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7 おバトル勃発ですわ!
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「キャロラインが子供たちの服を?」
「はい、旦那様」執事長はニコニコと微笑む。「お坊ちゃまとお嬢様のあのような嬉しそうな顔を、久し振りに拝見しました」
「たかが服でか?」
「えぇ。新しい母君からのプレゼントが、よっぽど嬉しかったのでしょう」
「ふぬ……」
ハロルドはしばし考え込む。たとえ茶会用の特別な服だとしても今の予算で十分買えるわけだし、そんなに喜ぶことだろうか。
「正直、初対面の際は心配しましたが、奥様は母としての務めも立派に果たされているようですね」
「っ……!」
ハロルドはにわかに幼い頃を思い出した。
たしかに母親からの贈り物というものは、子供にとって特別なものだ。自分もクマのぬいぐるみを、ずっと大切に持っていたっけ。
「ということは……。あの子たちにとって、キャロラインは母として認められたということか」
「はい。今日も仲良く勉学に励んでおりました」
「そうか」
今度こそ上手くいくといいが……と、彼は思わず願っていた。
最初の妻以外は、国王から押し付けられた政治的取引だった。しかし、どの妻も子供たちと反りが合わずに、挙げ句問題ばかり起こし去って行った。
キャロラインはこれまでで一番の厄介な令嬢だと思っていたが、想定外に一番順応しているらしい。
本人も政治的な婚姻だと割り切っているし、パートナーとしてやりやすいかもしれない。
……かなり、面倒くさい性格をしているが。
「それで……。旦那様にご相談がございまして……」
執事長の緊張した声音に、ハロルドは弾かれたように意識を戻した。
「なんだ? やはり、キャロラインが問題を起こしているのか?」
「いえ、奥様は何も。ですが、奥様から調査依頼をされた件で、一点気になることが……」
執事長は帳簿を開いて、主人に説明を始める。話が進むにつれて、ハロルドの眼光が鋭くなった。
◇
「どういうことなのっ!?」
乳母のバーバラの怒声が、扉を抜けて廊下中にまで響く。
「申し訳ございませんっ!!」
仕立て屋たちは深々と頭を下げて、怯えながら謝罪の言葉を繰り返すだけだった。
賑やかなはずの子供部屋は、今では小さなぬいぐるみまでもが震え上がっていた。
「どうなさいましたの?」
しばらくして、メイドに呼ばれたキャロラインが子供部屋へとやって来た。
「お子たちが怖がっていますわ。一体、何があったの?」
入口ではレックスがビクビクと震えて、ロレッタは仏頂面でこの様子を眺めていた。継母はそっと二人の背中をさする。
「どうもこうも、ありますか」と、バーバラは大仰にため息をついた。
「子供たちの前で、そんなに怒鳴らないでちょうだい。怯えているわ」
「お嬢様方の命が危ぶまれたのです! 乳母として、守らなければなりません!」
「命?」
「そうです!」
バーバラは得意げな顔をして、ハンカチに包まれた証拠品を勢いよくキャロラインに突き出した。
「……まち針、ね」
ハンカチの上には、一本の細い針が置かれてあったのだ。
「この針がお嬢様のドレスに付いたままだったのです。それも、首元に! 下手をすれば命に関わりましたわ」
バーバラはギロリと仕立て屋を睨み付ける。彼らはすくみ上がって、ひたすら謝るだけだった。
「ここはフォレット侯爵家から付き合いがあるお店ですわ。こんな目立つ場所に針を残すなんて初歩的なミスをするはずがないと思うけど……?」
「ですが、針が残っていたのは事実! これは公爵家の使用している物ではございません。となると、犯人は仕立て屋しかいないのではないですか?」
やられた、とキャロラインは小さく舌打ちをした。
あの採寸の日、乳母は大人しく引き下がった。しかも殊勝なことに採寸の手伝いまでしていた。
