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第8話
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風邪をひいてエリック様に寝かしつけられ、目が覚めた後はアナベラさんとリリーにものすごく怒られてしまった。
それから私には暫く休養が必要だという話になった。ただでさえ他の人たちから遅れている。私なら大丈夫だと言ってのだけれどアナベラさんとエリック様に怖い顔をされたので私は渋々了承した。
一週間の休養に、私は何をしたらいいのか分からなかった。何もしない時間が勿体無いと思うのだけれど私のことを大事に思ってくれている証拠なのだと胸に刻む。
今はまだ二人の優しさに慣れずにいるけれど、これからも一緒に過ごしていればいつかそれが当たり前になる日々がくるのかもしれない。
しかし急に沸いた休日。今まで休みを与えてもらえなかったから趣味を作り時間なんてなくて好きなことをしたら良いと言われても何をしていいやら……。
うーん、と頭を悩ませていると部屋のドアがノックされてエリック様が入ってきた。
「エリック様。どうかされましたか?」
「いや、ちゃんと君が休んでいるか様子を見にきたんだ」
「ちゃんと休んでいますよ。お二人に強く言われましたので」
「そうか。でも暇そうだな」
「そうですね……趣味がないのでこういう時何をしたらいいのか分からなくて」
こういう時に淑女は刺繍を嗜むのだろうけれど、私は昔から不器用で終わった時には疲れてしまうから休養にはならない。
本も知識になりうるものは取り上げられて、代わりにリリーの愛読書だという恋愛小説を渡されたけれどなかなかに生々しくて途中で本を閉じてしまった。
今後のためにも必要なことですよ!とリリーに言われたけれど到底無理だ。恋仲の二人が手を繋いだりキスしたり、その、ベッドの上でお互いに裸になって……。
「~~~!!」
「シーラ? どうかしたか?」
顔を手で覆って悶えているとエリック様が心配そうに顔を覗いてくる。キスでもしそうなほど近くて、いつか私もエリック様とする未来が来るのだろうかと考えてしまって頭から湯気が出そうになるほど熱くなる。
顔を真っ赤にする私にエリック様はまた熱が出たんじゃないかと額に手を伸ばしてくるので、私は慌てて大丈夫だと伝えるとエリック様は納得していない顔だけど離れてくれた。
やはりこの間の体調不良で私の大丈夫という言葉をあまり信用してくれていないらしい。それはアナベラさんも同じで少しでも疲れた顔をすると休めと言ってくるのだ。嬉しいけれど過保護すぎる。
「そうだシーラ、これから私と街に出掛けないか?」
「街、ですか?」
「ああ。勉強ばかりでまだ街に出掛けれたことはないんだろう?」
「そうですね……」
「それじゃあ一緒に行こう。待っているから準備しておいで」
「わ、分かりました」
少しばかり強引なエリック様はにこりと微笑んで部屋を出ていった。私が迷う隙を与えないのはさすがだ。
初デートと張り切るリリーに思い切り着飾られてエリック様の元に急ぐと、彼は目を細めて「似合ってる」と褒めてくれた。恥ずかしくて俯いてお礼を言う。すぐ近くでアナベラさんとリリーがニヤニヤしながらこちらを見ていて更に恥ずかしくなった。
エリック様と一緒に馬車に乗り込んで着いたのは城下町ではなくて小さな街だった。
なんでここなのかと問うと、いきなり大きな街に行くと私が疲れてしまうだろうというさりげない優しさに胸がときめく。この人が将来私の旦那様になるなんて夢みたいだ。
実家では私が逃げ出すのではないかと思われて買い出しにすら出ることが許されなかった。だから全部が私にとって物珍しくて、全部に目移りして全然前に進むことができずにいると隣を歩くエリック様が小さく笑った。
「あ……すみません、はしたないですよね……」
「いいや? そんなことはない。すごく可愛いよ」
「かわ……っ!」
いまだにエリック様の真っ直ぐな褒め言葉になれない。こんな調子で慣れる日はくるのだろうか? 到底想像もできない。
そんなことを考えながらエリック様に手を引かれて街を歩く。城下町より小さい場所とはいえそれでも広い街には大勢の人が歩いていて私はすぐに迷子になってしまいそうで、私は離れないように無意識に繋ぐエリック様の手を握ると彼もぎゅっと握り返してくれて嬉しくなる。
それから洋服屋さんや雑貨屋さん、果物屋さんなどお店や露店を見て回っていると、ふとすれ違った人から香った匂いに足を止めればエリック様が振り返る。
「シーラ? どうかした?」
「あ、えっと、その……今すれ違った男性からエリック様と同じ匂いがしたので不思議で……」
「匂い? ああ、もしかして香水の匂いかな」
