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幼稚園編
1.プロローグ
しおりを挟む「まぁ、こいつの事はいいとして。奈々姉さん、黒いあいつは結局何だったの?
」虎転
「あいつは、伝説の魔王ヴォルガノフ。あの世界では、9人の魔王で世界は成り立っている。魔王には番号があり、数字が若いのから強いとされていた。壱番から、玖番までいて。それぞれ支配領域があった。ヴォルガノフの番号は零番。
最初の魔王であるヴォルガノフの支配領域は、あの世界全てだった。ヴォルガノフは、次々と人間の領地を襲ってたった一人で大国を潰して回っていた。その時に私の家族は殺された。
復讐を誓い、30年。やっとヴォルガノフを罠にはめて、時の牢獄に封印した。だが、封印する直前に私は呪いを受けてしまった。不老の呪いだった。老は止まり自分で死ねなくなってしまった。時の牢獄は、時間が止まっている場所だ。だから、一生出てこれるはずが無かった。だが、奴は私の呪いを頼りに、物凄い時間をかけて干渉して来た。そして、お前とあって33年後、復活した。」奈々
「そんな事があったんですか。不老は、辛いですか?」虎転
「そりゃ辛いさ。仲間が居たが、全員老いて死んでしまった。私を置いて皆逝ってしまった。だから、人が立ち寄らない死の森にひっそりと暮らしていたんだよ。そしたら、死の森の最深部で赤ん坊の鳴き声がきこえるだもん。びっくりするわ。しかも、キマイラに襲われてたし。でも、お前と会った33年間は今までの悲しみを忘れさせてくれた。凄く楽しかった。お前が成長して行くのはとても、嬉しかったし大好きだった。だけど、それと同時にとても怖かった。また、私を残して死んでしまうのではないかと。だから、お前に魔法や剣の使い方を教えた。私を殺すために。幸い、お前は天才だった。私が数百年、苦労した事をいとも簡単にクリアしていた。私の数千年の成果をお前はたった二十年で超えて、私よりどんどん強くなって行った。そして、33の時に私は殺してもらおうと決意した。私の呪いは自殺も出来ないし、殺されそうになると無意識に相手を殺してしまう防衛反応が備わっていた。
そして、私は強くなり過ぎた。魔王だって、私を倒せなかった。だから、最後の希望だったんだお前は。まぁ、それを実行する前に復活してしまったんだがな。」奈々
「そうなんですか...」虎転
「本当にすまなかった。私はお前の意思を聞かずに強くしてしまった。」奈々
「もう、良いですよ奈々姉さん。第一、奈々姉さんが助けてくれなかったら、死んでましたしね。」虎転
「そうか...ありがとう。」奈々
「えっちょっと泣かないで下さいよ奈々姉さん。」虎転
「あ~お兄ちゃんがお姉ちゃんを泣かした~」輪廻
「お前は黙ってろ。💢」虎転
「お姉ちゃん、お兄ちゃんが意地悪言うよ~」輪廻
「え?あ、我弟よ。ダメだぞ仲良くしないと。」奈々
「え、あ、はい。」虎転
「「「あはは」」」奈々&虎転&輪廻
「あ、そうだ。輪廻、俺らの父親って何人だ?」虎転
俺は、この世界に転生してからちょっと疑問に思った事があった。それが、俺の髪の毛の色が黒なのに対して、奈々姉さんが金色。輪廻がピンク色なんだ。目の色も違う。俺は多分黒いだが、奈々姉さんが紅色。輪廻が空色なのだ。
母親は日本人で普通に黒毛黒髪だった。
「え?パパも日本人だよ。」輪廻
「は?んなわけねーだろ。どう考えたって毛の色と目の色が違いすぎだろ。」虎転
「あ、そっか。言ってなかったね。私とお姉ちゃんは養子だよ。だから、私達結婚出来るんだよ!」輪廻
「・・・」虎転
「はーーーーーーーーー!?!?」虎転
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