ズタボロ領地で成り上がれ！ 〜チートなし転生者の伝説〜

テスト結果

うーん・・・　よく寝たぁ・・・・

僕は眠気と戦いつつも、眠い目を擦りながら時計を見た。　現在時刻は６時３０分、７時に食堂集合と昨日サンドラさんが言っていたのでもうそろそろ起きないとまずいだろう・・・

顔を洗い、トイレを済まし、僕が着替え終わった時には時刻は６時５０分とちょうど良い時間になっていた。

無事に５分まえに食堂に到着した僕は、食事を受け取り食べながら時間が来るのを待っていた。

７時５分になろうかという時にようやくサンドラさんは食堂に現れ、説明を開始した。

「みんなおはよう！　今日は昨日のテストの結果ごとにクラス分けがされている。　９時から授業開始だから、それまでに学校に行き、自分のクラスを把握しておくこと。　では、食事が終わった生徒から学校に向かうように」

そういうと、彼女はすぐ食堂を去ってしまった。

テストの結果でクラス分けかぁ、そういえば昨日ドランゴがそんなこと言ってたなぁ・・・
実技０点だろうけど・・・　どのクラスになっているだろうか・・・

貴族科でDクラスに入るのは、貴族のプライドを著しく傷つける・・・　それだけは避けなければ・・・

そんな後の祭りなことを考えながら、食事をおえた僕は　一度部屋に戻り荷物を持って学校へと歩きはじめた。

学校へ僕がついた時には、すでに大勢の生徒が結果の張り出されている紙の前で一喜一憂している。

僕も紙の前で結果を確認することにする。名前の順で上から張り出されているようなので、僕を見つけるのは時間がかからなかった。




アトニー＝ピーク　筆記３２　実技６７　合計９９　Bクラス
アレス＝スタンリー　筆記１８０　実技０　合計１８０　Sクラス
アンナ＝セレス　筆記６０　実技６０　合計１２０　Aクラス




あった・・・　Sクラス！？　まさか筆記だけで行けるのか？　驚きが隠せない僕はその場で呆然とたち続けていた。

「ねぇ、あなた・・・　ただの無能じゃないのね・・・」

呆然としていた僕は、急に話しかけられ少しの間言葉が出なかった。
すると話しかけてきた女性は僕の反応に、微笑みを浮かべながら言葉を続けた。

「私は、セイレーン＝ベアリング。　同じ南部貴族よ　よろしくね！」

ベアリング家：南部大侯爵家で、南部貴族のリーダー的お家柄だ。　僕の家スタンリー家もベアリング家の派閥に属している。

「アレス＝スタンリーと申します。　ベアリング家の皆様にはいつもお世話になっております」
貴族の力関係をしっかりと学んでいた僕はすぐに丁寧な言葉を返したのだった。


いずれ同じ南部貴族として、ベアリング家とは密接に関わっていくのだが、この時の僕は知るよしもなかった。