「香水?」
「ほら」
エリック様は自身の手首を私の鼻に近づけたので嗅いでみるとそれは確かに先ほどの匂いだった。力強く頷くとエリック様は微笑んで周りを見渡す。
「そういえばこの街にも香水を売っている店があると聞いたことがあるな。行ってみよう」
エリック様は私の手を引いてまた歩き出すので慌てて足を動かす。そういっても彼は私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれるので追いかけるなんてほどでもないが。
エリック様は時々人に聞きながら目的のお店に着いてドアを開けるとふわりと漂ってくる色んな匂い。エリック様に話しかけられた店主はとあるボトルを手に持った。
液体を垂らした紙をエリック様は嗅いで私に「嗅いでごらん」と渡してくるのでそれを嗅いでみると、それは先ほどすれ違った人から漂ってきた匂いと同じものだった。
森林の安心できるような、でも大人ぽい色気のある匂い。ずっと嗅いでいたい。でも……。
首を傾げている私に「どうした?」とエリック様は首を傾げて聞いてくる。
「あ、その、確かに先ほどの匂いなんですけど、何か足りないというか……」
「足りない?」
「何が、と聞かれたら分からないんですが……先ほどのエリック様が付けてる匂いのほうが好きだなって思って……」
すれ違った男性の匂いを嗅いだ時も思ったけれど、どこかエリック様の匂いとは違う気がした。上手く伝えられなかったのだけど、エリック様と店主は顔を見合わせて笑った。
何か変なことを言ってしまったのかと不安が顔に出ていたのかエリック様は「違うんだ」と首を横に振って私に顔を近づけた。
人前でこんなふうに近づかれたことがないから慌てていると「首元を嗅いでごらん」と言われる。恐る恐る嗅ぐとそこからは手首よりも好きな香りがした。
ずっと嗅いでいたくて何度も嗅いでいると「シーラ、擽ったい」といつもより近いエリック様の喉で笑う声に慌てて離れる。私、なんてことを……。
「気に入ったか?」
「は、はい……でも同じ香水なのに違うんですね」
「それは私の匂いが混ざってるからだろうな」
「エリック様の匂い?」
「ああ。首や耳は体臭が一番強く出るところだ。つまり、シーラが好きな匂いというのは香水というより私の体臭だな」
「……え?」
「シーラは私の男の匂いが好きなんだろう」
「!?」
ものすごい恥ずかしい発言に慌てて後ずさると思い切り壁に当たった。顔を真っ赤にした私にエリック様は楽しそうに笑い、店主も小さく笑っているものだからもう顔が上げられない。
小さくなっている私を他所にエリック様はその香水のボトルともう一本別の香水を購入して私の腰に手を回して店を出た。後ろから聞こえてきた店主の声に、暫くこの店には来れそうにない。
私たちはピッタリくっ付いたまま歩いていて、すれ違う人の視線に爆発しそうだった。エリック様は容姿が素晴らしいから女性陣の視線が居た堪れない。
そのまま私たちは馬車まで歩いて乗り込み、向かいに座ったことで距離が離れたことに胸を撫で下ろす。あの状態は本当に心臓に悪いのだ。
そんなことを考えているとエリック様は私に黒い箱を差し出した。彼を見ると「開けてごらん」と言うので受け取って箱を開けると、そこには白いラベルが貼られた液体が入ったボトルが入っていた。
「これは……?」
「初デートの記念のプレゼントだ」
「で、デート!?」
「ん? そうだろう? 婚約者が一緒に街に歩いて買い物をしたんだから。それ、君に似合うと思って買ったんだ。付けてみてくれないか?」
「は、はい……」
エリック様に付け方を教えてもらい手首に香水を吹きかける。手首を擦り合わせるように言われてその通りにして嗅いでみるとミルクのような甘い匂いに自然と頬が緩む。
「どうかな」
「好きな匂いです……ありがとうございますエリック様」
「良かった。私にも嗅がせてくれないか?」
「はい」
腕を伸ばして手首を晒すとエリック様は優しく手に触れて、綺麗な鼻が手首に当たり匂いが吸われるのが分かった。
そこで今の状況がものすごく恥ずかしいことに気づき、一気に体温が上がって羞恥に震えていると、それにきづいたエリック様が小さく笑い――目が細まった。
「ああ……本当に良い匂いだ」
彼の吐息が手首にかかり背中が震える。私の反応を見たエリック様は手首にちゅっとキスをした。手首に触れたままこちらを見るエリック様の目は知らない男の人のように見えた。
「……っ!」
「とても甘くて美味しそうで……食べてしまいたい」
「!? え、エリック様!」
「ははっ、すまない。シーラがあまりにも可愛らしくて」
恋愛耐性のない私は顔を真っ赤にして咎めるけれど、エリック様は悪びれもなく笑う。