きっと、その時に一本盗んだのだろう。
「物的証拠ってやつねぇ」と、キャロラインは聞こえないくらいに小さく呟いた。
女主人が黙り込んだ姿を見て、バーバラはしてやったりと口元を歪ませて笑う。
「そもそも、公爵家には正式に契約をしている仕立て屋がおります。なのに、わざわざ奥様のご実家から連れて来るなんて……」
彼女はわざとらしく口を噤んで、またまた大きなため息をついた。
「……何が言いたいんですの?」
「いえ。ただ一般論を申し上げますと、このような場合はしばし不穏な動きがあるようですね。たとえば、特別な恩恵とか……?」
「そんなに気になるのなら、帳簿をご覧になって?」
キャロラインはニッコリと笑ってみせた。バーバラも応えるように口角を上げる。
でも、二人とも目は笑っていなかった。
緊迫した沈黙が続く。剣呑な空気は消えなくて、レックスの背中にぶるりと寒気が伝った。
「――ま、確かに、公爵夫人としての責任は取らなければなりませんわね」
ややあって、キャロラインが口火を切る。バーバラは「勝った」と、心の中でガッツポーズをした。
「故意ではないようですが、まち針が残っていたのは事実……。こちらの仕立て屋は、今より半年間は公爵家の出入り禁止。いいですわね?」
「しょっ……承知いたしました!」
「私も、その処分でよろしいかと」
バーバラは満たされた気持ちでいっぱいだった。自分が新しい女主人を制したのだ。
これは、今後の屋敷内での力関係に大いに影響するだろう。この調子で追い詰めて、前の妻たちと同様に公爵家から追い出すのだ。
(屋敷の本当の女主人は乳母の私よ……)
仕立て屋たちは深々と頭を下げて辞去した。キャロラインに感謝の言葉を掛けたかったが、乳母の手前、ぐっと我慢した。
なぜなら、子供たちの服もキャロラインのドレスも、先日の注文で半年分は作り終えているからだ。
キャロラインはバーバラに気付かれないように、お茶会以外の服も仕立てさせた。それらは先に公爵夫人のドレスルームに運ばせておいたのだ。
なので全ての商品が納品済み、お代もいただいている。
だから、出入り禁止でも特に問題なかった。
「奥様」
バーバラはすっかり調子に乗っていた。既に決定権は自分にあると勘違いをして、公爵夫人に対して強気に声をかける。
「まだ何か?」
「仕立て屋の処分は終わりましたが、まだ奥様の責任を果たしていないのでは?」
「……と、言うと?」
「彼らを公爵家に呼び込んだのは、他でもない、奥様です! ですので、今回の全ての責任は奥様にございますわ」
またもやピリリとした空気が走った。
乳母はニヤニヤと、女主人は無表情で互いを見ていた。
もう、バーバラはこの屋敷を掌握した気分だ。子供たちは最近は新しい継母に懐いているようだが、そろそろ誰が本物の育ての親か分からせてやらなければならない。
今日は、立場を見せつける絶好の機会だった。
キャロラインは少しだけ考え込む様子を見せてから、
「それもそうですわね。では、わたくしの半年分の予算の半分を返上いたしますわ。そして、それはお子たちの予算に回しましょう!」
「っ……!」
バーバラの顔が、パッと輝く。まさか、あちら側から好条件を言い出してくるとは。とてつもなくラッキーだ。
「双子の予算管理は今は乳母の仕事ですわよね? あとは任せますわ」
それだけ言ってキャロラインは子供部屋から出て行った。
(私に負けたのが悔しくて逃げるのね……!)
それは乳母が女主人に完全勝利を遂げた瞬間だった。
――と、バーバラは思い込んでいた。
(さて、これで追いやすくなったわ)
一方、キャロラインは得意げな様子で部屋を後にしていた。
今日は敢えて負けてあげた。でも、それは目的があったから。予算の動向を探るためなのだ。不透明な、金銭の行方を。
(わたくしの楽しいお異世界ライフのためにも、お屋敷を守りますわよ~!)
