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学校について

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今私はお父様の執務室の前にいます。入りたくないなー。でも仕方ない!ドアをノックして、

「ユ、ユーリです!」

「ユーリか、入れ」

「し、失礼します。」

「ここに呼んだ理由は、さっきも言ったが学校についてのことだ。ユーリももうすぐ学校に行かなければならない年齢となる。だが、ユーリは私やマリーとも上手く話せない状態だ。学校では誰とも話せないと思う。だから、特別にティファニーを連れていくことを許可する。本当は使用人を連れていくのは禁止されているのだが、知らない人しかいない所にユーリを入れるなんて嫌な予感しかしないからな。特別に許可をもらった。」

やった!ティファニーさん連れていける!ティファニーさんは実は1番話せる人なのだ。話せるといっても話した方がいいだろうっていうぐらいのことしか話せないんだけどね。雑談とかは無理。でもいるかいないかで全然違う。お父様ってやっぱり凄いわ。

「嬉しそうだな。良かった。あと、寮での生活だが、本来は生徒2人1部屋のところをユーリとティファニーの2人1部屋にしてもらう。メイドと貴族が同じ部屋で寝るなんてありえないことだが、今回は特別だ。」

え!お父様凄い!また1つ心配事が減った!知らない人と一緒に寝るなんて絶対無理だったもん。というか、何でお父様はそんなに特別な許可がとれるの?

「私は学園長とパーティーを組んでいたからな。今もちょくちょく会っているのだ。だから困ったらティファニーにいってもらったら私が学園長にお願い出来るように体制を整えている。でも、お願いしすぎるとユーリが特別扱いになりすぎて反感を買うからな。自分で解決出来るときや解決する必要がないことはお願い出来ない。そこを気をつけるように。」

お父様私の心読んだ?そんなわけないか。お父様、学園長とパーティー組んでいたんだ。じゃあ学園長も相当な実力者だな。お父様のパーティーは世界最強と言われていたらしいし。どんな人なんだろう。それよりお父様が言ったこと凄いよ!ある程度の問題は解決出来る!これで憂鬱なことは結構消えた。それでも、まだ憂鬱だけどね!
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