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雨夜の
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小学生の頃、クラブ活動で入っていた「イラストクラブ」で書いた絵で褒められた時の夢を見た。
子供の頃はよく文章で褒められた。
小学3年生くらいのときに書いた「ないたあかおに」の感想文は何かの代表に選ばれたとかで、何日も放課後遅くまで残って担任の先生と添削、修正を繰り返した。
出来上がる頃には私のオリジナルの文章は何処へという感じになっていたと思う。
「自分の言葉で書きましょう」
自分の言葉なんてものは自分の気持ちでは無いということをその頃には心得ていた。
私は自分の言葉で書くことが得意(好き?)だった。
一方で、喋りで伝えることが苦手(嫌い?)だった。
日直さんの日なんて最悪。
1分スピーチとかいう苦行を乗り越えないと1時間めが始まらない。
今でこそそんなもの2、3分黙秘を続ければ痺れを切らした先生が呆れながらも解放してくるのだからと思えるけれど、当時は喋り出さないことにはいつまでも終わらないように感じた。
絵や工作は喋りに似ていて苦手だった。
紫陽花を絵の具で書く図工の授業ではみんな小さい点々のお花をいっぱい書いていたのに私だけ大きな花びらの部分を書いてしまって、先生には「何を書いてるの?」と言われるし、作品の掲示を見たばあちゃんには「恥ずかしい」と言われた。
ちなみに私が紫陽花の「花」だと思って書いてたのは「装飾花」というもので所謂ガクの役割の部分だったらしい。紛らわしい。
妹弟は図工で展示会に選ばれてたのに私だけなんの才能もなかった。
雑誌の付録のぬりえでも、紫や黒が好きだった私の作品は「病んでる」と言われて、カラフルな妹の作品と比較された。
そう、そんなだから喋りと同じくらい絵も大嫌いだった。
それでもそれ以上に運動が嫌いだったから運動以外のクラブに入りたくて、第1希望の器楽クラブに落ちてイラストクラブに入ってしまった。
みんな絵が上手くて、ちゃおのマンガの女の子みたいな絵を書いていた。
目が大きくてキラキラして、制服を着た女の子。
私にはそんな絵が書けないから、ウサギを書いた。
ウサギの女の子が生まれた時から死ぬまでの絵を、A3用紙1枚に書いた。
0歳、誕生
1歳、立てる
2歳、妹ができる
確か25歳くらいで結婚して、
27歳くらいで子供ができて、
60歳くらいで孫ができて、
80歳くらいで死んでたと思う。
この絵は給食室の前の目立たない場所に飾られたけど、家族はわざわざ見に来てくれた。
記憶の限りで初めて絵で褒められた。
今思うと理想的な一生だと思われたのだろう。親も、この通りに進んでくれと、この通りに進むのだろうと思ったに違いないし、
私も自分がそんな人生を歩むものだと思っていたのだと思う。
だから褒められたことがすごく嬉しかった。
その時の夢。
スーパーに行くと笹と短冊とペンが置かれていた。
「家族みんな健康で過ごせますように」
うんうん
「好きな人ができますように」
幸せになれよ
「京都大学」
がんばれ
「ノ丶゚卜ヵ~」
🚓
ウサギの一生には15歳で援○交際を始めることも
18歳で風俗嬢になることも
タトゥーを入れることも
書いていなかったけれど
ウサギに宿った小さな命が健やかでありますように
短冊を吊るした
子供の頃はよく文章で褒められた。
小学3年生くらいのときに書いた「ないたあかおに」の感想文は何かの代表に選ばれたとかで、何日も放課後遅くまで残って担任の先生と添削、修正を繰り返した。
出来上がる頃には私のオリジナルの文章は何処へという感じになっていたと思う。
「自分の言葉で書きましょう」
自分の言葉なんてものは自分の気持ちでは無いということをその頃には心得ていた。
私は自分の言葉で書くことが得意(好き?)だった。
一方で、喋りで伝えることが苦手(嫌い?)だった。
日直さんの日なんて最悪。
1分スピーチとかいう苦行を乗り越えないと1時間めが始まらない。
今でこそそんなもの2、3分黙秘を続ければ痺れを切らした先生が呆れながらも解放してくるのだからと思えるけれど、当時は喋り出さないことにはいつまでも終わらないように感じた。
絵や工作は喋りに似ていて苦手だった。
紫陽花を絵の具で書く図工の授業ではみんな小さい点々のお花をいっぱい書いていたのに私だけ大きな花びらの部分を書いてしまって、先生には「何を書いてるの?」と言われるし、作品の掲示を見たばあちゃんには「恥ずかしい」と言われた。
ちなみに私が紫陽花の「花」だと思って書いてたのは「装飾花」というもので所謂ガクの役割の部分だったらしい。紛らわしい。
妹弟は図工で展示会に選ばれてたのに私だけなんの才能もなかった。
雑誌の付録のぬりえでも、紫や黒が好きだった私の作品は「病んでる」と言われて、カラフルな妹の作品と比較された。
そう、そんなだから喋りと同じくらい絵も大嫌いだった。
それでもそれ以上に運動が嫌いだったから運動以外のクラブに入りたくて、第1希望の器楽クラブに落ちてイラストクラブに入ってしまった。
みんな絵が上手くて、ちゃおのマンガの女の子みたいな絵を書いていた。
目が大きくてキラキラして、制服を着た女の子。
私にはそんな絵が書けないから、ウサギを書いた。
ウサギの女の子が生まれた時から死ぬまでの絵を、A3用紙1枚に書いた。
0歳、誕生
1歳、立てる
2歳、妹ができる
確か25歳くらいで結婚して、
27歳くらいで子供ができて、
60歳くらいで孫ができて、
80歳くらいで死んでたと思う。
この絵は給食室の前の目立たない場所に飾られたけど、家族はわざわざ見に来てくれた。
記憶の限りで初めて絵で褒められた。
今思うと理想的な一生だと思われたのだろう。親も、この通りに進んでくれと、この通りに進むのだろうと思ったに違いないし、
私も自分がそんな人生を歩むものだと思っていたのだと思う。
だから褒められたことがすごく嬉しかった。
その時の夢。
スーパーに行くと笹と短冊とペンが置かれていた。
「家族みんな健康で過ごせますように」
うんうん
「好きな人ができますように」
幸せになれよ
「京都大学」
がんばれ
「ノ丶゚卜ヵ~」
🚓
ウサギの一生には15歳で援○交際を始めることも
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書いていなかったけれど
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