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最終章
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しおりを挟む「嬉しい、幸せ、やっと想いが通じた、届いた、俺の頭の中はこんなんばっかだよ」
頬を薄っすらと赤く染めた宮田が、少し怒ったような表情で俺を見た。
「……わり。俺、ついに耳までおかしくなったみてえ」
「おかしくなってねーって」
顔をグッと近づけられて、ジワジワと顔に熱が集っていく。
「俺も、あきが好きだって言ってんの! 分かれよ」
俺のことを、恋愛対象として好きだと言っているのだろうか。
困惑しすぎて視線を泳がせば、伸びてきた手に無理やり指を絡まされた。
緊張で冷たくなった互いの指が、ジワジワと互いの手を温めていくことに動揺を隠せない。
「嘘だろ」
「マジだよ。つか、あんなにアタックしてたのに。今の今まで、本気で気づいていなかったのか」
「だって、同じ男にそんな」
「分かってる。そんなの俺が一番よく分かってるよ」
顔に影が落ちて、耳元に宮田の吐息がふわりとかかった。
心臓がドクリと跳ねて、繋がった掌に汗がジワリと滲む。
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