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第14話
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「う、うぅん……」
レナータはうめき声を上げながら目を開けた。
体を起こそうとすると鈍い痛みが走り、思わず顔を歪める。
一体何があったのかと記憶を探ろうとしたとき、
「レナータ様、お目覚めになりましたか! 良かったです」
明るい声がレナータの耳に届いた。反射的に声の方に視線を向けると、炎の揺らめきの中に、ナディアの姿があった。
彼女の姿を見た瞬間、強い憎しみとともに、自分の身に何があったのかを思い出す。
『お認めください、あなたは彼に選ばれなかったのです』
そう発言したナディアを、怒りに任せて突き落とそうとしたこと。
しかし避けられ、急すぎる傾斜に落ちそうになったレナータを、ナディアが助けようとしたこと。
結果――二人とも傾斜を転がり落ちてしまったことを。
周囲は闇に包まれている。気を失っている間に夜が更けてしまったらしい。
自分が知っている道を外れ、さらに夜になった今、どうやって帰ればいいのか。レナータの全身から血の気が引く。
そのとき、
「レナータ様もこちらへ。まだお体が濡れていますから」
手招きするナディアを見て、レナータはここにあるはずのない炎の存在に気づいた。
「……えっ? 何で? 何で火がついているの⁉」
寒さと驚きで震える指先を焚き火に向けながら、レナータが訊ねると、ナディアは手に持っていた枝を全て炎の中に入れ、パンパンッと手をはたいた。
「私がつけました。少しでも体を温めて体力を温存する必要がありましたから」
「い、いや待って! 道具は? ってか貴族のお嬢様なあんたが火を付けられるの⁉」
「あ、はい。幼い頃から、一人で生きる術は仕込まれておりますから。だから何があっても、これだけは必ず身につけているのです」
そう言ってナディアは、ドレスの腰辺りに巻き付けたポーチを開いて見せた。
中に入っていたのは、火打石・火打金やナイフ、細めの縄や軟膏、塩など、貴族が身につけるには似つかわしくないものばかりだ。
ナディアは常にこれらの道具を、ドレスの下に身につけて出かけているのだと言った。
それが、祖国――故郷での慣習だと。
レナータには意味が分からなかった。
貴族令嬢の中には、護身用にナイフを身につけている者もいるが、野営に必要な道具を持ち歩いている令嬢など、生まれてこの方聞いたことがない。
言葉を失っているレナータに、ナディアが微笑みかける。
「でも、ご一緒だったのがレナータ様で良かったです」
「はっ? な、なんで……?」
「レナータ様は過酷な環境に慣れているって仰っていましたから。この場にいるのが他の御令嬢でしたら、混乱して大変でしたでしょう」
「ま、まあ……」
ここまで何もない状態での野営は経験がない、とは言えなかった。
今までも、大規模で過酷な遠征となると、アルバートや部下たちを育てるという名目で、彼らだけに行かせていたからだ。
この森はグリン領内とはいえ、レナータにとっては未知の領域。恐れや不安を抱くのは当然とも言えるのに、目の前の女は混乱するどころか、不安の表情一つ見せない。
いや――むしろ生き生きとしているように見えるのは、気のせいだろうか。
あれだけナディアの前で、過酷な環境に慣れていると発言した手前、今の状況に戸惑っていると言えるわけがなかった。
幸いにもナディアは、レナータの気持ちに気づいていないようだ。立ち上がると、岩の窪みから外に出て空を見上げる。
「それでは、出発いたしましょうか」
「ちょ、ちょっと待って! こんなに暗いんじゃ、どっちに行けばいいか分からないだろ⁉」
