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カキテンツクル

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「手遅れ」

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これは,,,私が職業訓練学校の
清掃委員になった時の話だ

私の名前は小川
今日から職業訓練学校の清掃委員になった

「本日から宜しくお願い致します!」

一通り先生方に挨拶を終え
私は早速、清掃を始めた,,,

「なんだ,,,?どっかから不思議な匂いがするぞ?」

「なんだろうこの匂い?」

私が嗅いだ匂いは
甘いような?何とも言えない渋い匂いが合わさった匂いだった,,,

「何か変な事起きてないよなぁ」

私は匂いのする方へ行った,,,

着いたのは,,,

「実習室T」

「ここは,,,」

私はさっき聞いた話しを
思い出した。

それは、訓練学校の先生が言っていた,,,

「ここの学校は全ての教室で
どの職業の授業も出きるので
全ての教室が実習室って
書いてあるんすよ」

「ここは,,,何の授業してるんだろう?」

小さな窓から中を覗くと,,,

大柄な体格の男子生徒と
小柄な女の先生がいた,,,

「何か話してるな」

私は二人の話しを聞いた

「先生!!何でなんだよ!」

「仕方ありませんよ」

えぇ?
何?スッゴク重い話ししてない?

「何で!出来ないんだよ!!?」

「仕方ないのよ,,,」

なんだろう,,,
この恋愛ドラマとかで
良くある展開の空気

「何とか出来ないのかよ!?」

「もう,,,無理なの」

「手遅れなの,,,」

手遅れ?何とか出来ない?
一体何の話しをしてるんだ?

まさか,,,二人は
イヤ、勝手に決めつけるのは
良くない、もう少し聞こう

「先生は言ってたじゃねぇか!」

「えぇ、確かに言ったわよ」

やっぱり!
二人は,,,付き,,,合っ

「200って!」

えぇ??200?何を言ってんだ?

「そうね、だけどね,,,」

「私は150~200と言ったのよ」

150?200?一体何の値なんだ?

職業で使う値なのか?
いや、良く見ればあの生徒
身長が2m近くあるなぁ
もしかしたら身長の200なのか?

「先生!俺の何が良くなったんだよ!?」

やっぱり二人は,,,

「そうね,,,まずは時間かしら」

「じ,,,時間」

そうだね、付き合ってるなら時間は厳守しないとなぁ
嫌われちゃうぞ!

「10分から始めて、その後5分ずつやっていかないとダメよ」

初デートは10分前に来て
その後は5分前には最低居ないと
ダメって言いたいのか?

「先生!それじゃ全然ダメだったんだよ!」

「10分やってまだダメだから
その後も10分やったんだよ」

おーと生徒は10分前に来てたのか
それはいいんじゃ?

「それではダメなの」

「どうして!?」

私も聞きたい!

「ゆっくり温めないと固まっていい物にはならないわ」

なるほど、些細な事を積み上げて好感度上げないと相手からの見方が固まってお互い中身が判らなくなっていいカップルになれないと

「更に言うと煮出す時間も早かったし、入れる順番も間違えてたわよ」

「くそ!もうダメなのかよ」

えぇ?もうそんな深い関係なの?

そんな事許しちゃダメだよ先生!
ちゃんと順序ってのがあるんだから、それを教えないと

「もう,,,捨てないとダメか」

何言ってんだよ!
男ならダメな所直して
もう一度行くんだよ!

「ダメよ,,,きちんと作った物は責任を取らないと,,,」

「えぇ?」
私は思わず声が出てしまった,,,

「誰かいるの?」
先生がこちらに来る,,,

「ヤバい」

ガラガラ

「あ、」

「貴方は確か,,,」

「すいません!先ほどの
話しは絶対!
誰にも言いませんから
どうか、お許しを,,,」

「先生どうしたの?」

「あの,,,小川さんでしたよね?」

「は、はい」

「先ほどの話しって?」

「それは,,,えーと」

私は二人に見つめられてる
もう,,,言うしかない

「先ほどお二人が手遅れや責任を取らないと等とお話していたのを聞いてしまって,,,」

「それで?」

「お二人が付き合ってると思ったので,,,」

すると,,,

「あはは,,,」

「ぶはは,,,」

「えぇ?何か私おかしな事言いましたか?」

「えぇ,,,凄い可笑しな事言ってますよ」

「そうだよ、小川さん
俺が先生と付き合ってる?
そんなのあり得無いすよ」

「えぇ、そうよ」

「いや、でも,,,お二人の話しからはそんな感じとしか取れなかったんですが?」

「あぁ、これですよ。小川さん」

と言って教卓の上の物を指さした

「へぇ?」

あれは,,,なんだ?

