death after

kzeroen

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六道・修羅編

chapter25 異変

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門番は酷魔の部下二人に任せてきた
俺達は船で修羅門に着き、門をくぐった。そこには広大な砂漠が広がっていた
五人はひたすら街に向かうため歩く
 
「ひれー、暑っ」
 
「あー懐かしい、修羅っすよ納さん」
 
「ああ、そうだな」
 
「あれっ、冬至と納さんって裁判では修羅行きだったんすか?」
 
「ああ、偶然な」
 
「そうそう、偶然会ってそこから…」
 
「ン」
 
酷魔が、圭助に気づかれないように冬至と納を睨む
冬至達は慌てて話しを逸らそうとする
霊華はニヤニヤしてその様子を聞く

「えっと、そこからってなんだよ冬至」
 
「あっ、いやいや久兵衛の爺ちゃんにライフルをもらったんだった」
 
「そっか、羨ましぜ~、俺もなんかもらえねぇかな~」
 
と親父のスタンガンと警棒を見る
 
「まぁ、久兵衛ならなんとかなるって!」
 
「そうか…」
 
圭助はため息を空に吐いた
力をなんとしてもつけないとな
そう考えてると横から酷魔が話す

「圭助、お前の得意な事はなんだ?」
 
「えっ?ああ拳銃。けど生きてた頃は、練習以外あんまり撃てなかったから鈍ってるかもな~」
 
「そうか強化後、ここでは悪霊とかいれば思う存分撃てる」
 
「わかった、撃ちまくれるんだな!」
 
両者ともに薄く笑う
三人は、頼むから暴れすぎないで欲しいと思った。
 

 しばらくすると霊華は疑問に思った。辺りが静かすぎる。
いつもなら修羅行きの野生動物が、争ってたりするのにそれが一つも見あたらない
酷魔に尋ねる
 
「酷魔、なんかいつもの砂漠にしては静かすぎない?」
 
「気づいたか、最近あれが何故か多い」
 
「本当にっ、酷魔?!!」

思わず霊華は動揺する
酷魔は真顔で頷く
その様子に圭助達は気付く
 
「どうした、霊華?」
 
「・・・あっ、三人ともここから先は気をつけて。特に圭助!!」
 
「うっす」 「了解しました」
 
二人は薄々砂漠の様子に気づいてた
 
「あっ、あぁ気をつける」
 
すると酷魔が何かあったかのように、羽を広げ飛び立つ
 
「そこから動くな、しばらく待ってろ」
 
「ああ、わかったよ酷魔…」

「三人とも大人しく酷魔を待ってた方がいい。冬至君と納さんは武器構えてて」
 
「「了解です」」
 
酷魔が戻ってきた
何かあったと言う表情だ
 
「酷魔、何かあったのか?!」
 
「チッ、ああ厄介な奴が近づいてくる…」
 
酷魔は舌打ちをする
霊華は鎌を強く握りしめた 
 
「まさかこんな時に・・・」
 
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