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word19 「僕のことを親友と思っている人の数 校内」
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黒いパソコンというチートアイテムを持ってかつ、暇を持て余している僕が――最近思いついた新たな遊びがある――。
名付けて、「いいともチャレンジ」。
何かしらの条件で人数を検索して、1人という結果が出ればチャレンジ成功。
昔のテレビ番組にあった1つのコーナーで、スタジオ内にいる観客100人の中から1人となる質問を狙うのに似ている。だからこの名前。
言わなくても平日昼にやっていたあの番組だ。サングラスをかけた大物芸能人が司会を務める。お昼休みはウキウキWATCHINGだ。
僕は今のところ同じ学校に通う生徒の中から1人を見つけ出すことを狙って検索をしている。
と言っても、今日でまだこの遊びをすることに決めたのは2日目なので本当に今のところという感じだ。別に何か他の条件を思いつけばそれでいい。
僕は授業中や家での勉強中の時間よりも集中して今日のいいともチャレンジの検索内容を考えていた。
いつになく頭の回転がスムーズな気がする。やはり面白いことに使うときのほうが体は力を発揮する。
前回やったこのチャレンジでは「妊娠したことがある女子の人数 校内」で検索した。少しえっちな気分の状態で思いついた遊びなのでこの質問。
結果は2人。僕の想像よりも校内に経験がある女子の数は多かったらしい。つまり、その時のチャレンジは失敗に終わったということだ。
だから今回の検索では成功したい。ちなみに校内で1人を達成できた場合にのみ、その1人の名前も教えてもらうという僕の中で勝手に決めたルールもある。黒いパソコンがそのルールを汲んでくれているか分からないけれど、たぶん大丈夫だ。
ああでもない、こうでもない……考えながら僕はそれっぽい雰囲気を出すために顎に手を置いていた。
チャレンジを成功させることだけを考えるのなら、いくらかすぐに質問は思いつく。けれど、「僕の隣に座っている人」とか1人だと分かりきっている質問では当然ダメだし、結果が面白くない質問も好ましくない。
定期テストで連続総合1位をとったことがある奴とか検索すると1人だったとして、名前が出てきたところで何も面白くない。これが校内でたった一人だと、しかもその1人がこいつなのか、そんな風に思える質問を探していた。
僕にとって何かしらの利益が欲しい。
そして10分――。辿り着いた答えがこれだ。
「僕のことを親友と思っている人の数 校内」
僕は校内にいる自分の親友は1人だと思っている。だから、僕のことを親友と思っている1人の数も1であるはずなのだ。その可能性が高い。いや、そうであってほしい。
少し怖い質問でもある。僕からは親友だと思っていても相手からは親友ではないと思われていたら最悪だ。泣いてしまうかもしれない。
けれど、気になってしまったらもう確かめずにはいられなかった。安心したい。きっとあいつも親友だと思ってくれているはず。
僕にとって親友というのは同じクラスの眼鏡をかけた友人。この黒いパソコンに真偽をつけるときも彼に関する質問だった。実は小学生の時から仲が良かった友人である。
そんな彼が自分をただの友達だと思っていたら正直へこむ。高校生になってからはそれほどべったり一緒にいるという風では無くなったけれど、きっと親友は誰かと聞かれたらむこうも僕だと答えてくれるはずだ。
僕はEnterキーを押した。
グルグルが表示されて、脳内で流れる某いいとものコーナーのBGM。
僕はすかさず目を瞑って、BGMが終わると共にまた開いた。
「あなたのことを親友だと思っている人の数は、1人です。名前は――」
表示された文を見た僕の脳内はチャレンジ成功の嬉しさよりも安堵のほうが割合が大きかった。
1人で男の熱い友情というものを味わって、これはこれで涙を流してしまいそうだった。
「おめでとうございます。」
そんな文がパソコンから1つ。
「あ、どうも」
僕はチャレンジ成功のご褒美は何にしようか気分を躍らせた。
名付けて、「いいともチャレンジ」。
何かしらの条件で人数を検索して、1人という結果が出ればチャレンジ成功。
昔のテレビ番組にあった1つのコーナーで、スタジオ内にいる観客100人の中から1人となる質問を狙うのに似ている。だからこの名前。
言わなくても平日昼にやっていたあの番組だ。サングラスをかけた大物芸能人が司会を務める。お昼休みはウキウキWATCHINGだ。
僕は今のところ同じ学校に通う生徒の中から1人を見つけ出すことを狙って検索をしている。
と言っても、今日でまだこの遊びをすることに決めたのは2日目なので本当に今のところという感じだ。別に何か他の条件を思いつけばそれでいい。
僕は授業中や家での勉強中の時間よりも集中して今日のいいともチャレンジの検索内容を考えていた。
いつになく頭の回転がスムーズな気がする。やはり面白いことに使うときのほうが体は力を発揮する。
前回やったこのチャレンジでは「妊娠したことがある女子の人数 校内」で検索した。少しえっちな気分の状態で思いついた遊びなのでこの質問。
結果は2人。僕の想像よりも校内に経験がある女子の数は多かったらしい。つまり、その時のチャレンジは失敗に終わったということだ。
だから今回の検索では成功したい。ちなみに校内で1人を達成できた場合にのみ、その1人の名前も教えてもらうという僕の中で勝手に決めたルールもある。黒いパソコンがそのルールを汲んでくれているか分からないけれど、たぶん大丈夫だ。
ああでもない、こうでもない……考えながら僕はそれっぽい雰囲気を出すために顎に手を置いていた。
チャレンジを成功させることだけを考えるのなら、いくらかすぐに質問は思いつく。けれど、「僕の隣に座っている人」とか1人だと分かりきっている質問では当然ダメだし、結果が面白くない質問も好ましくない。
定期テストで連続総合1位をとったことがある奴とか検索すると1人だったとして、名前が出てきたところで何も面白くない。これが校内でたった一人だと、しかもその1人がこいつなのか、そんな風に思える質問を探していた。
僕にとって何かしらの利益が欲しい。
そして10分――。辿り着いた答えがこれだ。
「僕のことを親友と思っている人の数 校内」
僕は校内にいる自分の親友は1人だと思っている。だから、僕のことを親友と思っている1人の数も1であるはずなのだ。その可能性が高い。いや、そうであってほしい。
少し怖い質問でもある。僕からは親友だと思っていても相手からは親友ではないと思われていたら最悪だ。泣いてしまうかもしれない。
けれど、気になってしまったらもう確かめずにはいられなかった。安心したい。きっとあいつも親友だと思ってくれているはず。
僕にとって親友というのは同じクラスの眼鏡をかけた友人。この黒いパソコンに真偽をつけるときも彼に関する質問だった。実は小学生の時から仲が良かった友人である。
そんな彼が自分をただの友達だと思っていたら正直へこむ。高校生になってからはそれほどべったり一緒にいるという風では無くなったけれど、きっと親友は誰かと聞かれたらむこうも僕だと答えてくれるはずだ。
僕はEnterキーを押した。
グルグルが表示されて、脳内で流れる某いいとものコーナーのBGM。
僕はすかさず目を瞑って、BGMが終わると共にまた開いた。
「あなたのことを親友だと思っている人の数は、1人です。名前は――」
表示された文を見た僕の脳内はチャレンジ成功の嬉しさよりも安堵のほうが割合が大きかった。
1人で男の熱い友情というものを味わって、これはこれで涙を流してしまいそうだった。
「おめでとうございます。」
そんな文がパソコンから1つ。
「あ、どうも」
僕はチャレンジ成功のご褒美は何にしようか気分を躍らせた。
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