明後日は、子供たちのお茶会だ。
ピカピカの綺麗な服の二人を想像すると、彼女は自然と顔がほころんだ。
「はい、旦那様」執事長はニコニコと微笑む。「お坊ちゃまとお嬢様のあのような嬉しそうな顔を、久し振りに拝見しました」
「たかが服でか?」
「えぇ。新しい母君からのプレゼントが、よっぽど嬉しかったのでしょう」
「ふぬ……」
ハロルドはしばし考え込む。たとえ茶会用の特別な服だとしても今の予算で十分買えるわけだし、そんなに喜ぶことだろうか。
「正直、初対面の際は心配しましたが、奥様は母としての務めも立派に果たされているようですね」
「っ……!」
ハロルドはにわかに幼い頃を思い出した。
たしかに母親からの贈り物というものは、子供にとって特別なものだ。自分もクマのぬいぐるみを、ずっと大切に持っていたっけ。
「ということは……。あの子たちにとって、キャロラインは母として認められたということか」
「はい。今日も仲良く勉学に励んでおりました」
「そうか」
今度こそ上手くいくといいが……と、彼は思わず願っていた。
最初の妻以外は、国王から押し付けられた政治的取引だった。しかし、どの妻も子供たちと反りが合わずに、挙げ句問題ばかり起こし去って行った。
キャロラインはこれまでで一番の厄介な令嬢だと思っていたが、想定外に一番順応しているらしい。
本人も政治的な婚姻だと割り切っているし、パートナーとしてやりやすいかもしれない。
……かなり、面倒くさい性格をしているが。
「それで……。旦那様にご相談がございまして……」
執事長の緊張した声音に、ハロルドは弾かれたように意識を戻した。
「なんだ? やはり、キャロラインが問題を起こしているのか?」
「いえ、奥様は何も。ですが、奥様から調査依頼をされた件で、一点気になることが……」
執事長は帳簿を開いて、主人に説明を始める。話が進むにつれて、ハロルドの眼光が鋭くなった。
◇
「どういうことなのっ!?」
乳母のバーバラの怒声が、扉を抜けて廊下中にまで響く。
「申し訳ございませんっ!!」
仕立て屋たちは深々と頭を下げて、怯えながら謝罪の言葉を繰り返すだけだった。
賑やかなはずの子供部屋は、今では小さなぬいぐるみまでもが震え上がっていた。
「どうなさいましたの?」
しばらくして、メイドに呼ばれたキャロラインが子供部屋へとやって来た。
「お子たちが怖がっていますわ。一体、何があったの?」
入口ではレックスがビクビクと震えて、ロレッタは仏頂面でこの様子を眺めていた。継母はそっと二人の背中をさする。
「どうもこうも、ありますか」と、バーバラは大仰にため息をついた。
「子供たちの前で、そんなに怒鳴らないでちょうだい。怯えているわ」
「お嬢様方の命が危ぶまれたのです! 乳母として、守らなければなりません!」
「命?」
「そうです!」
バーバラは得意げな顔をして、ハンカチに包まれた証拠品を勢いよくキャロラインに突き出した。
「……まち針、ね」
ハンカチの上には、一本の細い針が置かれてあったのだ。
「この針がお嬢様のドレスに付いたままだったのです。それも、首元に! 下手をすれば命に関わりましたわ」
バーバラはギロリと仕立て屋を睨み付ける。彼らはすくみ上がって、ひたすら謝るだけだった。
「ここはフォレット侯爵家から付き合いがあるお店ですわ。こんな目立つ場所に針を残すなんて初歩的なミスをするはずがないと思うけど……?」
「ですが、針が残っていたのは事実! これは公爵家の使用している物ではございません。となると、犯人は仕立て屋しかいないのではないですか?」
やられた、とキャロラインは小さく舌打ちをした。
あの採寸の日、乳母は大人しく引き下がった。しかも殊勝なことに採寸の手伝いまでしていた。
きっと、その時に一本盗んだのだろう。
「物的証拠ってやつねぇ」と、キャロラインは聞こえないくらいに小さく呟いた。