それから私は家に帰り着くまでエリック様から離れるように隅のほうで小さく座り、そんな私をエリック様は慈しむような目でずっと見ていた。
それから私には暫く休養が必要だという話になった。ただでさえ他の人たちから遅れている。私なら大丈夫だと言ってのだけれどアナベラさんとエリック様に怖い顔をされたので私は渋々了承した。
一週間の休養に、私は何をしたらいいのか分からなかった。何もしない時間が勿体無いと思うのだけれど私のことを大事に思ってくれている証拠なのだと胸に刻む。
今はまだ二人の優しさに慣れずにいるけれど、これからも一緒に過ごしていればいつかそれが当たり前になる日々がくるのかもしれない。
しかし急に沸いた休日。今まで休みを与えてもらえなかったから趣味を作り時間なんてなくて好きなことをしたら良いと言われても何をしていいやら……。
うーん、と頭を悩ませていると部屋のドアがノックされてエリック様が入ってきた。
「エリック様。どうかされましたか?」
「いや、ちゃんと君が休んでいるか様子を見にきたんだ」
「ちゃんと休んでいますよ。お二人に強く言われましたので」
「そうか。でも暇そうだな」
「そうですね……趣味がないのでこういう時何をしたらいいのか分からなくて」
こういう時に淑女は刺繍を嗜むのだろうけれど、私は昔から不器用で終わった時には疲れてしまうから休養にはならない。
本も知識になりうるものは取り上げられて、代わりにリリーの愛読書だという恋愛小説を渡されたけれどなかなかに生々しくて途中で本を閉じてしまった。
今後のためにも必要なことですよ!とリリーに言われたけれど到底無理だ。恋仲の二人が手を繋いだりキスしたり、その、ベッドの上でお互いに裸になって……。
「~~~!!」
「シーラ? どうかしたか?」
顔を手で覆って悶えているとエリック様が心配そうに顔を覗いてくる。キスでもしそうなほど近くて、いつか私もエリック様とする未来が来るのだろうかと考えてしまって頭から湯気が出そうになるほど熱くなる。
顔を真っ赤にする私にエリック様はまた熱が出たんじゃないかと額に手を伸ばしてくるので、私は慌てて大丈夫だと伝えるとエリック様は納得していない顔だけど離れてくれた。
やはりこの間の体調不良で私の大丈夫という言葉をあまり信用してくれていないらしい。それはアナベラさんも同じで少しでも疲れた顔をすると休めと言ってくるのだ。嬉しいけれど過保護すぎる。
「そうだシーラ、これから私と街に出掛けないか?」
「街、ですか?」
「ああ。勉強ばかりでまだ街に出掛けれたことはないんだろう?」
「そうですね……」
「それじゃあ一緒に行こう。待っているから準備しておいで」
「わ、分かりました」
少しばかり強引なエリック様はにこりと微笑んで部屋を出ていった。私が迷う隙を与えないのはさすがだ。
初デートと張り切るリリーに思い切り着飾られてエリック様の元に急ぐと、彼は目を細めて「似合ってる」と褒めてくれた。恥ずかしくて俯いてお礼を言う。すぐ近くでアナベラさんとリリーがニヤニヤしながらこちらを見ていて更に恥ずかしくなった。
エリック様と一緒に馬車に乗り込んで着いたのは城下町ではなくて小さな街だった。
なんでここなのかと問うと、いきなり大きな街に行くと私が疲れてしまうだろうというさりげない優しさに胸がときめく。この人が将来私の旦那様になるなんて夢みたいだ。
実家では私が逃げ出すのではないかと思われて買い出しにすら出ることが許されなかった。だから全部が私にとって物珍しくて、全部に目移りして全然前に進むことができずにいると隣を歩くエリック様が小さく笑った。
「あ……すみません、はしたないですよね……」
「いいや? そんなことはない。すごく可愛いよ」
「かわ……っ!」
いまだにエリック様の真っ直ぐな褒め言葉になれない。こんな調子で慣れる日はくるのだろうか? 到底想像もできない。
そんなことを考えながらエリック様に手を引かれて街を歩く。城下町より小さい場所とはいえそれでも広い街には大勢の人が歩いていて私はすぐに迷子になってしまいそうで、私は離れないように無意識に繋ぐエリック様の手を握ると彼もぎゅっと握り返してくれて嬉しくなる。
それから洋服屋さんや雑貨屋さん、果物屋さんなどお店や露店を見て回っていると、ふとすれ違った人から香った匂いに足を止めればエリック様が振り返る。
「シーラ? どうかした?」
「あ、えっと、その……今すれ違った男性からエリック様と同じ匂いがしたので不思議で……」
「匂い? ああ、もしかして香水の匂いかな」
「香水?」
「ほら」
エリック様は自身の手首を私の鼻に近づけたので嗅いでみるとそれは確かに先ほどの匂いだった。力強く頷くとエリック様は微笑んで周りを見渡す。