「ご安心ください、私は夜目がききますから。目印さえ教えて頂ければ、道を見つけます。レナータ様はこの森に慣れていらっしゃるので、分かるんですよね?」
ナディアの問いが、レナータの胸に突き刺さった。先ほど得意げに、彼女に言い放った発言を思い出しながら、弱々しく返答する。
「あ、あたしは……さっきの道しか知らない……この場所は初めてだから、どうやって帰ればいいのか分からないんだよ……」
屈辱だった。
きっと馬鹿にされると、嘲笑われると思った。
だがナディアはレナータではなく、空を見上げていた。炎に照らされた彼女の赤い瞳が輝いている。
「左様でございますか。でも大丈夫です。もう少しすれば雲も晴れましょう。ならば、星の位置を見れば、少なくともどちらに向かって歩くべきかは分かります」
「……ほ、し? でも星の位置は変わって……」
「常に同じ位置にいる星があり、方向の目印になるのです。そうと決まれば今のうちに、お腹に何か入れておきましょうか」
パンッと手を打つと、ナディアが焚き火に戻ってきた。
「レナータ様が眠っている間に、木の実と夜行性の獣を狩ったのです。あなたの大好きなお肉を食べて、力を付けましょう!」
そう言ってナディアは、皮と内臓、頭を落として枝に突き刺した小動物を、たき火にかざした。まだ動物の形をしているそれを見て、レナータが悲鳴をあげる。
レナータは騎士ではあるが、基本は貴族令嬢。動物が殺され、肉になる過程を見たことがなかったのだ。
「な、なんだよ、それっ‼」
「お肉ですが。この動物は小さな骨が少なくて食べやすいので、かぶりつくには最高ですよ? レナータ様、どうぞ」
「あ、あたしはいらない‼ いらないからっ‼」
必死で拒絶するレナータ。ナディアは少しの間、生肉とレナータを見比べていたが、
「やはりお酒がないと……駄目ですか」
と呟き、残念そうに肩を落とした。だがすぐに気を取り直したのか、レナータに木の実を勧めると、肉の調理を始めた。
渡された木の実を握るレナータの手が震えた。
震えの原因は、濡れたことによる寒さでも、知らない場所にいることによる不安でもない。
目の前の女に対する恐怖だ。
今まで、隣国貴族のお嬢様だと見下してきた。
過酷な環境に身を置くアルバートを理解できるのは、自分だけだと思って優越感を持っていた。
しかし――
「ではレナータ様。先に頂きますね」
ナディアは焼き上がった肉に一礼すると、かぶりついた。一言も話すこと無く、静かに、黙々と焼き上がった肉を食べていく。細い骨についた肉のカケラ一つ残さず食べていく。
動物の形をしていたそれが、骨と食べられない部分だけになっていく。
全てを綺麗に食べ終えたナディアは、姿勢を正すと胸に手を当てて、動物だったものに向かって一礼をすると、残った骨を火にくべた。
食事だというのに、まるで何かの儀式を見ているように思えた。脳裏に、初めてナディアと出会い、黙々と食べている彼女の姿が過る。
レナータの視線を感じたのか、ナディアは慌てて謝罪をした。
「申し訳ございません、レナータ様。以前あなたから、食事のときはお喋りも楽しむものだと、ご指摘を頂いたというのに、また私ったら……私の故郷の慣習など気にせず、レナータ様はどうぞお話ください」
「あっ、あんた……」
「もしかしてその木の実、お口に合いませんでしたか?」
「違う、そうじゃないっ‼」
とうとうレナータの緊張の糸が切れた。
目の前にいる幼馴染みの妻――レナータが見下し、しかし何一つ相手には嫌みも嫌がらせも伝わらず、やりかえされていた憎き相手への恐怖が、叫び声となって夜の森に響き渡る。
「あんたは……あんたは一体何者なんだよっ‼」
そう言い放ったレナータの息は、上がっていた。
同時に、ナディアが告げた王命の真実を思い出す。
あのときは怒りで気に留めなかったが、ナディアとアルバートの結婚に、ヤーブラルド皇帝とワイドルク国王が絡んでいると言ってはいなかったか?
