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FIRST MISSON
「受信者」
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頭から流血した若者が唸りながらこちらに近づいてくる。
泰三は今まで一度も「受信者」を間近で見たことはなかったが、直感ですぐにその若者が「受信者」だと気づいた。
どうするべきか短い時間で考えてみたが、このまま車内にいるのはなんとなくまずい気がして、模造刀を手に左側のドアから車を降りた。
近づいてきた「受信者」が車のフロントガラスを叩く。すると硬いはずのフロントガラスに一撃でヒビが入った。
それを見て泰三はなんとなく感じる。
「あの若僧…痛みを感じないのか…?」
「受信者」が2撃目を振りかぶると同時に、泰三が「受信者」の近くまで行くと、「受信者」は泰三に気づき、動きを止め低く唸る。
泰三は模造刀を鞘から抜くと、「受信者」は咆哮にも似た奇声をあげる。
何やら文章のようだが、何を言っているのかは聞き取れない。いや、奇声を発しながら襲い来る「受信者」の台詞など今は聞き取る余裕などない。
「受信者」の右腕が彼の頭で隠れた瞬間、泰三の模造刀は思いきり彼の脇腹を捉える。
普通の人間ならば、骨が折れた痛みに耐えかね膝をつくだろう。しかし「受信者」は違った。そのまま勢いのある右の拳を泰三へと放つ。
一方、「受信者」の咆哮に目を覚ました首藤。朦朧としていた意識が戻りはじめた頃、「受信者」の懐に入り込む泰三と「受信者」の右の拳が泰三にかなりの勢いで向かおうとしているのを認識し、愕然とする。
「そん…な……俺の…不注意のせいだ…。すまない、すまない…泰三さん…。」
泰三は今まで一度も「受信者」を間近で見たことはなかったが、直感ですぐにその若者が「受信者」だと気づいた。
どうするべきか短い時間で考えてみたが、このまま車内にいるのはなんとなくまずい気がして、模造刀を手に左側のドアから車を降りた。
近づいてきた「受信者」が車のフロントガラスを叩く。すると硬いはずのフロントガラスに一撃でヒビが入った。
それを見て泰三はなんとなく感じる。
「あの若僧…痛みを感じないのか…?」
「受信者」が2撃目を振りかぶると同時に、泰三が「受信者」の近くまで行くと、「受信者」は泰三に気づき、動きを止め低く唸る。
泰三は模造刀を鞘から抜くと、「受信者」は咆哮にも似た奇声をあげる。
何やら文章のようだが、何を言っているのかは聞き取れない。いや、奇声を発しながら襲い来る「受信者」の台詞など今は聞き取る余裕などない。
「受信者」の右腕が彼の頭で隠れた瞬間、泰三の模造刀は思いきり彼の脇腹を捉える。
普通の人間ならば、骨が折れた痛みに耐えかね膝をつくだろう。しかし「受信者」は違った。そのまま勢いのある右の拳を泰三へと放つ。
一方、「受信者」の咆哮に目を覚ました首藤。朦朧としていた意識が戻りはじめた頃、「受信者」の懐に入り込む泰三と「受信者」の右の拳が泰三にかなりの勢いで向かおうとしているのを認識し、愕然とする。
「そん…な……俺の…不注意のせいだ…。すまない、すまない…泰三さん…。」
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