「私達は蒸しパンの話しをしてました。」


蒸しパン,,,


あれが,,,蒸しパン,,,


いや、見えねぇよ!!
パッと見たらレンガじゃん!

そこにあったのは,,,
長方形の薄い茶色の物

「因みに俺が作った物なんですよ,,,」

「因みに蒸しパンの名前は?」

「紅茶の蒸しパンす」

その時先ほど二人が話しいた内容が全て判った,,,

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃ」

「私が勘違いしてました
本当にごめんなさい!」

「仕方ありませんよ、私達もあんな話し方してたら勘違いされてしまいますからね。」

「そうすね,,,ごめんね小川さん」

「いえ、
私の方こそすみませんでした」

あれ,,,何でこの生徒
私の名前知ってるんだ?

「あの,,,何故、私の名前知ってるんですか?」

「えぇ、何言ってんすか?」

「へぇ?」

「職員室で挨拶しましたし、
さっき挨拶しに来て下さったじゃないすかぁ」

「えぇ?」

私は思い出す,,,

「本日から宜しくお願い致します!」

「宜しくお願いしますね、小川さん!」

「何か判らない事あったらいつでも聞いて下さいす」

「ありがとうございます。
じゃ、早速この学校の注意点ってなんですか?」

「そうすね,,,」

「ここの学校は全ての教室でどの実習も出きるので全ての教室が実習室って書いてあるんすよ」

「だから教室間違えない事が注意点すかね,,,」

「ありがとうございます,,,
えーと名前は,,,」

「あ、滝沢っていいます!
スポーツトレーナーの担当す」

「滝沢さん、宜しくお願いします」

そして,,,現在に

「あぁぁぁぁぁぁ!
滝沢さんでしたか!」

「そうすよ、小川さん」

「ごめんなさい!私つい生徒と思ってしまって」

「あはは、小川さん面白いなぁ」

「私はさっき職員室で挨拶しただけだから改めて,,,」

「パティシエ担当の双葉です」

「宜しくお願いします双葉さん」

「折角なんで小川さんも食べましょうよ」 
 
「えぇ?」 

「俺が作った蒸しパン」

「いや,,,私は」

「そんなぁ、遠慮しないで
さぁさぁ」

いや、まず食べられるの?

そんな事を思いながら教室の中に入れられた,,,

目の前に来たら尚更食べられるか不安になった,,,

「じゃ、今分けるす」
と言って滝沢さんは切り出したが

全然切れない,,,

もはやゴム,,,

ようやく切り終えて目の前に来た

これが,,,蒸しパン

「さぁさぁどうぞ!」

作った物を食べさせて貰えるんだ
よし!食べるぞ

「いただきます!」
私は一口食べた,,,

ぐにゃぐにゃ

これは,,,

味は、ほんのり紅茶の味がするかも,,,もしかしたら匂いだけかもしれな
い,,,
また、今までこんな食感の物は無
い、断じて出会った事は無い
ちゃいろぽい色は紅茶だったのか

「あはは,,,美味しいよ」

これが私の今出きる最大の褒め言葉,,,すまない滝沢さん

「良かった,,,!」

「まぁ、まあまあね」

「双葉さん厳しい過ぎすよ」

「しょうがないでしょ?パティシエなんだから」

そして、私は二人と短い一時を楽しんだ,,,

「ありがとうございました」

「これからも宜しくす小川さん」

「はい!滝沢さん」

「また、いつでも遊びに来て下さい、だいたいこの教室使ってるんで」

「ありがとうございます。双葉さん」

「じゃ、私は仕事に戻りますね」

私は教室を出て歩き出した,,,

なんだかとんでもない勘違いを
してしまったが
そこから仲良くなれた。

あ、さっき滝沢さんの蒸しパンの感想の所
頭の文字たて読みすると本当の私の感想が判るよ,,,

じゃ、また何処かで会えたら
面白い話をしましょう。

さようなら




    
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