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その後の話:未来の話をしよう
第20話 口調
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レシオは、目の前の少年を凝視した。どこからどうみても、男にしか見えないその姿。知らない者は皆、彼が彼女であることなど想像だにしないだろう。
それほど完璧な男装だ。
ティンバーも両手を口元に当てて、大きな瞳をこぼれんばかりに見開いている。
彼女がハルの発言に対し、どれだけショックを受けているのかが、誰の目から見ても分かった。
何故なら、ティンバーはハルの事が好きだったからだ。
「……ハル。あなたは今まで、男装をして女性という事を隠していた……。そういうことなのですね……」
瞳を伏せ、俯き加減になってティンバーは呟く。その声は震え、彼女の悲壮感が嫌と言うほど伝わって来た。
ハルは、緊張の面持ちでティンバーの言葉を待っている。このような形で、ティンバーの気持ちを踏みにじり、次に予想できる彼女の怒りの言葉をきちんと受け止めようとしているのだ。
「ティンバー、すまない。君の気持ちは、レシオから聞いていたのに……」
「……そんな事、もうどうでもいいのですっ!!」
うつむいたまま、ティンバーがきつく言葉を発する。いつもの明るさは消え、何か心の底から突き上げるような感情をこらえているかのように、拳を握り肩を震わせている。
そして俯いたまま、感情を押し殺した声で青髪の少年――いや少女に問いを投げかけた。
「……男性でないというなら、サスティを倒したあの剣技はなんだったのですか……?」
「あれは魔法だ。一時的に自分の力と剣の切れ味を上げた。でなければ、君を守ることが出来なかったから……」
「……そうなのですね。それが……、あなたの強さだったのですね」
「ああ、そうだ」
俯くティンバーは何を考えているのだろうか。ハルには彼女の気持ちが分からず、ただ聞かれるがままに答える事しか出来なかった。少女の気持ちを裏切った自分に出来る事は、誠意をもって対応する事しかできない。どんな罵声も、受け止める気でいた。
レシオも、少し心配そうに俯くティンバーを見ている。自分もハルにたくさん聞きたい事、湧き上がる疑問で頭が混乱しているのだが、今は妹のショック過ぎる理由での失恋を、どうにかしなければならない。
ティンバーに声を掛けようとした時、彼女が噴出した感情のまま声を上げた。
「すっ……、素敵過ぎるのです―――――――――っ!!」
「…………はっ?」
ハルの目が点になった。彼女の発言が理解できず、何度も何度も瞬きを繰り返している。もちろん、ハル以外の者たちもだ。てっきり怒りに任せ、ハルに感情をぶつけるだろうと予想してたのに、何故か謎の称賛。
誰もが、その展開に唖然とするのは当然だろう。
そんな場の空気を読まず、ティンバーはこの旅の中で一番瞳を輝かせ、ハルに抱き着いた。
「ハルが女性で、嬉しすぎるのですっ!! 強くて綺麗で魔法が使えて……、私の理想をハルは全て持っているのですっ!! それもいとこだなんて、何の奇跡なのですかっ!? いつも頑張っている私に与えられた四大精霊からのご褒美ですかっ!? もしかしてこの後私、死んじゃったりするのですかっ!?」
「……すまない、ティンバー……。君の言っている事が、さっぱり分からない……」
先ほど抱いていた申し訳なさは、どこにいったのだろう。まるで未知なる生物を目にしたように、頬を引きつらせ当惑している。
ティンバーは、どこか陶酔した潤んだ表情でハルを見上げた。
「ハルの事、これから『お姉さま』ってお呼びしてもいいですか?」
「……やめてくれって言っても、聞いてくれないんだろ?」
「もちろんなのですっ! これから仲良くしてくださいね、『お姉さま』っ!」