女主人が黙り込んだ姿を見て、バーバラはしてやったりと口元を歪ませて笑う。
「そもそも、公爵家には正式に契約をしている仕立て屋がおります。なのに、わざわざ奥様のご実家から連れて来るなんて……」
彼女はわざとらしく口を噤んで、またまた大きなため息をついた。
「……何が言いたいんですの?」
「いえ。ただ一般論を申し上げますと、このような場合はしばし不穏な動きがあるようですね。たとえば、特別な恩恵とか……?」
「そんなに気になるのなら、帳簿をご覧になって?」
キャロラインはニッコリと笑ってみせた。バーバラも応えるように口角を上げる。
でも、二人とも目は笑っていなかった。
緊迫した沈黙が続く。剣呑な空気は消えなくて、レックスの背中にぶるりと寒気が伝った。
「――ま、確かに、公爵夫人としての責任は取らなければなりませんわね」
ややあって、キャロラインが口火を切る。バーバラは「勝った」と、心の中でガッツポーズをした。
「故意ではないようですが、まち針が残っていたのは事実……。こちらの仕立て屋は、今より半年間は公爵家の出入り禁止。いいですわね?」
「しょっ……承知いたしました!」
「私も、その処分でよろしいかと」
バーバラは満たされた気持ちでいっぱいだった。自分が新しい女主人を制したのだ。
これは、今後の屋敷内での力関係に大いに影響するだろう。この調子で追い詰めて、前の妻たちと同様に公爵家から追い出すのだ。
(屋敷の本当の女主人は乳母の私よ……)
仕立て屋たちは深々と頭を下げて辞去した。キャロラインに感謝の言葉を掛けたかったが、乳母の手前、ぐっと我慢した。
なぜなら、子供たちの服もキャロラインのドレスも、先日の注文で半年分は作り終えているからだ。
キャロラインはバーバラに気付かれないように、お茶会以外の服も仕立てさせた。それらは先に公爵夫人のドレスルームに運ばせておいたのだ。
なので全ての商品が納品済み、お代もいただいている。
だから、出入り禁止でも特に問題なかった。
「奥様」
バーバラはすっかり調子に乗っていた。既に決定権は自分にあると勘違いをして、公爵夫人に対して強気に声をかける。
「まだ何か?」
「仕立て屋の処分は終わりましたが、まだ奥様の責任を果たしていないのでは?」
「……と、言うと?」
「彼らを公爵家に呼び込んだのは、他でもない、奥様です! ですので、今回の全ての責任は奥様にございますわ」
またもやピリリとした空気が走った。
乳母はニヤニヤと、女主人は無表情で互いを見ていた。
もう、バーバラはこの屋敷を掌握した気分だ。子供たちは最近は新しい継母に懐いているようだが、そろそろ誰が本物の育ての親か分からせてやらなければならない。
今日は、立場を見せつける絶好の機会だった。
キャロラインは少しだけ考え込む様子を見せてから、
「それもそうですわね。では、わたくしの半年分の予算の半分を返上いたしますわ。そして、それはお子たちの予算に回しましょう!」
「っ……!」
バーバラの顔が、パッと輝く。まさか、あちら側から好条件を言い出してくるとは。とてつもなくラッキーだ。
「双子の予算管理は今は乳母の仕事ですわよね? あとは任せますわ」
それだけ言ってキャロラインは子供部屋から出て行った。
(私に負けたのが悔しくて逃げるのね……!)
それは乳母が女主人に完全勝利を遂げた瞬間だった。
――と、バーバラは思い込んでいた。
(さて、これで追いやすくなったわ)
一方、キャロラインは得意げな様子で部屋を後にしていた。
今日は敢えて負けてあげた。でも、それは目的があったから。予算の動向を探るためなのだ。不透明な、金銭の行方を。
(わたくしの楽しいお異世界ライフのためにも、お屋敷を守りますわよ~!)
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