時空の歪みと幽霊屋敷の謎

葉羽

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7章

呪いの解き放たれ

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過去の悲劇を知り、時空の歪みを正す手がかりを掴んだ葉羽と彩由美。二人は、屋敷の呪いを解くために、最後の試みをする決意を固めた。

魔導書には、時空の歪みを元に戻すための呪文が書かれていた。それは、非常に複雑で長い呪文で、一文字でも間違えれば、取り返しのつかないことになるかもしれない。

「この呪文、本当に使えるのだろうか?」

彩由美は、不安そうに葉羽を見上げた。葉羽は、彩由美の手を握りしめ、優しく微笑んだ。

「大丈夫、必ず成功させよう」

葉羽は、深呼吸をして、魔導書に書かれた呪文を唱え始めた。呪文は、部屋中に響き渡り、奇妙な響きを立てた。

呪文を唱え終えると、屋敷全体が揺れ始めた。壁に飾られた絵画が光を放ち、床が割れ始めた。

「うわっ!」

彩由美は、恐怖に震えながら、葉羽にしがみついた。葉羽は、必死に彩由美を守りながら、呪文の効果が現れるのを待った。

しばらくすると、揺れは収まり、光も消えた。二人が恐る恐る周囲を見回すと、屋敷は元の姿に戻っていた。

「やった!成功した!」

彩由美は、歓声を上げた。葉羽も、安堵の表情を浮かべた。

「これで、この屋敷の呪いは解けたはずだ」

葉羽は、そう言いながら、魔導書を閉じた。そして、自動人形が隠されていた部屋へと向かった。

部屋に入ると、肖像画は元の位置に戻っていた。しかし、肖像画の女性の表情は、先ほどとは異なり、穏やかな笑顔になっていた。

「これで、彼女は安らかに眠れるね」

彩由美は、そう呟き、肖像画に手を合わせた。葉羽も、静かに目を閉じ、屋敷の呪いが解けたことを感謝した。

二人は、屋敷を後にし、夕焼けの空の下を並んで歩いた。

「長い一日だったね」

彩由美は、そう言いながら、葉羽の手を握った。葉羽は、彩由美の温かい手に触れ、心が安らぐのを感じた。

「うん、でも、君と一緒だったから、怖くなかったよ」

葉羽は、そう言って、彩由美に優しく微笑んだ。

二人は、これからも、お互いを頼りに、様々な困難を乗り越えていくだろう。



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