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1章

プロローグ 前編

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「どうしてこうなってしまったんだろう。」

僕は世間でいうところの引きこもりっていうやつだ。高2の7月のちょうど1学期が終わるころだったか、僕は学校から退学届を出すよう言われた。 そこから全てが狂ったんだ。
当時父親にはもの凄い勢いで怒られ、

 「もうお前の面倒を見ることはできない」

と言われた。お小遣いもストップされ僕への学費や将来のために貯めていたであろうお金は全て引き出せなくなってしまった。母親はそんな時、祖母からもらっていた孫たちへの学費をくれた。そのおかげで当時から人気のネット高校(略してN高校)の通学コースに通いながら、塾にも通わせてもらった。大学受験では僕の行きたかった大学に見事合格することができた。

でも僕は入学デビューに失敗して友達ができず、学校の情報をほとんど得ることが出来なかった。自分1人で全てやることができればよかったのかもしれないが自分は大学のオンラインシステムにめっぽう弱かった。だからまたもや僕は学校を退学になった。その頃にはもう20歳になっていた。

大学を退学してからは、家に引きこもって母親の飯を食いながら自室で趣味のゲームをしたりTwitter見たりするだけ。最近はバスケもしてない。高校の最初の頃はプロになりたいって言ってたなぁ。もうそんなことありえないけど。ゲームで食っていければいいけど、あんまり上手くないし、YouTubeやってるけどなかなかチャネル登録者増えないし。金を稼ぐこともできず、親の脛をかじって生きる日々。
        「暇だ」

最近そう思うようになった。大学を辞めて3ヶ月経った頃だった。高校生の時やっていたコンビニのバイトに復帰した。でも
  今の僕にはこの仕事は適していない。
変なプライドが邪魔して、結局復帰して2ヶ月で辞めた。また親の脛をかじって生きる日々に戻ってしまった。

それから数ヶ月が経った。チャンネル登録者が1000人を超し、総再生回数が4000時間を突破したことでYouTubeで稼ぐことができるようになった。少しは稼ぐことができると期待したもののほとんど稼ぐことができない。YouTuberの難しさを知った。自分なりのおもしろさを追求してもあまり再生回数が伸びない。そのうちにYouTubeも自分に向いていないことを悟り動画投稿を停止した。

旅に出た。
旅に出ればきっと新たな出会いがあってそこから自分の人生を心機一転やり直すことができるかもしれない。そう思って旅に出た。でも1週間の旅は僕に出会いをくれなかった。
親にもらった貯金も底をつき始めた。仕方なくまたコンビニバイトを再開した。
バイトを再開してすぐ母親からも

「もう面倒見きれない。自分の力で生きてい
 け。」

そう言われた。僕は高尾にあるステラマリスというマンションに住み始めた。でも今まで親の脛をかじって生きてきた僕には生活するだけで精一杯だった。バイトも1日3時間で限界。週3回だけだったがキツくてしょうがなかった。

そして遂に病気になってしまった。原因はストレスによるもの。中学の時も同じような病気にかかっていたからすぐ治ると期待したものの、昔とは違い、原因がわからなかった。
バイトを出勤停止し、家で過ごす日々。
完全に社会不適合者だった。

そんなある日のことだった。雪が降る寒い冬の日だった。1人の女の子が訪ねてきた。
はっきり言って自分を訪ねてくる人なんて親か妹ぐらいだと思っていた。
突然の来客に驚く僕。お茶を用意して僕は女の子を招きいれた。さすがに20代の僕が見た目10歳くらいの女の子を招きいれるのはどうかと思ったが、僕は久しぶりの来客に少しワクワクしてしまっていた。女の子はボーイッシュな感じの見た目で顔立ちも整っていて、正直に言うと僕の好みだった。そんなことはおいといてと自分の中でツッコミを入れつつ女の子に尋ねる。

「飲み物何がいい?」

「黒豆茶でお願いします」

なんか見た目に似つかぬ発言に少し驚いたがたまたま自分も黒豆茶が好きだったため用意することはできた。

「黒豆茶とは意外だね」

「乾いた喉にはちょうどいいのですよ」

そんなやりとりをしながら少しずつ打ち解けていく。でもなんで自分のところを訪ねたんだろう?

「君はなぜここに来たんだい?」

「あなたを救いに来ました」

は?あーなるほど、可愛い女の子を訪ねさせることで僕の心の傷を癒そうとする医者の粋な計らいか。はぁ

「あなたはもし自分の人生をやり直せるとし  
 たらどこからやり直したいですか?」

驚いた。痛いところを突かれた。何この子ストーカー?一瞬そう思ったがすぐ次の一言で状況を把握できた。

「私はあなたのことをずっと見てきたわけで  
 はないです。医者の先生からあなたには特
 別な術式を行使する必要があると言われま
 した。」

あーやっぱり医者の差し金ですか。ガッカリ。
そんなことを考えていたら女の子は次に驚くべき発言をした。
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