アルバートは男爵だ。
力を付けている騎士とはいえ、彼の親が結婚に反対しているからとはいえ、皇帝や国王が出てくるものか。
浅い呼吸を繰り返しながら、相手の返答を待った。
ナディアは僅かに首を傾げながら、微笑む。
だがいつも穏やかな光を湛えていた赤い瞳がスッと細くなったかと思うと、レナータの背後を見つめた。
小さな唇が紡いだ言葉は、レナータの求める答えでは無かった。
「やはり嗅ぎつけてきましたか。猛獣……グリュプスが」
レナータはうめき声を上げながら目を開けた。
体を起こそうとすると鈍い痛みが走り、思わず顔を歪める。
一体何があったのかと記憶を探ろうとしたとき、
「レナータ様、お目覚めになりましたか! 良かったです」
明るい声がレナータの耳に届いた。反射的に声の方に視線を向けると、炎の揺らめきの中に、ナディアの姿があった。
彼女の姿を見た瞬間、強い憎しみとともに、自分の身に何があったのかを思い出す。
『お認めください、あなたは彼に選ばれなかったのです』
そう発言したナディアを、怒りに任せて突き落とそうとしたこと。
しかし避けられ、急すぎる傾斜に落ちそうになったレナータを、ナディアが助けようとしたこと。
結果――二人とも傾斜を転がり落ちてしまったことを。
周囲は闇に包まれている。気を失っている間に夜が更けてしまったらしい。
自分が知っている道を外れ、さらに夜になった今、どうやって帰ればいいのか。レナータの全身から血の気が引く。
そのとき、
「レナータ様もこちらへ。まだお体が濡れていますから」
手招きするナディアを見て、レナータはここにあるはずのない炎の存在に気づいた。
「……えっ? 何で? 何で火がついているの⁉」
寒さと驚きで震える指先を焚き火に向けながら、レナータが訊ねると、ナディアは手に持っていた枝を全て炎の中に入れ、パンパンッと手をはたいた。
「私がつけました。少しでも体を温めて体力を温存する必要がありましたから」
「い、いや待って! 道具は? ってか貴族のお嬢様なあんたが火を付けられるの⁉」
「あ、はい。幼い頃から、一人で生きる術は仕込まれておりますから。だから何があっても、これだけは必ず身につけているのです」
そう言ってナディアは、ドレスの腰辺りに巻き付けたポーチを開いて見せた。
中に入っていたのは、火打石・火打金やナイフ、細めの縄や軟膏、塩など、貴族が身につけるには似つかわしくないものばかりだ。
ナディアは常にこれらの道具を、ドレスの下に身につけて出かけているのだと言った。
それが、祖国――故郷での慣習だと。
レナータには意味が分からなかった。
貴族令嬢の中には、護身用にナイフを身につけている者もいるが、野営に必要な道具を持ち歩いている令嬢など、生まれてこの方聞いたことがない。
言葉を失っているレナータに、ナディアが微笑みかける。
「でも、ご一緒だったのがレナータ様で良かったです」
「はっ? な、なんで……?」
「レナータ様は過酷な環境に慣れているって仰っていましたから。この場にいるのが他の御令嬢でしたら、混乱して大変でしたでしょう」
「ま、まあ……」
ここまで何もない状態での野営は経験がない、とは言えなかった。
今までも、大規模で過酷な遠征となると、アルバートや部下たちを育てるという名目で、彼らだけに行かせていたからだ。
この森はグリン領内とはいえ、レナータにとっては未知の領域。恐れや不安を抱くのは当然とも言えるのに、目の前の女は混乱するどころか、不安の表情一つ見せない。
いや――むしろ生き生きとしているように見えるのは、気のせいだろうか。
あれだけナディアの前で、過酷な環境に慣れていると発言した手前、今の状況に戸惑っていると言えるわけがなかった。
幸いにもナディアは、レナータの気持ちに気づいていないようだ。立ち上がると、岩の窪みから外に出て空を見上げる。
「それでは、出発いたしましょうか」
「ちょ、ちょっと待って! こんなに暗いんじゃ、どっちに行けばいいか分からないだろ⁉」
「ご安心ください、私は夜目がききますから。目印さえ教えて頂ければ、道を見つけます。レナータ様はこの森に慣れていらっしゃるので、分かるんですよね?」
ナディアの問いが、レナータの胸に突き刺さった。先ほど得意げに、彼女に言い放った発言を思い出しながら、弱々しく返答する。
