「失礼します」 「失礼する」
 
「二人もご苦労」
 
「いえっ、酷魔さんこそ!ご苦労様です!」
 
冬至は敬礼する
全員が揃った
 

 
 「まず話す事は二つある」
 
「一つは修羅での事、もう一つ閻魔様の事の二つだよ」
 
修羅、冥界のトップが並ぶと改めて緊張が走る
 
「まずは修羅についてだ、圭助もう気づいただろ」
 
「・・・ああ、みんなすまねぇ。俺の力不足で足止めしてしまって…」
 
「いいや、圭助が無事でよかった」
 
「ああ」
 
周りは気にするなと気遣う
が酷魔が釘を刺す

「だが、今のまま行くと久兵衛に会う前に成仏する」
 
「っ…」
 
圭助は言葉を失う、わかっていたが直接言われると何も言えない
 
「正直、霊華のみの動向は無理だ」
 
「うん、ごめん圭助。あの熊が脱獄するのは想定外だったから」

 「いいや、別に…」
 
そう、本当は今頃は修羅で武器強化しているはずだ。
だが想定外に熊の脱獄、圭助の力不足での負傷
酷魔が、いなかったらとっくに成仏されていた
もし万が一また凶悪な怨霊に遭遇すると、霊華だけでは無理と酷魔は判断した
 
「だが、霊華のみの話しだ。納、冬至覚悟はいいか?」
 
「了解です」 「了解いたしました」
 
二人とも覚悟を決めた顔をし頷く
 
「えっ?まさか冬至と納さんも俺と一緒に…?」
 
「当然!当たり前だろっ前世の相方!」
 
「二人とも無鉄砲はさせないからな」
 
「それと久兵衛の所までは俺も行く」
 
そう酷魔の提案は、冬至、納を圭助達に動向させること。
鍛冶屋まで酷魔の動向
 
「本当は酷魔にもずっといて欲しいんだけど、忙しい奴だからね~」
 
「お前と違ってな」
 
「えっヒドいよ~あたしにも仕事あるのに~!」

霊華以外一斉に笑う

「わかった、酷魔ありがとな」
 
「ああ、後閻魔様の事だかまだ状態が良くないままだ。だから先に修羅に案内する。いいか?」

「ああ、頼むぜ!」
 
こうして冬至、納が仲間入りし一時的に酷魔も修羅に向かう事にした
通行証をもらい、一同覚悟を決めた
しおりを挟む

処理中です...