ハルはガクッと肩を落とした。全てに疲れた、そんな気持ちが態度に現れている。彼の様子を肯定と取ったティンバーは、満面の笑みを浮かべながらハルから離れた。
まるで嵐のようなやり取りだった。
今まで黙って様子を見ていたユニが、力強く頷いている。ものすんごい頷いている。小さな手を口元にあて、分かりみ深すぎとばかりにめっちゃ共感している。
「……ティンバー様。分かりますわ……。ハル様を『お姉さま』とお呼びしたい気持ち……私には、痛いほどあなた様のお気持ちが分かりますわっ!」
「ユニさん……、分かって貰えてうれしいのですっ! あなたとは、いい友達になれそうなのですっ!!」
「それはこっちの台詞ですわ」
がしっと強く手を握るティンバーとユニ。同じような感性の持ち主同士、気があったのだろう。
ある意味、最凶のコンビがここに誕生してしまった。魔界やばい。
「……なんだこれ」
レシオが呟いた。先ほどまでのシリアスな展開はどこにいったのだろう。
妹が絡むと、状況を悪化させてしまうのはいつもの事なのだが、時と場合を考えて欲しいと真剣に思う。
ハルは、ティンバーが怒っていない事、むしろ自分が女だと知って喜んでいる事に対しては、安堵している様子だが、新たに生まれた問題に頭を抱えている。
しかしこのままだと話が進まない為、手を握り合っているユニに対して声を掛けた。
「ユニ、母さんは今どこに?」
「ミディ様は一足先にジェネラル様と共に、エルザ城へ向かわれました」
「……待っておくように言っていたのに、相変わらず自由だな、母さんは……」
タイミングの悪さに、ハルは思わず舌打ちをした。彼女の行動に、ユニがメッ!と諫める。
態度の悪さを咎められ、ハルは罰が悪そうな表情を浮かべたが、すぐに幼い女中頭に指示をだした。
「では、地下の『道』の解放を。僕たちも、エルザ城へ向かう」
「承知いたしました、ハル様」
女中頭として顔に戻ったユニは、ハルの指示に対してうやうやしく頭を下げた。
「『道』? お姉さま、魔界とプロトコルを繋ぐ『道』は、他にもあるのですか?」
「ああ。この城の地下にあり、エルザ城の地下と繋がっている」
ハルの話によると、プロトコルに存在している『道』は3つ。全てエルザ王国内にあるという。
ミディがハルを出産した事で、プロトコルと魔界が繋がり『道』が安定した。世界を救った礼の一つとして、四大精霊がミディに『道』の場所を決める権利を与えたのだ。
エルザ王と何度も話し合いを重ね、今の場所に設置されたのだという。
通常、エルザ城と魔界の城を繋ぐ『道』を使い移動するのだが、ハルの目的がレシオと共に行動をする事だったため、今回の旅では遠い場所の『道』を使ったのだ。出来るだけ、彼と一緒にいる時間を長くするために。
「レシオ。君に何があったのか、エルザ王に直接聞いたほうがいいだろう」
ハルは少し硬い表情でそういうと、すぐに彼から視線を逸らした。レシオも同じことを考えていたようだ。『道』の一つがエルザ城にあると知ったら、激しくそれに対して突っ込みをいれるのだが、今は逆にありがたかった。一刻も早くエルザに戻り、全てを知りたかったからだ。
ファズとユニに連れられ、3人は『道』が設置されている地下へを向かった。その途中、ハルは少しためらいがちにレシオに話しかけた。
「レシオ……、君は話し方を変えたんだな」
「話し方? この口の悪い方が元々の話し方だ。昔誰かに、口調が怖いって言われて注意されたから、それから気を付けてただけだ」
「……そう……か」
ぶっきらぼうに答えられ、ハルはシュンと縮こまった。
確かに、ハルが魔族だと分かってから、レシオの口調は本来の乱暴なものへと戻っている。これが本来の口調であるが、それを知らずに今まで丁寧に対応されていたハルにとっては、彼が怒りによって口調を変えたと勘違いしてもおかしくはない。
レシオはハルを見なかった。ただ一つだけ、今言った自分の言葉に対し、心に引っかかった事があった。
“……口調が怖いって言ったのは……、誰だ?”