「あ、あたしは……さっきの道しか知らない……この場所は初めてだから、どうやって帰ればいいのか分からないんだよ……」
屈辱だった。
きっと馬鹿にされると、嘲笑われると思った。
だがナディアはレナータではなく、空を見上げていた。炎に照らされた彼女の赤い瞳が輝いている。
「左様でございますか。でも大丈夫です。もう少しすれば雲も晴れましょう。ならば、星の位置を見れば、少なくともどちらに向かって歩くべきかは分かります」
「……ほ、し? でも星の位置は変わって……」
「常に同じ位置にいる星があり、方向の目印になるのです。そうと決まれば今のうちに、お腹に何か入れておきましょうか」
パンッと手を打つと、ナディアが焚き火に戻ってきた。
「レナータ様が眠っている間に、木の実と夜行性の獣を狩ったのです。あなたの大好きなお肉を食べて、力を付けましょう!」
そう言ってナディアは、皮と内臓、頭を落として枝に突き刺した小動物を、たき火にかざした。まだ動物の形をしているそれを見て、レナータが悲鳴をあげる。
レナータは騎士ではあるが、基本は貴族令嬢。動物が殺され、肉になる過程を見たことがなかったのだ。
「な、なんだよ、それっ‼」
「お肉ですが。この動物は小さな骨が少なくて食べやすいので、かぶりつくには最高ですよ? レナータ様、どうぞ」
「あ、あたしはいらない‼ いらないからっ‼」
必死で拒絶するレナータ。ナディアは少しの間、生肉とレナータを見比べていたが、
「やはりお酒がないと……駄目ですか」
と呟き、残念そうに肩を落とした。だがすぐに気を取り直したのか、レナータに木の実を勧めると、肉の調理を始めた。
渡された木の実を握るレナータの手が震えた。
震えの原因は、濡れたことによる寒さでも、知らない場所にいることによる不安でもない。
目の前の女に対する恐怖だ。
今まで、隣国貴族のお嬢様だと見下してきた。
過酷な環境に身を置くアルバートを理解できるのは、自分だけだと思って優越感を持っていた。
しかし――
「ではレナータ様。先に頂きますね」
ナディアは焼き上がった肉に一礼すると、かぶりついた。一言も話すこと無く、静かに、黙々と焼き上がった肉を食べていく。細い骨についた肉のカケラ一つ残さず食べていく。
動物の形をしていたそれが、骨と食べられない部分だけになっていく。
全てを綺麗に食べ終えたナディアは、姿勢を正すと胸に手を当てて、動物だったものに向かって一礼をすると、残った骨を火にくべた。
食事だというのに、まるで何かの儀式を見ているように思えた。脳裏に、初めてナディアと出会い、黙々と食べている彼女の姿が過る。
レナータの視線を感じたのか、ナディアは慌てて謝罪をした。
「申し訳ございません、レナータ様。以前あなたから、食事のときはお喋りも楽しむものだと、ご指摘を頂いたというのに、また私ったら……私の故郷の慣習など気にせず、レナータ様はどうぞお話ください」
「あっ、あんた……」
「もしかしてその木の実、お口に合いませんでしたか?」
「違う、そうじゃないっ‼」
とうとうレナータの緊張の糸が切れた。
目の前にいる幼馴染みの妻――レナータが見下し、しかし何一つ相手には嫌みも嫌がらせも伝わらず、やりかえされていた憎き相手への恐怖が、叫び声となって夜の森に響き渡る。
「あんたは……あんたは一体何者なんだよっ‼」
そう言い放ったレナータの息は、上がっていた。
同時に、ナディアが告げた王命の真実を思い出す。
あのときは怒りで気に留めなかったが、ナディアとアルバートの結婚に、ヤーブラルド皇帝とワイドルク国王が絡んでいると言ってはいなかったか?
アルバートは男爵だ。
力を付けている騎士とはいえ、彼の親が結婚に反対しているからとはいえ、皇帝や国王が出てくるものか。
浅い呼吸を繰り返しながら、相手の返答を待った。
ナディアは僅かに首を傾げながら、微笑む。
だがいつも穏やかな光を湛えていた赤い瞳がスッと細くなったかと思うと、レナータの背後を見つめた。
小さな唇が紡いだ言葉は、レナータの求める答えでは無かった。
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