death after

kzeroen

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六道・修羅、毘沙門城編

chapter47 地蔵取り

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 得意なライフルが撃てない状況の冬至
周りには道方と納もいるため、
発砲すれば危険だ
 
「おや~どうしました冬至君、得意のライフルは?」
 
「いえ、周りの人が危ないっすから」
 
「俺達は大丈夫だー!ひょっ子」
 
「心配するな」
 
「そうみたいですよ、冬至君」
 
「でも…」
 
冬至は霊華達を見た
霊華は何か悩んでいたが、手を叩き何かを思いついた様子
 
「そうだっ、二対二をやろう!宗さん達の今日の修行は物足りないよね~」
 
「ははっ、確かに!昨日はひょっ子の相手出来なかったからな」
 
「だよねー!なら後ろの地蔵を取った組が勝ちって事でいい?妨害ありで」
 
「えっ…マジっすか!?」
 
冬至以外の三人は合意した…
チームは玉連・道方、冬至・納になった
後ろに各組地蔵を置く
 
「それじゃ始めっ!」
 
納と道方が前に出て組み手をする
 
「納さん頼みましたよー、俺後ろで援護しますので」
 
手を振って呑気に応援する冬至
 
「冬至君甘いですよ」
 
和やかな顔に似合わず玉連は、チャクラムを高速で冬至の顔面に投げる
間一髪で避ける
 
「ヒイッ、チャクラムがあった!」
 
「サボってはいけませんね~冬至君」
 
「あっ、そうっすね…」
 
ヤバい、この人絶対に首狙った…
 
冬至は護神刀を握る
 
「ぐっ…」
 
"ドンッ"
 
納が道方にいとも簡単に倒され、冬至に向かってくる
 
「もう一回勝負しようぜひょっ子」
 
「お、納さん…」
 
二対一だ、俺どうする…
考える暇なんて道方さんは与えてくれない
 
早くも勝負がつきそうな組
道方は肩をならし冬至へ近く
 
「おわっ、」
 
「油断しすぎです、道方さん」
 
「受け身で隙狙ってたのか、納」
 
納は道方の隙を見て足を取り、前に倒れる
そしてすかさず道方を押さえ込む

「ナイスっす、納さん!」
 
「今だっ冬至!」
 
冬至は走り出し相手の陣に入り込む、
チャクラムを避けながら玉連に護身刀で飛び込み攻撃
 
"キィンッ"
 
法刀と護身刀が重なり合う
 
「やるね~冬至君、でもちょっと臆病だけどねっ雛さん!」

霊華は四人の様子を見る
 
「・・・へっ?あっ、うんそうだね…」
 
朝の事をまだ気にしている雛は、試合に集中できない
 
「雛さんなんか大人しいけど、あったの~?」
 
「あっ、気のせいだから…」

「へぇ~冬至君となんかあったんだ」

霊華はニヤニヤと雛をつつく 
顔に出ていたため、すぐに霊華にバレた
 
「違うからっ、ほら試合中!!」
 
雛は顔を赤らめ、霊華を試合している四人に向けさせる

まだ武器が重なったままの二人
だが刃を光らせ、ジワジワと前に出る冬至
手を伸ばせば届くが、玉連がいるため簡単にいかない

「中々の霊力だね~君の意志が伝わってくるよ」
 
「ええ、せっかく納さんが作ってくれたチャンスですから…」
 
「へぇ~ならこれはどうかな…?」
 
「ぐっ?!法力?!」
 
法刀に強い念が込められる、更に冬至は幻覚で辺りが揺れて見えてきた
 
「冬至っ!」
 
「今度は投げさせてもらうぜっ」
 
納は冬至の様子を見て一瞬力が抜ける
押さえを簡単に解かれ、冬至達の方に思いっきり投げた
 
玉連は横に避け、冬至は視界が悪く動けない
冬至と納がぶつかり倒れこむ

「俺は負けるの嫌いだからお先に~」
 
地蔵の元へ行こうとした、その時
 
「勝負ありっ!!」
 
霊華が右手を挙げる
 
「えっ…?なんでだ?!」
 
道方より先に、冬至が倒れながらも手を伸ばし地蔵をつかんでいた…
冬至は納に押された時、倒れる事を玉連に意識させ、地蔵から意識をそらしていた 
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