「そういえばこの街にも香水を売っている店があると聞いたことがあるな。行ってみよう」
エリック様は私の手を引いてまた歩き出すので慌てて足を動かす。そういっても彼は私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれるので追いかけるなんてほどでもないが。
エリック様は時々人に聞きながら目的のお店に着いてドアを開けるとふわりと漂ってくる色んな匂い。エリック様に話しかけられた店主はとあるボトルを手に持った。
液体を垂らした紙をエリック様は嗅いで私に「嗅いでごらん」と渡してくるのでそれを嗅いでみると、それは先ほどすれ違った人から漂ってきた匂いと同じものだった。
森林の安心できるような、でも大人ぽい色気のある匂い。ずっと嗅いでいたい。でも……。
首を傾げている私に「どうした?」とエリック様は首を傾げて聞いてくる。
「あ、その、確かに先ほどの匂いなんですけど、何か足りないというか……」
「足りない?」
「何が、と聞かれたら分からないんですが……先ほどのエリック様が付けてる匂いのほうが好きだなって思って……」
すれ違った男性の匂いを嗅いだ時も思ったけれど、どこかエリック様の匂いとは違う気がした。上手く伝えられなかったのだけど、エリック様と店主は顔を見合わせて笑った。
何か変なことを言ってしまったのかと不安が顔に出ていたのかエリック様は「違うんだ」と首を横に振って私に顔を近づけた。
人前でこんなふうに近づかれたことがないから慌てていると「首元を嗅いでごらん」と言われる。恐る恐る嗅ぐとそこからは手首よりも好きな香りがした。
ずっと嗅いでいたくて何度も嗅いでいると「シーラ、擽ったい」といつもより近いエリック様の喉で笑う声に慌てて離れる。私、なんてことを……。
「気に入ったか?」
「は、はい……でも同じ香水なのに違うんですね」
「それは私の匂いが混ざってるからだろうな」
「エリック様の匂い?」
「ああ。首や耳は体臭が一番強く出るところだ。つまり、シーラが好きな匂いというのは香水というより私の体臭だな」
「……え?」
「シーラは私の男の匂いが好きなんだろう」
「!?」
ものすごい恥ずかしい発言に慌てて後ずさると思い切り壁に当たった。顔を真っ赤にした私にエリック様は楽しそうに笑い、店主も小さく笑っているものだからもう顔が上げられない。
小さくなっている私を他所にエリック様はその香水のボトルともう一本別の香水を購入して私の腰に手を回して店を出た。後ろから聞こえてきた店主の声に、暫くこの店には来れそうにない。
私たちはピッタリくっ付いたまま歩いていて、すれ違う人の視線に爆発しそうだった。エリック様は容姿が素晴らしいから女性陣の視線が居た堪れない。
そのまま私たちは馬車まで歩いて乗り込み、向かいに座ったことで距離が離れたことに胸を撫で下ろす。あの状態は本当に心臓に悪いのだ。
そんなことを考えているとエリック様は私に黒い箱を差し出した。彼を見ると「開けてごらん」と言うので受け取って箱を開けると、そこには白いラベルが貼られた液体が入ったボトルが入っていた。
「これは……?」
「初デートの記念のプレゼントだ」
「で、デート!?」
「ん? そうだろう? 婚約者が一緒に街に歩いて買い物をしたんだから。それ、君に似合うと思って買ったんだ。付けてみてくれないか?」
「は、はい……」
エリック様に付け方を教えてもらい手首に香水を吹きかける。手首を擦り合わせるように言われてその通りにして嗅いでみるとミルクのような甘い匂いに自然と頬が緩む。
「どうかな」
「好きな匂いです……ありがとうございますエリック様」
「良かった。私にも嗅がせてくれないか?」
「はい」
腕を伸ばして手首を晒すとエリック様は優しく手に触れて、綺麗な鼻が手首に当たり匂いが吸われるのが分かった。
そこで今の状況がものすごく恥ずかしいことに気づき、一気に体温が上がって羞恥に震えていると、それにきづいたエリック様が小さく笑い――目が細まった。
「ああ……本当に良い匂いだ」
彼の吐息が手首にかかり背中が震える。私の反応を見たエリック様は手首にちゅっとキスをした。手首に触れたままこちらを見るエリック様の目は知らない男の人のように見えた。
「……っ!」
「とても甘くて美味しそうで……食べてしまいたい」
「!? え、エリック様!」
「ははっ、すまない。シーラがあまりにも可愛らしくて」
恋愛耐性のない私は顔を真っ赤にして咎めるけれど、エリック様は悪びれもなく笑う。
それから私は家に帰り着くまでエリック様から離れるように隅のほうで小さく座り、そんな私をエリック様は慈しむような目でずっと見ていた。
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