しかしその答えを、彼は持ち合わせていなかった。
それほど完璧な男装だ。
ティンバーも両手を口元に当てて、大きな瞳をこぼれんばかりに見開いている。
彼女がハルの発言に対し、どれだけショックを受けているのかが、誰の目から見ても分かった。
何故なら、ティンバーはハルの事が好きだったからだ。
「……ハル。あなたは今まで、男装をして女性という事を隠していた……。そういうことなのですね……」
瞳を伏せ、俯き加減になってティンバーは呟く。その声は震え、彼女の悲壮感が嫌と言うほど伝わって来た。
ハルは、緊張の面持ちでティンバーの言葉を待っている。このような形で、ティンバーの気持ちを踏みにじり、次に予想できる彼女の怒りの言葉をきちんと受け止めようとしているのだ。
「ティンバー、すまない。君の気持ちは、レシオから聞いていたのに……」
「……そんな事、もうどうでもいいのですっ!!」
うつむいたまま、ティンバーがきつく言葉を発する。いつもの明るさは消え、何か心の底から突き上げるような感情をこらえているかのように、拳を握り肩を震わせている。
そして俯いたまま、感情を押し殺した声で青髪の少年――いや少女に問いを投げかけた。
「……男性でないというなら、サスティを倒したあの剣技はなんだったのですか……?」
「あれは魔法だ。一時的に自分の力と剣の切れ味を上げた。でなければ、君を守ることが出来なかったから……」
「……そうなのですね。それが……、あなたの強さだったのですね」
「ああ、そうだ」
俯くティンバーは何を考えているのだろうか。ハルには彼女の気持ちが分からず、ただ聞かれるがままに答える事しか出来なかった。少女の気持ちを裏切った自分に出来る事は、誠意をもって対応する事しかできない。どんな罵声も、受け止める気でいた。
レシオも、少し心配そうに俯くティンバーを見ている。自分もハルにたくさん聞きたい事、湧き上がる疑問で頭が混乱しているのだが、今は妹のショック過ぎる理由での失恋を、どうにかしなければならない。
ティンバーに声を掛けようとした時、彼女が噴出した感情のまま声を上げた。
「すっ……、素敵過ぎるのです―――――――――っ!!」
「…………はっ?」
ハルの目が点になった。彼女の発言が理解できず、何度も何度も瞬きを繰り返している。もちろん、ハル以外の者たちもだ。てっきり怒りに任せ、ハルに感情をぶつけるだろうと予想してたのに、何故か謎の称賛。
誰もが、その展開に唖然とするのは当然だろう。
そんな場の空気を読まず、ティンバーはこの旅の中で一番瞳を輝かせ、ハルに抱き着いた。
「ハルが女性で、嬉しすぎるのですっ!! 強くて綺麗で魔法が使えて……、私の理想をハルは全て持っているのですっ!! それもいとこだなんて、何の奇跡なのですかっ!? いつも頑張っている私に与えられた四大精霊からのご褒美ですかっ!? もしかしてこの後私、死んじゃったりするのですかっ!?」
「……すまない、ティンバー……。君の言っている事が、さっぱり分からない……」
先ほど抱いていた申し訳なさは、どこにいったのだろう。まるで未知なる生物を目にしたように、頬を引きつらせ当惑している。
ティンバーは、どこか陶酔した潤んだ表情でハルを見上げた。
「ハルの事、これから『お姉さま』ってお呼びしてもいいですか?」
「……やめてくれって言っても、聞いてくれないんだろ?」
「もちろんなのですっ! これから仲良くしてくださいね、『お姉さま』っ!」
ハルはガクッと肩を落とした。全てに疲れた、そんな気持ちが態度に現れている。彼の様子を肯定と取ったティンバーは、満面の笑みを浮かべながらハルから離れた。
まるで嵐のようなやり取りだった。
