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騎士への道
王立ベルヘイム騎士養成学校27
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「こいつら……何が目的だ? ベルヘイムってのは、ヨトゥンにここまで攻め込まれる国だったのかよ!」
「ここまで本格的に攻撃されているのは始めてよ! とにかく、門の中にヨトゥン兵を入れてはダメ! 力を持たない人達が犠牲になる!」
鎌鼬が舞い、白き閃光と炎が煌めく。
航太とゼークの前には、累々とヨトゥンの死骸が横たわっていた。
それでも、次々とベルヘイム城門を目掛けてヨトゥン兵が襲いかかってくる。
「ちくしょう! 切りがねぇぞ! 何体ぶっ倒しゃ諦めてくれんだよ!」
「諦めないで! 私達が弱気になったら、兵達に伝染する! 私達は……兵達の希望にならなくちゃいけないんだから!」
ゼークの中指で赤く輝く指輪が、更に朱く輝く。
その瞬間、ゼークの剣に炎が纏う。
炎を纏った剣を従えたゼークは、ヨトゥン兵の懐に潜り込み、2体、3体とヨトゥン兵を斬りつける。
斬られたヨトゥン兵は、身体を焼かれて倒れていく。
「ベルヘイム騎士達よ、大切な家族や恋人や友人を……そして自分自身を守る為に、諦めずに戦い抜け! こんな野蛮な連中に、大切な者を奪わせるな!」
単騎で戦場を駆け抜ける白銀の女騎士の背中に、疲れ始めたベルヘイム騎士達の士気を復活させた。
「まったく、無茶しやがって……しゃあねぇ、少し楽させてやるか。ベルヘイム騎士達、頭を下げろ! 最大戦速、風神式鎌鼬!」
航太がエアの剣を振りながら身体を一回転させると、風がエアの剣を中心に吸い込まれていく。
そして、もう一回転……吸い込まれた風が、その反動で扇状に飛び出した。
鋭く速く……鋭利な刃物の化した風は、頭を下げたベルヘイム騎士達のわずか上を通過し、ヨトゥン兵達の身体を分断していく。
「しゃー! だらぁ! みたかぁボケがぁ!」
拳を突き上げて訳の分からない雄叫びを上げる航太を、冷ややかな目で見つめるゼーク。
「格好いいんだか、悪いんだか……よく分からないのよねぇ……でも、少しの時間は稼げた。今の内に体制を整えましょう!」
分断されていたベルヘイム騎士達も西門前に集合し、再び防衛戦の準備を始める。
そこに、北側から早馬が届く。
北側の門が破壊され、敵将メイヴが城内に侵入したと……
「北側? そっちが本命でコッチは囮か? こうしちゃいれねぇ、智美やジル達が危ねぇ! ゼーク、助けに行くぞ!」
「行って、航太! ここが囮の部隊だとしても、大将のニーズヘッグはここにいる! 西門を死守しなきゃいけないのは変わり無いわ!」
鎌鼬に分断された仲間の屍を超えて、再びヨトゥン兵達がベルヘイム西門に迫って来る。
「まぢかよ……あんだけの大軍、ゼーク1人に任せるのは……」
「元帥とテューネはベルヘイム天空城を守ってる! 城下の人達を守る為に指揮をとって! ここは私が!」
けど……そう言った航太は、エアの剣を構えた。
敵将が門の中に入ったのなら、城下では惨劇が始まるかもしれない。
しかし、それは予測でしかない。
今、目の前の現実から目を背ける事が、航太には出来なかった。
「敵の頭を叩く! で、城ん中からヨトゥンを追い出す! それしかねぇ!」
「それじゃあ、間に合わない! 航太はお城の中の人達を……」
守って……そう言おうとしたゼークは言葉を飲んだ。
航太の頬の直ぐ横を閃光が走った……いや、何かが伸びてきて、航太の背後の城壁に突き刺さる。
余りに一瞬で、言葉を飲み込む事しか出来ない程度の時間に起きた出来事……
遥か先からヨトゥン兵達を串刺しにして伸びてきた剣……驚いて振り向いた先頭にいたヨトゥン兵の頭上から、天撃が走る。
金色の一太刀……聖剣の一撃がヨトゥン兵を縦に真っ二つに斬り裂く。
と、同時に串刺しにされたヨトゥン兵に電撃が走る。
「遅くなりましたゼークさん、ここからは僕達も参戦しますよ」
「あなたは……ガラバくん? じゃあ……」
城壁に突き刺さった剣は既に消えており、ヨトゥン兵の後方から馬の蹄の音が近付く。
ヨトゥン兵を容易く倒しながら、悠然と航太達に近付く馬上の騎士……
「フェルグス……なのかよ……」
「久しぶりだな、風の騎士よ。ゼークを守ってくれて、感謝する。ここからは、我々も共に戦おう」
航太達の前まで来た金色の鎧を纏いし騎士……フェルグスは、そのまま振り向くと神剣カラドボルグをヨトゥン兵に向ける。
「共に戦うって……敵のアンタを信用出来ないね! 城の中だって気になるのに、余計な時に出てきやがって……」
