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「蛇女郎」9
「蛇女郎」 エピローグ7
しおりを挟む少年の家の塀の上に、猫がいる
猫耳尻尾娘が、猫に戻った姿だ
蛇は猫の首に3、4重に巻きつき、猫の耳近くに蛇の頭がありチロチロと舌が出ている
ニ匹とも、楽しそうに眼が光ってる
「さあ、追いかけるニャ。警察に捕まるマヌケな所みるニャ。首輪のフリしてニャ」
猫は塀から木、木からベランダ、屋根にポーン、ポーンと飛び移り、屋根やベランダを渡って黒T少年を追って行く
「わかってるさ」
蛇の声は弾んでいて、嬉しそうだった
仲間ができたようで
自分が1人でしようとしていた事を、この猫達もしている事が
屋根やベランダ、できるだけ地上から高い位置を選んで、猫は飛び移り走る
人目に、つかないように
巻き付いている蛇に、目がいかないように
そして追いながら、喋る猫
「良かったニャ。ありがとニャ。あいつだけ解除できて、嬉しいニャ。でもよく、一旦家に帰るってわかったニャ。戻ってくる迄、半信半疑だったニャ」
「いっただろ。エリア内は可能。操作は無理だけど。集中力はいるって、だからちょっと疲れてる今」少々、ゆっくりしていたい所に、黒T少年に催眠使ったので、蛇はふーって感じだ
猫にも、疲れてるはなんとなくわかった
そんな凄い能力、自在ではないニャって
「せいぜい15、6。喫茶やカフェに入るより、家に戻るさ。自分の家の方が落ち着く。漫喫やカラオケは考えにくい」
「さすが、人間として暮らしてるだけあるニャ。しかし、憑依とは凄いなニャ」
猫は、自分達と違う能力を持った仲間ができてうれしかったし、目的にしているものも同じで
ニャー🎶って気分だった
「まあな。俺も、そんな事できるとは思っていなかった」
「話が長くなるの、部分だニャ」
「そうだ」
蛇は、少々グッタリしていても感慨深かった
こんな事を、猫...化け猫と仲間となって、喋る事があるなんて思ってなかった
化け猫と言うものがいると思ってなかった
空想上と思っていたものがと、つくづく思った
自分も空想上の存在とは、思うけどさ
それもあるけど、色々と安心していた
かりんは今、自宅のベッドの上だ
幾ら まあまあ近所と言えなくない距離でも、かりんの姿のままで、黒T少年の家に行くにはちょっとだし、近くの公園のベンチにかりんの身体を置いておく事もできない
猫も、あの化け猫での姿ではと分かってるようで
(家に来てくれて。あの神社で、猫が現れて
自分が見えるのかと驚いた
本当は自分は、かりんを襲った男に踏み潰され瀕死の中、夢でも見ているのではと思っていた
かりんの両親には、自分の蛇の姿を見せていない
猫に、自分がかりんに憑依する所見られて
そうまずは神社で、かりん→蛇に、
一旦自宅に戻って、蛇→かりんに
部屋に戻って、ベッドにかりんを置いて
かりん→蛇に戻って
猫の首に巻きついて、部屋の窓から猫と一緒に出た
自分は夢の中にいるのではないかと、疑問がつきなかた
自分は生きていて、存在していて
かりんは生きている
自分の夢の産物でないと、思えて
蛇は、猫が自分の夢の、無意識の産物とは思えなかった
幾らなんでも、都合良すぎるのではと
猫の思惑はと思ったけど、どう話ていても自分のご主人様への危害を加えた人物への復讐と言うのは間違いないと思えたし、自宅に猫を連れていくのは抵抗あったが、猫は必死だった
この手で始末をすると必死だったし、焦ってもいた
よくよく考えれば、そんなグルグル道に迷ってるのを、探す自信が、見つけられる自信がないと
つい、うっかり見てた
焦り出しニャ、ニャ、ニャ!?!っとパニックしだした
一人一人にかけた催眠は、それぞれ別
一人には人に出会ったら左に、別の一人には右、又は子供連れにあったらUターン、眼鏡にあったら一回トイレに入るとか組み合わせたりと、人数は6人、この数なら的を絞って解除は出来る
かりんを家で寝かせれば、猫が自分(蛇)をアイツの家迄連れていってくれると言った
猫の飼い主を襲撃したのは、黒T少年と別の仲間2人
黒T少年の仲間、その男の前で猫は化け猫になり、手に持っていた銃で、男の眉間に銃を発泡し、見事お陀仏
いつ銃と疑問だったが、後でも聞けると思った
変身とセットって気もする...
「さあ、この銃を奴に持たせて、人目のつく所を歩かせればいいニャ。銃で殺しているしなニャ」と、白い手袋でもった銃でニッコリ言った
「それなら、俺に任せろ。人目のつく公道に歩かせれば、いいのだろう」と言った、俺には簡単だし簡単に作戦を立てた。五分もかからなかった
で、今に至るだ
「アイツとかりんの家が近くてよかったニャ。こうしてお互い、手を組めて。仲間ができたニャ」と猫は、意気揚々だ。物干しや青い屋根黒い屋根とピュンピュン、飛び移って走っていく
かりんを自宅に寝かせておける事は良かったが、やっぱり安易にこの猫信じた自分に苦笑する。普通ならもっと警戒してもと思うが、猫の言う通り、やっぱり匂いかと、一周してまた思う
「ズギューンーーーー」
と一発音がする。人々の叫び声が幾つも響きいた
蛇も猫も、音の方に顔が向き、猫は音の聞こえた方の塀や屋根にスピードを上げて飛び移る
「アイツ、気がついてパニックって撃ったのか。被害が出てないといいが」
「大丈夫、玉は私が撃ったのだけで、空砲だニャ。ただ回りがパニックって、転んだり怪我しないかが心配なだけだニャ」
「それなら、いいが」
「さあ、間抜けな顔の逮捕劇を見るニャ」
と、猫は更にスピードを上げ走る
陽は暖かく、天気は良く、猫の首にぶら下がった蛇は空を飛ぶような速さに、ピクニック気分を感じていた
「蛇女郎」エピローグ7 完
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