今まで黙って様子を見ていたユニが、力強く頷いている。ものすんごい頷いている。小さな手を口元にあて、分かりみ深すぎとばかりにめっちゃ共感している。
「……ティンバー様。分かりますわ……。ハル様を『お姉さま』とお呼びしたい気持ち……私には、痛いほどあなた様のお気持ちが分かりますわっ!」
「ユニさん……、分かって貰えてうれしいのですっ! あなたとは、いい友達になれそうなのですっ!!」
「それはこっちの台詞ですわ」
がしっと強く手を握るティンバーとユニ。同じような感性の持ち主同士、気があったのだろう。
ある意味、最凶のコンビがここに誕生してしまった。魔界やばい。
「……なんだこれ」
レシオが呟いた。先ほどまでのシリアスな展開はどこにいったのだろう。
妹が絡むと、状況を悪化させてしまうのはいつもの事なのだが、時と場合を考えて欲しいと真剣に思う。
ハルは、ティンバーが怒っていない事、むしろ自分が女だと知って喜んでいる事に対しては、安堵している様子だが、新たに生まれた問題に頭を抱えている。
しかしこのままだと話が進まない為、手を握り合っているユニに対して声を掛けた。
「ユニ、母さんは今どこに?」
「ミディ様は一足先にジェネラル様と共に、エルザ城へ向かわれました」
「……待っておくように言っていたのに、相変わらず自由だな、母さんは……」
タイミングの悪さに、ハルは思わず舌打ちをした。彼女の行動に、ユニがメッ!と諫める。
態度の悪さを咎められ、ハルは罰が悪そうな表情を浮かべたが、すぐに幼い女中頭に指示をだした。
「では、地下の『道』の解放を。僕たちも、エルザ城へ向かう」
「承知いたしました、ハル様」
女中頭として顔に戻ったユニは、ハルの指示に対してうやうやしく頭を下げた。
「『道』? お姉さま、魔界とプロトコルを繋ぐ『道』は、他にもあるのですか?」
「ああ。この城の地下にあり、エルザ城の地下と繋がっている」
ハルの話によると、プロトコルに存在している『道』は3つ。全てエルザ王国内にあるという。
ミディがハルを出産した事で、プロトコルと魔界が繋がり『道』が安定した。世界を救った礼の一つとして、四大精霊がミディに『道』の場所を決める権利を与えたのだ。
エルザ王と何度も話し合いを重ね、今の場所に設置されたのだという。
通常、エルザ城と魔界の城を繋ぐ『道』を使い移動するのだが、ハルの目的がレシオと共に行動をする事だったため、今回の旅では遠い場所の『道』を使ったのだ。出来るだけ、彼と一緒にいる時間を長くするために。
「レシオ。君に何があったのか、エルザ王に直接聞いたほうがいいだろう」
ハルは少し硬い表情でそういうと、すぐに彼から視線を逸らした。レシオも同じことを考えていたようだ。『道』の一つがエルザ城にあると知ったら、激しくそれに対して突っ込みをいれるのだが、今は逆にありがたかった。一刻も早くエルザに戻り、全てを知りたかったからだ。
ファズとユニに連れられ、3人は『道』が設置されている地下へを向かった。その途中、ハルは少しためらいがちにレシオに話しかけた。
「レシオ……、君は話し方を変えたんだな」
「話し方? この口の悪い方が元々の話し方だ。昔誰かに、口調が怖いって言われて注意されたから、それから気を付けてただけだ」
「……そう……か」
ぶっきらぼうに答えられ、ハルはシュンと縮こまった。
確かに、ハルが魔族だと分かってから、レシオの口調は本来の乱暴なものへと戻っている。これが本来の口調であるが、それを知らずに今まで丁寧に対応されていたハルにとっては、彼が怒りによって口調を変えたと勘違いしてもおかしくはない。
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