「安心しろ、今は敵ではない。それに城の中は、聖凰の精鋭が守りに入ってくれているしな……フレイヤ様が来ていると言えば、安心出来るかな?」
敵ではないと言うフェルグスに少し安堵しながらも、航太の頭は混乱していた……
「ここまで本格的に攻撃されているのは始めてよ! とにかく、門の中にヨトゥン兵を入れてはダメ! 力を持たない人達が犠牲になる!」
鎌鼬が舞い、白き閃光と炎が煌めく。
航太とゼークの前には、累々とヨトゥンの死骸が横たわっていた。
それでも、次々とベルヘイム城門を目掛けてヨトゥン兵が襲いかかってくる。
「ちくしょう! 切りがねぇぞ! 何体ぶっ倒しゃ諦めてくれんだよ!」
「諦めないで! 私達が弱気になったら、兵達に伝染する! 私達は……兵達の希望にならなくちゃいけないんだから!」
ゼークの中指で赤く輝く指輪が、更に朱く輝く。
その瞬間、ゼークの剣に炎が纏う。
炎を纏った剣を従えたゼークは、ヨトゥン兵の懐に潜り込み、2体、3体とヨトゥン兵を斬りつける。
斬られたヨトゥン兵は、身体を焼かれて倒れていく。
「ベルヘイム騎士達よ、大切な家族や恋人や友人を……そして自分自身を守る為に、諦めずに戦い抜け! こんな野蛮な連中に、大切な者を奪わせるな!」
単騎で戦場を駆け抜ける白銀の女騎士の背中に、疲れ始めたベルヘイム騎士達の士気を復活させた。
「まったく、無茶しやがって……しゃあねぇ、少し楽させてやるか。ベルヘイム騎士達、頭を下げろ! 最大戦速、風神式鎌鼬!」
航太がエアの剣を振りながら身体を一回転させると、風がエアの剣を中心に吸い込まれていく。
そして、もう一回転……吸い込まれた風が、その反動で扇状に飛び出した。
鋭く速く……鋭利な刃物の化した風は、頭を下げたベルヘイム騎士達のわずか上を通過し、ヨトゥン兵達の身体を分断していく。
「しゃー! だらぁ! みたかぁボケがぁ!」
拳を突き上げて訳の分からない雄叫びを上げる航太を、冷ややかな目で見つめるゼーク。
「格好いいんだか、悪いんだか……よく分からないのよねぇ……でも、少しの時間は稼げた。今の内に体制を整えましょう!」
分断されていたベルヘイム騎士達も西門前に集合し、再び防衛戦の準備を始める。
そこに、北側から早馬が届く。
北側の門が破壊され、敵将メイヴが城内に侵入したと……
「北側? そっちが本命でコッチは囮か? こうしちゃいれねぇ、智美やジル達が危ねぇ! ゼーク、助けに行くぞ!」
「行って、航太! ここが囮の部隊だとしても、大将のニーズヘッグはここにいる! 西門を死守しなきゃいけないのは変わり無いわ!」
鎌鼬に分断された仲間の屍を超えて、再びヨトゥン兵達がベルヘイム西門に迫って来る。
「まぢかよ……あんだけの大軍、ゼーク1人に任せるのは……」
「元帥とテューネはベルヘイム天空城を守ってる! 城下の人達を守る為に指揮をとって! ここは私が!」
けど……そう言った航太は、エアの剣を構えた。
敵将が門の中に入ったのなら、城下では惨劇が始まるかもしれない。
しかし、それは予測でしかない。
今、目の前の現実から目を背ける事が、航太には出来なかった。
「敵の頭を叩く! で、城ん中からヨトゥンを追い出す! それしかねぇ!」
「それじゃあ、間に合わない! 航太はお城の中の人達を……」
守って……そう言おうとしたゼークは言葉を飲んだ。
航太の頬の直ぐ横を閃光が走った……いや、何かが伸びてきて、航太の背後の城壁に突き刺さる。
余りに一瞬で、言葉を飲み込む事しか出来ない程度の時間に起きた出来事……
遥か先からヨトゥン兵達を串刺しにして伸びてきた剣……驚いて振り向いた先頭にいたヨトゥン兵の頭上から、天撃が走る。
金色の一太刀……聖剣の一撃がヨトゥン兵を縦に真っ二つに斬り裂く。
と、同時に串刺しにされたヨトゥン兵に電撃が走る。
「遅くなりましたゼークさん、ここからは僕達も参戦しますよ」
「あなたは……ガラバくん? じゃあ……」
城壁に突き刺さった剣は既に消えており、ヨトゥン兵の後方から馬の蹄の音が近付く。
ヨトゥン兵を容易く倒しながら、悠然と航太達に近付く馬上の騎士……
「フェルグス……なのかよ……」
「久しぶりだな、風の騎士よ。ゼークを守ってくれて、感謝する。ここからは、我々も共に戦おう」
航太達の前まで来た金色の鎧を纏いし騎士……フェルグスは、そのまま振り向くと神剣カラドボルグをヨトゥン兵に向ける。
「共に戦うって……敵のアンタを信用出来ないね! 城の中だって気になるのに、余計な時に出てきやがって……」
「安心しろ、今は敵ではない。それに城の中は、聖凰の精鋭が守りに入ってくれているしな……フレイヤ様が来ていると言えば、安心出来るかな?」
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